2016年2月22日、タヒチ(フランス領ポリネシア)に足を踏み入れ、ついに念願の海外旅行100ヶ国(国と地域)を達成した。100ヶ国といっても、あくまでタヒチのように国ではなく地域も含めてのカウントである。
諸事情により、事前の情報収集がほとんどできないままHISのツアーに入った。ツアー料金は、阪急交通社が一番安く、次がJTB、HISは一番高かったが、他社でどうしても予約が取れなかったため、やむを得ず、一番高いHISを利用せざるを得なかった。予約が取れないため、観光シーズンかと勘違いしてしまったのが敗因の一つであった。
タヒチは自分が描いていたイメージとは大分かけ離れていて、雨季という時期が悪かったこともあるが、期待はずれであった。行ったのは首都パペーテとモーレア島だけなので、人気のあるボラボラ島を含むタヒチの全貌を見たわけではないが、何となく描いていた青い海、白いサンゴ礁、ゴーギャンの世界、フランス的雰囲気のあるイメージは、少なくともタヒチ島には全くないことがわかった。
この時期だけかも知れないが、タヒチ島にある首都パペーテは、夕方5時以降はまるでゴーストタウンのように、ほとんどのお店がシャッターを降ろしていて、観光客もまばらで、街中は見るところは何もない。少し郊外に出るとカルフールという大型スーパーがあるものの、中心街のスーパーは今にもつぶれそうなお店が1軒あるだけ。市場も4時には閉まっていて、ショッピングセンターのお店も一部開いていても、買物客はほとんどいない。流しのタクシーもないので、移動も大変。路線バスは1時間に1本程度しかないようで、利用するにはあまりにも不便。物価も高く、洒落たレストランもなく、街には全く活気がない。周りの海はサンゴ礁どころか風で荒波が立っていて、モーレア島まで30分船に乗ったが、揺れに揺れて船酔いで大変であったほどである。
唯一の救いは、閑散期のためか、4星のリゾートホテルの部屋が無料でスイートにアップグレードされたことくらい。半日のタヒチ島内観光ツアーにも入ったが、高い割(日本語9500円、英語7500円位)には見るべきものはほとんどない。ゴーギャンの博物館もここ3年位クローズ状態で、オープンしていた時も絵画はすべて複製であったようである。そういえば、東京にあるタヒチ観光局は、スタッフはいるが、訪問できるオフィスもなく、役に立つ情報提供もできないほどやる気のなさを感じていたが、現実を見て納得した感じである。
タヒチの観光シーズンは 乾季の6~9月頃らしいが、日本が暑い時にわざわざ、高いお金を払ってまで暑いタヒチに行くのかということを考えると疑問符が付く。また、日本が寒い時に行くリゾート地としては条件が悪すぎ、2年前の2月に行ったニューカレドニアとは雲泥の差である。4日間滞在したが、4日ともほぼ一日中雨で、時には風が強くなったり豪雨にもなる。スコールの後、また太陽が出るというような南国特有な雨の降り方ではなく、どしゃぶりが毎日続くイメージである。片道12時間もかかるため、時差ボケもきつく、体力的にも負荷が大きい。計画を立てている人は、奇麗なパンフレットに騙されないように、いつどこに行ったらよいかしっかり情報を得る必要がありそう。
100ヶ国訪問を機に今まで行った国の中で、個人的印象だが、よかった国(期待以上、おすすめできる)とよくなかった国(期待はずれ、おすすめできない国)の上位10のランキングを作成しているが、タヒチの期待はずれの仲間入りは確実になりそう。