現役時代、約9年にわたり、陸上競技関係の仕事に携わっていたが、その間に大変お世話になった役員の訃報をフェイスブック上のメンバーからの情報で知った。91歳とのことであるが、当時は、大学の教授を務める傍ら、日本の陸上競技界の役員として活躍した方で、アジア関係の役員もされていたので、海外出張の機会も多く、通訳として、よく一緒に海外に同行させてもらっていた。アジアを中心として海外での大会や会議に参加する機会も多かった。無事9年間も過ごすことができたのも、彼のバックアップがあったからこそだと感謝している。
思い出に残る出張は、インド(ニューデリー、ムンバイ、ハイデラバード)、インドネシア(ジャカルタ)、スリランカ、フィリピン(マニラ)、中国(北京・貴陽)、ブルネイ等での大会や会議で、道中二人ということもよくあった。スリランカでは、世界遺産でもあるシギリヤロックに一緒に出掛けたことが印象に残っている。アジアの競技連盟の役員の中では、回りからも信頼されていたので、同行していても安心感があった。
自分自身、卒業してから16年も経つので、先輩たちが旅往くのもやむを得ないが、寂しいかぎりである。昔のアルバムから二人や何人かで撮った写真アルバムを見ながら、しんみりと当時を振り返った。告別式の日程がわかったので、出席したかったが、あいにく孫の母親がコロナに感染し、6歳と4歳の孫が突然我が家に転がり込んできたこともあって、外出ができなくなってしまった。ただ、上司と親しい昔の同僚と電話で話をする機会があり、その後の様子を伺うことができ、懐かしい思い出がよみがえってきた。ご冥福をお祈りします。