厄年(数え年40歳のころ)にお祓いを一緒に受けた仲間が、その後も何かと親交を深めて早くも30年続いた会がある。
地元の神社の氏子(実際は小中学校の同窓生)を中心とした厄年同年会である。
こういう会は大抵は前厄、本厄、後厄の3年間で解散するのだが、何故か我々の会はその後も続いている。最盛期は、花見の会、薄墨桜植樹の会、総会、親睦一泊旅行と年4回の会合を重ねていた。さすがに最近は、総会と一泊旅行に縮小されたが、古希を迎え、内容を変えようという動きが出てきた。一泊旅行を日帰り旅行に変えて回数を増やそうと言うのだ。
今年はその試行錯誤の年。第一弾として、名古屋七福神めぐりという企画だった。恵比寿、福禄寿、大黒天、寿老人、毘沙門天、布袋尊、弁財天をめぐる。八事興正寺、笠寺笠覆寺などのお寺にバスで回って参拝し、御朱印を授かってくる趣向。あいにくの冷たい雨でせっかくに新緑を楽しむ余裕もなく、参拝客も少ない境内を巡った。
とは言え、狙いはバス内のと、昼食時の親睦である。ほとんどリタイアし、のんびり毎日を送っている身分の仲間が、健康や、家族の他愛もない話に興ずる。まさに命の洗濯をしている様相だ。こうした会に出席できる幸せをかみしめるかのようだ。
発足した当時は勢いの良い人が多かったが、今は過激に攻撃的な性格の人間もおらず、結構人のいい者の集まりなので和気藹々である。こんなことを感じるのは、ひょっとしたらボケの始まりか?