3月まで雨の多かった沖縄だが、4月に入るとまた、極端に雨が少なくなった。私の車は3月に12ヶ月点検を迎えていたので3月下旬、整備工場に勤めている友人に、
「明日、車を点検に出そうと思うが、どんな?」と訊いたら、
「3月中は忙しいので、4月になってからにしたら?」と応じたので、
「なら、4月に、農夫の休日となる雨の日に持って行くよ」となった。
ところが、4月になって雨が降らない。1日と2日に雨が降って後は降らない。9日の午後に少し降ったが、9日は整備工場が定休日なので、点検へは出せなかった。
9日以降はまた、ずっと晴れが続き、一昨日水曜日の夜中までほとんど雨はなかった。水曜日の朝、路面が濡れているのを見て、夜中に降ったことを知り、畑に出ると、細かな雨が少々降って、畑の路面も少しは潤った。だが、まだ全然十分では無い。
昨日は夜中降って、朝も降って、午前中は小雨が続いた。夜中から朝方にかけては強く降ったようで、小雨となった昼前、畑に出てみると、土はやっと十分に湿っていた。
十分に湿る。これは農夫にとってとても助かる。水かけしなくて良い、というのがその日だけでなく数日続けてもいいからだ。育苗している小さなプラ鉢は、1日の晴天で中の土がすぐに乾くので、晴天の日は1日1回の水遣りが必要だが、地植えの野菜たちは、芽が出ているものに関しては数日間、水遣りしなくても大丈夫なのである。
土が十分湿っていると、表土が乾いても中には十分の水分がある。野菜達はその水分を求めて根を伸ばすので数日間の余裕ができるわけだ。これがしかし、晴天が何日も続くと地中まで乾いてしまい、元々根の伸びが弱い作物は水分不足になってしまう。
9日の午後に少し降って後、雨が降らない日が続いた。その5日後から私は葉野菜を中心に水遣りをした。マメ科の作物は放っているが、葉野菜はその葉から蒸散する水分量が多いだろうと(素人)判断して、植えたばかりの果樹も含め、水を遣っている。
昔々、私が中学生か高校生の頃、世界のどこかに「一年が雨季と乾季とに別れる気候がある」と習った覚えがある。世界のどこ?ははっきり覚えていないが、アフリカやアジアの赤道直下辺り、熱帯の気候だったような気がする。そうであれば、去年の夏、日照りが長く続いた、かと思うと今年の冬は雨の日が長く続いた亜熱帯の沖縄、地球温暖化の影響で、雨季と乾季に別れる熱帯の気候になってしまったかもしれない。雨季と乾季に別れる気候、農夫にとってそれはウキウキ歓喜と喜べる話ではまったく無い。
理想は中五日である。スポーツに興味を失くし、高校野球もオリンピックも、大相撲もプロ野球もその他のスポーツもまったく観ない私でも、中五日というとプロ野球のピッチャーの登板間隔を思い出してしまうが、ここで私が言う中五日はそれでは無い。
私が言う中五日は「雨の降る日が中五日だといいなぁ」という中五日。天気の神様がいたなら、雨の日を中五日にしてくれと真面目に祈るかもしれない。中五日だと畑への水遣りはほとんど要らないので時間の節約になる。そして、雨の日が休日の農夫は、今週は月曜、来週は日曜、再来週は土曜など休みの曜日がずれていく。そうなると、週末が休みならこれができ、平日が休みならあれができるとなり、それはとても都合が良い。
記:2014.4.25 島乃ガジ丸