ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

うりづん

2019年05月15日 | 沖縄01自然風景季節

 梅雨入り前の良い季節

 5月6日は二十四節気でいう立夏だが、沖縄にも季節を表す言葉があり、旧暦4~5月頃を若夏(わかなつ)という、旧暦4月1日は5月5日だった。なので、沖縄は今、若夏の季節となる。新暦5月5日辺りから梅雨入りとなるので、若夏は梅雨の季節となる。
 若夏の前は「うりづん」という。『沖縄大百科事典』によると「旧暦2、3月のころをいうことば。大地が潤い、麦の穂の出る時節で、・・・」とのこと。風はおだやか、日差しやわらかで、梅雨時ほど雨は多くなく、沖縄の過ごしやすい季節となっている。
 うりづんの季節はまた、あれこれの花が咲きだし、あれこれの動物たちが活発に動き出し、あれこれの動物たちが恋を始める季節でもある。命の喜びの季節である。
 うりづんは「うりずん」と書いても同意、戦争下の沖縄、占領下の沖縄、今の沖縄を描いている『沖縄うりずんの雨』という映画があり、うりずんと名の付く食堂や居酒屋はいくつかあったと覚えている。でも、伝統的表記では「うりづん」である。ちなみに『沖縄うりずんの雨』は沖縄戦を描いた映画では、客観的で解りやすくとても良い映画。
     

 畑仕事をやっている時は畑仕事が忙しくて、腰痛を患って畑を辞め暇になってからは腰痛のため、長い間休んでいた趣味の散歩、散歩は腰に良い効果を与えると聞いて、年が明けた2019年1月から再開している。で、うりづんの季節もあちこち散歩した。寒くもない暑くもない気持ちの良い散歩。そこら中に命が輝いている、元気が貰える良い季節。
 散歩は概ね公園散策、花や虫の写真を撮りながらののんびり散歩。うりづんの季節はたくさんの種類の花が咲く季節、たくさんの動物たちが動き始める季節、なので、カメラのシャッターを押す機会は増える。1時間の散歩で20~30枚は撮る。うりづんの季節の約2ヶ月で使えそうな花の写真、動物の写真がそれぞれ40~50枚ずつは撮れた。
 その中から虫の写真を、「虫なんて写真であっても見たくない」と仰る虫嫌いの人(友人のE子やK子やA嬢たち)のことも考慮し、虫でも「まあ許せる」らしい蝶だけを選んで載せようと思う。蝶でも、見てはいるが写真に収めなかったものもいる。例えば、アオタテハモドキ、アサギマダラ、ウスイロコノマチョウ、カバマダラ、シロオビアゲハ、ツマグロヒョウモン、テングチョウ、モンシロチョウ、リュウキュウミスジ、ルリタテハなど、その他キチョウのあれこれ、シジミチョウのあれこれ、セセリチョウのあれこれも省略。それらはうりづんの季節に関係なく年中いるので私の興味を引かなかった。
 
 アオスジアゲハ 成虫の出現は3~11月
 
 イシガケチョウ 成虫の出現は3~12月
 
 オウゴマダラ 成虫の出現は3~11月
 
 クロセセリ 成虫の出現は沖縄島で3~11月
 
 サンカククチバ 成虫の出現は4~11月
 
 ナガサキアゲハ 成虫の出現は2~12月
 
 ユウマダラエダシャク 成虫の出現は3~12月
 
 リュウキュウヒメジャノメ 成虫の出現は沖縄諸島で3~12月
 
 キキョウラン 開花期は3~5月
 
 キョウチクトウ 開花期は4~11月
 
 コマツヨイグサ 開花期、沖縄では春~初夏
 
 シマキケマン 開花期は3~4月
 
 シママンネングサ 開花期は4~6月
 
 テイカカズラ 開花期は3~7月
 
 ニワゼキショウ 開花期は4~6月
 
 ムクゲ 開花期は4~11月

 記:2019.5.15 ガジ丸 →沖縄の生活目次

 参考文献

 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行


冬の花と蝶2:花

2019年01月26日 | 沖縄01自然風景季節

 去年(2018年)12月から始めた強め(軽めはそれ以前からやっていた)の筋トレのお陰か、1時期に比べると腰の痛みが軽くなっているのでこの1月は、1時間以上の散歩を多くやっている。7日から昨日25日までに9日間、あちらこちらの公園へ出かけ散策している。散策は腰のための運動でもあるが、私の趣味である自然観察でもある。
 ちなみに、散策場所の公園を少し紹介しておくと、
 吉の浦公園 中城村にあり家から車で20分 海浜
 末吉公園 那覇市首里にあり家から車で30分 森林
 西原運動公園 西原町にあり家から車で15分 隣接する農村公園は森林
 浦添大公園 浦添市にあり家から車で25分 森林

