ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ソラマメ

2017年06月30日 | 草木:野菜

 私の借りているアパートは畑付きである。畑といってもその面積はごく小さい。1所帯あたり1区画が割り当てられているが、その1区画は3畳ほどしかない。であるが、アパートには「畑なんて」と思っている住人もいるので、私は3区画を管理している。
 3区画9畳もあれば、自家消費分の量であれば、そこにはいろんな野菜を植えることができる。毎年、それぞれの時期になると、ゴーヤー、ヘチマ、キューリ、オクラ、ピーマン、シソ、ナス、セロリ、パセリ、キャベツ、レタス、カリフラワーなどなどを植えている。約10年もの間、それは続けられている。
 去年の十月、今までに植えたことの無い野菜を植えた。酒の肴、特にビールの肴としては最高の野菜、ソラマメである。私はこれを、オーブントースターで焼いて食うのが好きで、毎年その旬になるとスーパーで買っていた。今年は、これが自家製となる。へっ、へっ、へっ、と思わず笑みがこぼれてしまう。

 ソラマメは、従姉が何年か前に彼女の畑に植えていた。アブラムシが大量に付いて、収穫量が少なく、その少ないものもいくらか虫にやられていて、見た目が悪かった。ということを知っていたので、これまで植えることが無かったのだが、「沖縄の気候にあった」と書かれてある種を見つけたので今回、初挑戦となった。
 花が咲いて、実が付いた頃、アブラムシでは無く、ガの幼虫が付いた。自家製殺虫剤コーレーグスで追い払う。これを3、4回繰り返した。そして3月、めでたく、成りは小さいが、見た目は上々の莢が数十個できた。
 ソラマメの茎は細い。莢が大きく重くなると倒れるのではないかと思っていたら、その通りになってしまった。風の強い日に倒れた茎が数本、倒れたまま枯れていた。それでもまだ、多くは生き残っている。これを書いているのは4月3日だが、今週の土曜日にはいくつか収穫できそうである。緑色が深くなったら食べ頃とのこと。
 
 ソラマメ(蚕豆・空豆):果菜
 マメ科の二年生作物 世界各地で栽培 方言名:なし
 空豆は、中が空洞という意味の空(から)ということでは無い。名前の由来が広辞苑にあった。「莢が空に向いてつくから」とある。その通り、莢が空に向いている。
 耐暑性が弱く、20度以上では生育が悪くなるとのこと。年によっては冬場でも20度を超える日々が続く沖縄では栽培が難しいらしい。種実用、緑肥用に利用される品種に在来品はあるらしいが、青果用の品種の栽培は定着していないとのこと。
 品種によって異なると思うが、私の畑のソラマメは高さ50センチほど。茎は細くヒョロヒョロと伸びている。防風垣、支柱が必要とのことである。
 莢が空を向いているからソラマメであるが、青果用は、その莢が水平よりやや垂れ下がった頃が収穫期となる。その頃、莢の色は淡緑色から濃緑色になっている。
 青果用は未熟の種子が食用となる。沖縄では1月~2月に開花する。いかにもマメ科のきれいな花がつく。3月から4月が収穫期となる。
 
 花
 
 実
 
 ソラマメにつく虫

 記:島乃ガジ丸 2007.4.3 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行


ソバ

2017年06月30日 | 草木:野菜

 従姉の別荘は、その敷地面積の約4分の1が建物で、約3分の1が畑で、約2分の1が駐車場及び庭及び通路となっている。4分の1プラス3分の1プラス2分の1は1を余ってしまう。何故か?・・・建物の屋根上の一部が畑になているからだ。
 畑とは言っても名ばかりで、今はもう概ね雑草を養っている状態だ。ただ、私の父が元気で、別荘の庭と畑を管理している頃は、一応、畑という名に値するものではあった。私の父が管理していたのは10年ほども前のことになる。
 その頃だったか、その後だったか記憶が定かではないが、屋上の畑に今まで見たことの無い野菜が植えられていて、白い花が咲いていた。
 「屋上の、今、白い花が咲いているの、あれ何?」と従姉に訊いた。
 「そばよ」と答える。
 「そばって、あのザルソバのソバか?」
 「そう、そのソバ。」とのこと。
 沖縄でもソバができるとは知らなかったが、ソバ好きの私は、「おっ、挽きたてのソバが食えるかも」と大いに期待した。のだが、その後、従姉からはソバを収穫し、食ったという話は無かった。沖縄ではやはり栽培が難しいのかもしれないと思った。

 沖縄の農作物を紹介している『沖縄園芸百科』にもソバの項は無い。で、ソバは沖縄では生産できないと私は結論付けていたのだが、今年7月、ヤンバル(山原:沖縄島中北部の通称)を散策している際、大宜味村役場の一角にソバを発見した。「ソバ」と名札があったのでそうだと判ったのだが、名札には「試験栽培」とも書かれてあった。
 歴史あるソバを21世紀の今になって試験とはどーいうこと?と思ったが、沖縄の気候に適する新品種なのかもしれない。沖縄でソバができるなら、ソバ好きの私は嬉しい。
 
 ソバ(蕎麦):穀物
 タデ科の一年草 中央アジア原産 方言名:なし
 ソバの名の由来は資料が無く不明。古くは蕎麦を「そばむぎ」と読んでいたらしく、広辞苑のそばの項には「(古名「そばむぎ」の略)」とあった。
 高さ40~70センチ、花色は白、または桃色で芳香がある。多くの品種があり、開花期もそれぞれだが、主に夏から秋。私の写真は7月。
 大きく分けて夏ソバ、秋ソバとがあり、その季節に収穫される。荒れ地で育ち、収穫までの期間も短い。果実は黒褐色、種子を粉にしてそば粉を作る。そば粉から、あの美味しい蕎麦ができる。果実はまた、あの美味しいそば焼酎の原料にもなる。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2010.10.28 →沖縄の草木目次
 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行


