「歌う」というのは、自分が楽しむだけを喜びとする人。
聞いてもらうことを喜びとする人、誰かと一緒に歌うことを喜びとする人。
様々。
すべてをする人。
どれか、一つを主にする人とそれも様々。
「歌う」ことを楽しむ人が、人に聞かせることになっての悲劇がある。
真っ先に浮かぶのは、『カーペンターズ』
歌うことが、生きがいになっていて、聞かせることも、生きがいなんだけど、私生活には
恵まれなかった『美空ひばり』
歌手、一人ひとりに、ドラマがあり、それぞれの悲哀がある。
それに作詞家と作曲家の悲哀も加わる。
色々な楽しみ方のある、歌。
歌える喜び。
自分を現し、曲の背景を伝えることの、使命を担えることの喜び。
そんなことを、感じた。
永遠の故郷「真昼」
吉田秀和
集英社