 海辺にある吉の浦公園では当然の事ながら海辺の植物を見る。オオジシバリ、キダチハマグルマ、ツルナ、ハマウド、ハマダイコン、ハマボッス、ホソバワダン、クサトベラ、モンパノキなどの花が咲いていた。山林の浦添大公園や末吉公園ではツワブキ、ハイキンゴジカ、ホトトギス、オオバギ、ククイノキ、タブノキ、テイキンザクラ、ネズミモチ、ヒカンザクラ、ベニツツバナ、ムラサキソシンカ、ヤブツバキ等の花が咲いていて、ナガミボチョウジ、ハゼノキ、イヌビワなどに果実が着いていた。
 民家の庭にはキントラノオ、サンダンカ、ベンガルヤハズカズラなどの花があり、公園の花壇にはパンジー、コスモスなどいろいろな草花が咲き乱れていた。
 これらの公園散策で多くの花を見、蝶を見、鳥を見ている内に「もうすぐ春だなぁ」と思い、「今年は暖かいからいつもより早いのかもなぁ」と思い、「いやいや、冬でも花が咲き蝶が飛ぶのは、南の島沖縄では普通だったっけ」と思い直し、「そういえば花のカーニバルって今頃の行事だったっけ」と思い出す。ネットで確認する。それによると、
 第36回 沖縄花のカーニバル2019
 開催日時     2019年1月19日(土)~5月6日(月)
 開催場所     沖縄県内各地
とあった。海洋博公園だけでなく、本部や名護の桜祭りなども含まれるようである。第36回であれば、私がまだ青春していた頃からやっていたわけだ。そういえば、私も若い頃に2、3度海洋博公園の蘭博覧会や本部八重岳の桜祭りへ出かけたことを思い出した。

 私の散策場所のサクラはまだ1~2分だが、名護や本部、今帰仁のヒカンザクラはもう五分咲きくらいだろうか、私は白に近い花色が好きだが濃いピンクも見応えがある。そして、花のカーニバルはサクラだけではない、あっちこっちでいろんな花が咲き、全県的な花祭りだ。ということは、沖縄の冬は花の季節といっていいのだろう。冬は雪景色でモノトーンの世界になるという地域の方はぜひ、カラフルな冬景色を楽しめる沖縄へいらっしゃい。と、沖縄県観光課に頼まれたわけではないけれど、宣伝しておきます。

 上記の草木は全て写真を撮り、その他アキノノゲシ、シロツメグサ、タンポポ、ツワブキなどの野草、キンレンカ、クササンダンカ、ニチニチソウなどの花壇草花の写真を多く撮ったが、数があまりに多いので、以下紹介するのはその一部です。
     
     
     
     
     
     
     
 以下、暖かい冬のせいか開花期とずれているが、今が盛りのように咲いていた花。
     
     
     
     
     

 記:2019.1.26 ガジ丸 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行


冬の花と蝶1:蝶

2019年01月25日 | 沖縄01自然風景季節

 大学時代の友人2人が沖縄へ遊びに来ていて、1月7日、2人の要望で浜比嘉島へ車を走らせた。その日は晴れて1月とは思えない暖かさ、暖かいというより暑い。2人は「暑い、暑い」と言って、車に乗ってすぐに上着を脱いだ。私も脱いだ。
 浜比嘉島に着いて、公共の(らしき)駐車場に車を停めて、2人が名所を観光している間、私は近辺を散策する。散策していると海辺の植物であるハマウドやホソバワダン、ハマグルマなどの花が咲いているのに気づく。「冬の花だっけ?」と写真を撮る。
 写真を撮っている私のところへ名所観光を終えた2人が戻ってきた。その時、藪の中からオウゴマダラがひらひら飛んできた。「オウゴマダラが飛んでるよ」と言うと、何度も沖縄に来ているKは「あっホントだ」とすぐに気付く。オウゴマダラは大きい上、ゆったりと飛ぶので目に付きやすい。その前に私はモンシロチョウ、タイワンキチョウなどの蝶を目にしていた。「これだけ暖かいと蝶も春が来たと勘違いするのか」と思う。

