イエローハットの創業者で、「日本を美しくする会」を主宰している鍵山秀三郎さんの本を読んでいて、ガーンと撃たれたことがある。
「したたかな人間」と言う項目である。かねて私自身、もう少し、したたかにならねば、と思いっていた。また、日本は国際社会の中では正直すぎて、或いは周りのことを気にしすぎている。この点では韓国、中国、や欧米の国々を見習わなければと感じていた。ところが鍵山さんの言は次のようである。
「したたかな人間になってはいけません。人間は何歳になっても純情な心の人でありたいものです。その上で小さなことにも傷つきやすく、心ときめかせながら経験してゆく事が大切です。実践だけで人生を築いてきた人の中には往々にしてしたたかな人間が多いような気がします。したたかな人間は周りの人まで不幸にします。」と諭されている。
そうなんだ。危うく間違うところだった。たしかにしたたかな人間や国は、バイタリテイはあるかも知れないが、その人の嫌な面、国の嫌な面はそこからきている事が多い。長い目で見ると決して良いことではないようだ。なーるほど心せねば。