職場で内勤の時、私は2台のパソコン、正面に新パソコン7、右手に旧パソコンXPを置き、概ね同時に使っている。で、旧パソコンXPもまあまあ役に立っている。ただ、このパソコンXPは世話のやける奴で、7年前に購入して以来たびたび不具合を起こし、危篤状態に陥ったことが五度もある。そのたびに、ウィンドウズXPの再インストールやハードディスクのフォーマットなどという大手術を行って復活させた。
四度目の危篤は昨年の12月にあった。三度目の時と同じようにハードディスクのフォーマット後、ウィンドウズXPの再インストールを行ったが、それでもダメ。「もはやこれまでか」と思ったのだが、試にと、外せる部品の全てを外して、再びつけ直すという作業を行った上で、XPの再インストールを行った。復活した。
五度目の危篤はつい先週のこと。「もうダメだろうな」と思いつつ、使っていない古い98のパソコンからハードディスクを取り外し、危篤のXPのハードディスクと取り換えた。古いハードディスクは20ギガしかないが、エクセルやワードを使うだけならその程度でも問題は無かろう。ウィンドウズXPを再インストールし、復活した。
ウィンドウズXPの再インストールも、ハードディスクのフォーマットも、部品を外して再びつけ直す作業も、ハードディスクの交換も、いわば大そうなリセットである。人間の体で言えば、心臓移植とか骨髄移植とかのようなものではないかと思う。そのような大きなリセット、人間の場合はそう滅多にあるものではない。ただ、パソコンでいうところのエラーチェックやシステムの復元などといった小リセットはしばしばある。
先週日曜日(14日)、深酒して、酔っぱらって、雨に濡れて、濡れたまま寝た。おそらくそのせいで風邪を引いてしまった。今回の風邪は症状が軽かったので、木曜日の夜までは禁酒禁煙し、いつもより多めに睡眠をとったが、あとは普段通りの生活。しかし、それが油断だったようで、復活は今朝(26日)となってしまった。
風邪を引いた時、私は病院へ行って注射を打つなんてことをしない。注射が苦手っていうわけではない。風邪薬さえ飲まない。薬が苦手ってわけでもない。体の中に風邪を治そうとする免疫細胞があるなら、彼らに力を発揮してもらおうという考えである。
免疫細胞たちは暑いのを好むそうである。逆に病気の元となる雑菌たちは寒いのを好むそうである。ということを経験的に私は知っていたので、風邪を引いた際は、熱いのを食べて、飲んで、体を温かくして寝て、たっぷり汗をかいて、翌朝には復活ということをやっていた。今回はそれを怠った。たっぷり汗をかくことが無かった。で、長引いた。
体を熱くして、風邪を治すついでに体に溜まっていたその他の雑菌どもを撲滅する。これが喩えて言う体の小リセットになっていると思う。
それよりもっと小さな体のリセットを、動物は日常的にもたぶんやっている。それは睡眠時に行われる。ウィンドウズは電源を落とし、再び立ち上げる際はシステムやら何やら(詳しくは知らない)をリセットしているらしい。それと同じように、人間は睡眠を取ることで、日常の様々な体の不具合をリセットしている、と私は思う。ただし、そのリセットは大雑把なものなので、老化を遅らせても、それを止めるまでには至らない。
何はともあれ、健康のために睡眠は大事、というお話でした。医者でも無いけど。
記:2010.2.26 島乃ガジ丸