前常念岳もくっきり見える
北アルプス北部
盟主 鹿島槍ヶ岳
信大のクラス会の碌山美術館の次の訪問地は、安曇野の原風景と言える大王わさび農場だ。幸いにも好天に恵まれ爽やかな初夏の風に頬をなぶらせながら里山の典型的な風景の中を歩いた。
見上げれば北アルプス連峰北部が連なり、鹿島槍ヶ岳、杓子岳、白馬が岳などが、白雪を頂きに残して続く。今年は例年に比べて雪形も早く痩せて、間近の蝶ヶ岳のものも、消えかかっていた。
ガイドの資格もあるマイクロバスの運転手の話では、いつもの年より一ヶ月近く雪形が消えるのが早いとおっしゃる。3年前苦労して上り下りした常念岳は目の前だ。
水車小屋
安曇野のシンボルとなっている水車小屋は、清流に水車を浸しゆっくりと回っている。黒澤明監督の「夢」に使われたことで有名だが、円形の山々、なだらかな水田、湧き水で流れる清流と、よくぞこの地を発見した、と言いたくなる。
大王わさび農場
わさび農場は相変わらず黒の寒冷紗でワサビ田を覆い、直射日光を避けていたが、ここはもともとから河原や畑ではなく、豊富な湧き水を受けるように石ころだらけの原野をワサビ田として切り開いたのだという。
確か深澤一族が20年かかって開梱したとガイドさんが説明してくれたが、土木工事の機械化が進んでない時代の20年の根気とか執念には頭が下がる。
ワサビ田、水田、水車、北アルプスの峰々で成り立つ安曇野はまさに私にとっての故郷にほかならない。