荒波の中でもサバニが沈まないためにはどうするか?と考えて、政治にも経済にも軍事にも素人だが、平和大好きの沖縄のオジサンが思いついた一案。
先ず、沖縄にある軍事基地を今の五分の一くらいにコンパクト化する。沖縄の軍事基地の総面積は約23万7千ヘクタール、嘉手納飛行場とそれに隣接する嘉手納弾薬庫を足した面積が約4万7千ヘクタールで約五分の一。ちなみに今問題となっている普天間飛行場は480ヘクタールである。いかに沖縄の基地面積が広いかってことが判る。
五分の一くらいにコンパクト化するってことはしかし、つまり、平和運動家の方々には申し訳ないが、基地は残すってことになる。そして、嘉手納基地周辺の人々には申し訳ないが、嘉手納飛行場とそれに隣接する嘉手納弾薬庫は概ね残す。
そこは相変わらず軍事基地ではあるが、その内容は変わる。名前も、例えば「世界平和の基地」、略称BWP(Base of World Peace)などとし、国連軍に常駐してもらう。規模は現在の米軍の五分の一になるが、それでも国連軍だ、自衛隊も中国軍も米軍もロシア軍も含まれている。どの国も自国の兵隊がいる基地を襲うことは無い。テロリストも世界中を敵に回したくは無いので、ここは標的にしない。
世界中の軍隊が、例えば2年任期でBWPに赴任する。基地内にはアメリカ村、イギリス村、オランダ村、ドイツ村、ロシア村、イラク村、中国村、インド村、ミャンマー村、韓国村などなどが、それぞれ赴任する毎に代わる代わる作られる。
基地内の武器庫など厳重警戒区域の一部を除いて基地の概ねは地元のウチナーンチュにも観光客にもオープンだ。飛行場は軍民共用とし、世界中のあちこちから人々がやってくる。ウチナーンチュは沖縄にいながら世界の人々と交流ができる。
基地内の概ねはオープンなので、沖縄の子供達はアメリカ村、中国村、イギリス村、オランダ村、ドイツ村、ロシア村、イラク村、インド村、ミャンマー村、韓国村などなどへ出かけ、そこの子供達と交流する。世界の子供達が沖縄の子供たちと仲良くなる。その子供達が大人になった時、「沖縄は平和な島」という認識を持つに違いない。
「いやー、沖縄人は酒飲みで、男の多くは怠け者で、ギャンブル好きで、いい加減で、のんびりしているが、イチャリバチョデーという気分を持っている奴が多くてよ、すぐに友達になれるよ、平和で楽しい所だよ。」と思う人々が増えるであろう。
尖閣諸島だって、せっかく領土問題は棚上げして未来の英知に任せようとなっているのを、東京都が買ったりして、わざわざ諍いの種を作らなくてもいいのにと思う。
前にもこのガジ丸通信で書いた(竹島だったかも)けれど、尖閣諸島は、日本も沖縄も中国も台湾も新しく同じ名前、例えば平友島(平和友好の島の略)などと変えて、それぞれの国と地域の人々が交流できる場所とし、一年のある期間は福建祭り、別の期間は台湾祭り、また別の期間は八重山祭りなどを開き、みんなで楽しめばいい。
小さな島沖縄が平和な島であるためには、沖縄が国連軍の一大拠点となり、諍いの種になりそうな尖閣諸島は交流の島とすればいい。弱小沖縄が「沈まないサバニ」であり続けるためにはそれらが有効な手段であると、沖縄のオジサンは思う。
記:2012.5.31 島乃ガジ丸
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行