 その時の1時間余りの散策で、腰に痛みが出なかったので「散歩は大丈夫かも」と自信を持って、その後、1月24日までの間に1時間以上の散歩を8回やった。8回とも公園の散策、海辺の公園、山林の公園とあちらこちら巡り、さらに多くの花と蝶を見た。
 花については野草を含めればわんさかあるので次回に譲るとして。
 蝶は上記3種の他アオタテハモドキ、アカタテハ、イシガケチョウ、ウスイロコノマチョウ、タテハモドキ、ツマグロヒョウモン、ツマベニチョウ、ツマムラサキマダラ、ヒメアカタテハ、リュウキュウアサギマダラ、リュウキュウヒメジャノメ、ルリタテハなど、これもたくさんいた。それらを見ている内に「そういえば、冬でも蝶が飛んでるのは毎年のことだったか」と思い直し、図鑑を開き、あるいは自分のブログを見て確認する。
 出現時期はそれぞれイシガケチョウ3~12月、オウゴマダラ3~11月、ツマベニチョウ3~11月、リュウキュウヒメジャノメ3~12月となっているが、参考文献は20年以上前の発行なので、温暖化が進んだ今はそれらが1月に飛んでいても不思議はない。その他はすべて出現時期が周年となっている、冬に出現する種は他にも多くあった。

 ここ最近の公園散歩で遭遇し、写真を撮った花は20種ほどになる。沖縄の冬は花の季節といっていいのだろう。花がいっぱい咲いているということは、その蜜を食い物としているチョウがいっぱいいても何の不思議もない。沖縄の冬は蝶の季節でもある。ということで、私自身の沖縄の自然に対する理解を深めるという意味で、冬の蝶を紹介したい。

 なお、昨日24日の末吉公園散策で珍しいものに出会った。ウラギンシジミかもしれない蝶。そして、鳥のカワセミ、カワセミは留鳥だが滅多に見ない。小さな池にいた。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
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 記:2019.1.25 ガジ丸 →沖縄の生活目次


本格的台風

2018年10月04日 | 沖縄01自然風景季節

 たっぷり可愛がる

 時代劇の任侠映画の中でよく聞くセリフ、敵方の1人を人質に取って悪い方の兄貴分が言うセリフ、「構わねぇからたっぷりかわいがってやれ」というもの。子供の頃は反語的表現というのを知らなかったのだが、話の筋、画面に映る場面を見ればどういう意味かは理解できていた。暴力は嫌いなのでそういう場面を好んだわけじゃないが、
 相手が美貌の女性だとじっくり観ていたと思う。暴力は嫌いだけど相手が美貌の女性の場合は、「たっぷりかわいがってやれ」を言葉通りの意味であろうと捉えて観ていたのかもしれない。・・・「何の話じゃ!」・・・そうそう、台風の話じゃった。

 長い時間、沖縄をたっぷり可愛がってくれた台風24号、八重山諸島を少し舐めて、宮古諸島をまあまあ舐めて、沖縄諸島、奄美諸島をたっぷり舐め回して九州へ行く。
 9月29日未明から翌30日未明までの約24時間、沖縄島を暴風圏に巻き込んだ台風24号、滅多に見ない激しい風が吹き荒れ、大きな爪痕を残していった。沖縄島は直撃を受け、29日の午後2時頃、那覇で最大瞬間風速60m超えを記録したとのこと。そんな恐ろしい瞬間風速を記録するような暴風が沖縄島を南から北までたっぷり舐め回した。猛烈暴風は過去にもあったが、これほどの長時間続いたのは、私は初体験。
 暴風圏に入った土曜日(29日)、朝は概ね東風、11時頃から東南の風になり、私の部屋の、ベランダ側の出入口ガラス戸は暴風雨をまともに受け、ガラスとサッシの隙間から雨が漏れ、部屋の中に垂れ流れ、あるいは、吹き込んできた。
     
