父は福島県、母は茨城県出身。
東京三多摩地区に、ずうっと、住んでいる。
間に4年ほど大阪市内に居住、貝塚にて3年仕事をしていた。
その時、初めて、天ぷらにソースをかけることを知った。
他人丼にも初めてであった。
焼き鳥屋では、キャベツ食べ放題に会った。
その時、生でいただくキャベツに甘みがあることを知った。
それまでは千切りでソースをかけるか、ざく切りを油でいためて醤油をかけて食することが
多かったので、生で食すことがなかった。
たぬきそば、きつねうどんではたぬきそばが好みだった。
大阪で、キツネそばと注文したら、きつねうどんになった。
うどんは、キツネ、そばはたぬきという選択肢になるようだ。
生まれ育った三多摩では、普通にあった「もやしそば」が関西では、食べられなかった。
「もやしそば」は三多摩では、醤油ベースか塩ベースに片栗粉でとろみがついたものだった。
実家でのカレーライスは、人参、ジャガイモ、玉ねぎの具がごろんと入って豚肉のこま切れだった。
冬場のすき焼きには牛肉、白菜、長ネギ、シラタキ、大根で醤油と砂糖で味をつけたもの。
たまごをざっと、溶いたたれにからめて食した。
すしネタでは、こはだが一番の好物。大阪ではばってらにはまった。
こはだと言うネタはなく、コノシロと言った。
家庭の赤飯はもち米で「ささげ」を使っていた。
赤飯には小豆と言うイメージはあったが、母は「ささげ」と呼んでいたので、赤飯用の小豆と
勝手に思ったことがあった。
食文化は、日本列島で、はっきり東西で別れる。
あちらこちらで別れると様々あるそう。
食の分布地図は、面白かった。
食の方言は、大阪でのことがあったのですぐ納得。
天ぷらにソースをかけますか?
ニッポン食文化の境界線
野瀬泰申
新潮文庫