ねたみ、そねみ。嫉妬というものは、人を醜くする。
「悪魔の花嫁」という漫画に嫉妬にかられた女が、他人を貶めて、ほくそ笑んだものの、醜くなった自分の顔に
気づいた時、悪魔が囁いた。
人の顔って、無表情を装っているときは、何も現れない。
感情によって、微妙に変化していく。
喜怒哀楽というが、顔の表情はそれこそ、何百とあるかも知れない。
合唱では、「心を籠めて」とよく言われる。
気持ちをこめると、声にも変化が。
声の表情が変わる。
顔の表情は、顔だけにとどまらず声も変わる。
ヒトの体の不思議のひとつ。
嫉妬の世界史
山内昌之
新潮新書