 サッシのガラス戸を閉め切ってもその隙間から雨が入り込んでくる、という経験は初めてのこと。前の前の前に住んでいたボロアパートでもそんなことはなかった。さらに、ベランダ側の約1800×1800のガラス戸が風圧に押され、僅かだが内側に曲がる。これも、子供の頃のことは覚えていないが、大人になってからは初めての経験。
 さらにさらに、ガラスに木の葉の類が次から次と激しくぶち当たってくる。これが木の葉では無く枝ごととか、別の何か硬いものとかが飛んできたらガラスが割れる。ガラスが割れると横殴りの雨が入り放題、部屋の中は水浸し、だけではない、割れたガラス片で私が怪我をする。飛んできたガラス片が喉に突き刺さるかもしれない、命に係わる。実際に、窓ガラスが割れそのガラス片で大怪我をしたというニュースを聞いた。
     
     
 土曜日(29日)は、台風の目に入った午後1時過ぎからの1時間余を除いて、激しい風が吹き続いた。台風の目から抜けた午後2時過ぎから返しの風が吹き始め、夕方5時過ぎから風雨がますます強くなる。予想通り返しの風は激しい。窓の外の激しい風雨を眺めながら、いよいよ「何か硬いものが飛んできて窓ガラスが割れ、割れたガラス片で怪我をする」心配が増してくる。アパートの構造上(L型になっていて私の部屋のベランダはその角)、東から南西にかけての風は私の部屋のベランダ側のガラス戸に強く当たる。
 翌日(日曜日)、風雨が弱まって(午前9時頃)からアパートの周りを見回る。店舗の金属製看板が飛ばされ、大きな木が根こそぎ倒れるなどしていた。「やはり、酷い風だったんだな、この状態だと畑が心配」と思いお昼前、畑(既に手放してはいるが)を見に行く。畑はバナナやパパイアが倒れているだけで、大きな被害はない。ただ、東隣りのバナナ畑のバナナは全て倒れるか、折れるかしていて、北隣のウージ(サトウキビ)は全て倒れていた。さらに、バナナ畑の隣の畑はプレハブの小屋が倒壊していた。
 月曜日にも畑へ出掛け、台風の後始末を軽く済ませ、知人のSさんから「庭の木が倒れた、手伝ってくれ」との要請があったので、その手伝いに行く。その時Sさんから「台風25号が発生して、今度の木曜金曜辺りには沖縄に来る」との情報を聞く。
     
     
     
     

 Sさんの言う通り、台風25号が今日(4日)、沖縄島のすぐ傍まで来ており、今日の夜には暴風圏に入るとのこと。現在(4日午後2時)窓の外を見る限りでは、もう既に暴風圏だろうと感じられる風が吹いている。そういえば、今日来沖予定だった東京の友人Iから昨夜、「明日、飛行機が欠航で、沖縄行きは金曜日になる」とメールがあった。今日の朝から那覇空港は台風対応が始まったようである。明日の夕方には沖縄に着くらしい友人I、しかし、明日一杯は強風圏にあり、移動、行動は難しかろうと思われる。
 それはさておき、台風24号で私の部屋は危ないと認識した私は、「ベランダの台風飛来物によるガラス戸破損防止対策」を考える。「よし、ガラス戸の外にネットを張ろう」と思い付き、畑へ行って使えそうな材料を持ち帰り、ガラス破損防止ネット柵作りを行う。あれこれ設計を考え、あれこれトライしてみたが、なかなか上手く行かない。結局、既存の物干しにネットを引っ掛けるだけにした。これで安全かどうか自信は無い。
 その他の台風対策もほぼ済ませ、もう既に午後4時となる。4時のニュースで宮古島は暴風圏に入ったとあった。私の住む場所も外は横殴りの雨、これから風雨はますます強くなるだろう。最大瞬間風速は45mになるだろうとニュースは続けた。
 それにしても、台風24号にたっぷり可愛がられ、それから1週間も経たない内に今度は台風25号、それにもまた可愛がられるのかこのウチナー(沖縄)かと、憤りを感じてしまう。「ウチナーンチュは概ね謙虚に生きていますよ、そんなに虐めなくてもいいんじゃないの?」と天気の神様に申したい。とにかく、大きな事故が無いよう祈る。
     
     

 記:2018.10.4 ガジ丸 →沖縄の生活目次


実の季節・秋

2018年09月25日 | 沖縄01自然風景季節

 2015年4月に「ビロウとワシントンヤシ」という記事を写真入りで両者の違いを書いてアップしているが、それを見て、「これ、間違っているかも」と気になって宜野湾市立図書館へ行って『沖縄のヤシ図鑑』という本を借りて確認した。
 「これ、間違っているかも」と気になったのはワシントンヤシ。私の記憶にあるワシントンヤシは幹が太くガッシリした、例えて言えば筋トレ熱心のマッチョな男性であった。ところが、私がワシントンヤシとして載せた写真のヤシは、例えて言えば、背が高くスリムで頭の小さいミスユニバースクラスの美女。個体変異では済まない違い。
 『沖縄のヤシ図鑑』で調べて、ミスユニバースクラスの美女はワシントンヤシではなくワシントンヤシモドキではないかと想定し、確認しに行った。どこへ?写真を撮った末吉公園へ、いつ?つい先日、10日ほど前のこと。わざわざ車で片道30分を、畑を辞めて時間に余裕のできた今だからこそできること。できることはやろうという気分。
     

 ヤシの写真を撮り直すついでに公園内を散策した。この時期は実の季節のようで、ヤシ類も多く実を着けていたが、他の植物にも実を着けているものが多くあった。
 秋といえば実りの秋という言葉もある、今の季節、スーパーへ行くとリンゴ、ナシ、カキ、クリ、ブドウなどが並んでいる。沖縄産だとシークヮーシャー、他のミカン類、チェリモア、ドラゴンフルーツなどが見られる。末吉公園にもユーカリフトモモが今が盛りと実をたわわに実らせ、木の下には鳥たちに食べられることなく多くの実が落ちていた。ユーカリフトモモの果実は9月から10月に黒紫色に熟し、生食できる。
 その隣にはポンドアップルが数本並んでいた。これもまた実の季節で、十分大きくなった果実をいくつも枝に着けていた。ポンドアップル、和語にすると池林檎、大きさは小さなリンゴ、食感はリンゴに近く、しかし、ヤニ臭さがあり、生食に適さないとのこと。
     
     

 少し離れた所にはナツメヤシがあった。結実期は10月から12月。果実は生食や菓子の原料、薬用などに利用されている有用植物。ココヤシもたくさんの果実をつけていた。若い果実の胚乳は液状で飲料となり、完熟すると白い固形状となってココナッツバターに加工され食用となる。結実期は7月から10月。
 シークヮーシャーは8月から10月の青い頃は酸味が強いので多くは調味料として利用され、11月頃からの黄色く熟しかけたもの、熟したものは生食で美味しい。
 末吉公園では見つからなかった(かつてはあった、あった場所を思い出せなかったので写真無し)パンノキも種無し種は食用に向く、結実期は10月から12月。
 その他、末吉公園では見たこと無いが、バンレイシやチェリモヤも収穫時期。バンレイシはは美味しいのだが、種が多く食べ辛い、その近縁種のチェリモヤ、果肉はクリーム状で甘く、芳香。これは9月後半頃から店先に並ぶ。
 ドラゴンフルーツも同じ頃、店頭に並んでいるが、これは旧盆前から見られる。収穫期は6月から11月。赤肉種は甘みがあって、白肉種は酸味が少し加わるらしい。
     
     

 食えるかどうかは別にして、末吉公園を散策した9月中頃に結実期だったもの、
クロツグ 開花期は6月から9月。果実が食用になるかどうかは不明。
トックリヤシ 果実は多くつくが食用にはならない。
トックリヤシモドキ 甘い匂いがするが、食用になるかどうかは不明。
マニラヤシ 花期は4月から5月。果実は赤熟する。食用になるかどうかは不明。
コバテイシ 果実は比較的大きく食用になる。採取期は9月から11月。
サガリバナ 花期は6月から7月。
サルスベリ 花期は6月から9月。
ホルトノキ 果実は食用にはならない。結実期は9月から12月。
     
     
     
     
 「食えるかどうかは別にして」と書いたが、異常気象や自然災害などで畑の作物が不作になった時のことを考えると「食えるかどうか」が大事になるかもしれない。広い末吉公園の一部(全体の四分の一程度か)を散策した限りでは、この時期(秋)、末吉公園に行けば、食える木の実が数種あることが判った。・・・ということで、
 「野山の食えるもの」、いろいろ調べたので、それについては次回。

 記:2018.9.25 ガジ丸 →沖縄の生活目次