ソクズ

2017年06月30日 | 草木:野菜

 首里石嶺のアパートから宜野湾市我如古のアパートに引っ越して約八ヶ月になる。この間、3回ダンパチヤー(断髪屋、散髪屋のこと)に行っている。その3回ともそれまで行きつけだった首里石嶺の、アパートから徒歩2分とかからないダンパチヤー、親父も女将もアウトドアの遊びが好きなダンパチヤー、親父も女将も薬草好きなダンパチヤー。新居の近くに私好みの昔ながらのダンパチヤーが見つからないせいもあるが、親父や女将との話が楽しいせいもある。「ずっとこっちに来たらいいさぁ」とも言ってくれている。
 去年の7月、まだ石嶺に住んでいる頃、髪を切りに行った時、髪を切り終わって帰ろうとすると、「ちょっと待って、裏の庭に木があるんだが、腎臓に効く薬草らしいんだが、名前が判らない、調べてくれんか?方言ではハブギーと言うらしい。」と頼まれ、その植物の写真を撮って後日調べた。方言名が分かっているので調べはすぐにつくと思ったのだが、しかし、どの参考文献にも方言名ハブギーが無い。

 ハブギー、ハブはあの有名な毒蛇のことだろうか?その果実をネズミが好み、そのネズミを追ってハブが集まるからということでもあろうか?ギーはおそらくキ(木)の濁音化したものであろう。羽状複葉の葉も大きく、背丈も150センチほどもあり、見た目は灌木なので、それはたぶん間違い無い、・・・と思って調べるが、どの参考文献にもそれらしきものは見当たらない。で、名称判明は諦めていた。
 ところが、最近知り合った薬草研究家の爺様に感化されて、私も少し薬草を勉強しようと思い、先日、図書館から薬草の図鑑を借りた。それにハブギーとダンパチヤーの親父が言っていた植物があった。ハブギーは間違いで、ハブグサであった。ハブグサのグサは草のこと。そう、木本では無く草本だったのだ。木本と決めつけて調べていたので、なかなか見つからなかったわけである。ハブグサ、和名はソクズ。
 
 ソクズ(そくず):薬草
 スイカズラ科の多年草 本州以南~南西諸島に分布 方言名:ハブグサ、ハブグサー
 別名をクサニワトコと言う。これは、木本であるニワトコに似た草本であるところから来ている。ニワトコ(庭常・接骨木)は同じスイカズラ科の落葉大低木で、古名をタズノキと言う。『植物名の由来』によるソクズの由来は、草タズノキがソウタズノキとなり、それが詰まってソクズになったのではないかとのこと。なお、ソクズの漢字は広辞苑にあったが、常用漢字ではないようで、パソコンの辞書にその文字は無い。
 茎は直立し、高さ100~150センチほどになる大型の草本。人家近くの林縁に生えるとのことだが、薬草好きの散髪屋の夫婦の庭にあったもの以外では、私の近くでは他に見たことが無い、あるいは、見えていたかもしれないが、気付いていない。
 茎の先に大型の集散花序をつけ、小さな花を多く咲かせる。花色は白、開花期は7月から8月。果実は球形で橙赤色、甘味があってジャムなどに利用される。
 薬草としては葉や地下茎が利用される。便秘や利尿、関節痛や神経痛などに効くとのこと。関節痛や神経痛には葉や茎を煎じて服用するとのこと。
 薬草としてだけでは無く、若芽は茹でてお浸しにして美味しいとのこと。
 
 記:島乃ガジ丸 2012.4.19 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行


セロリ

2017年06月30日 | 草木:野菜

 私の小さな畑に植えられる野菜の種類は、そう多くは無い。いつもあるのはニラとネギで、シマトウガラシが季節になると収穫でき、シソもほぼ定期的に植えつけている。その他は季節に合わせて、その都度、農協で苗を買ってきて植えている。
 毎年植えられる野菜はだいたい決まっていて、およそ20種。その中には冬野菜としてセロリも決まって入っている。セロリは大好物というほどのものでは無いが、サラダで美味しく、スープや炒め物にしてもその香りが引き立って美味しい。寒い冬、セロリスープは体を温めてくれ、冬の夜、セロリ炒めはワインにピッタリの肴となってくれる。
 スープや炒め物にするとその香りがさらに引き立つと書いたが、セロリの良さはシャキシャキした歯ざわりとその香り。私はその香りが好きなのだが、友人にセロリが食えない男がいて、その理由が「薬臭い」ということだった。私は薬臭いなんて感じない。彼の方が敏感なんだってことだろう。しかし、そのせいでセロリの味が味わえないなんて、あまり敏感なのも人生の上では損なのではないかと、私は思ったのであった。
 
 セロリ(白芹・洋芹):野菜
 セリ科のニ年生草本 原産分布は東ヨーロッパからインドまで 方言名:無し
 私の畑のセロリは、大きくなった葉を順次収穫していくが、数ヶ月立つと中心から花茎が伸びて、花が咲いて、そこで収穫は終わる。いつも一年生である。二年生とは知らずにいたのだが、調べてみると、春蒔きにすると二年生になることがあると文献にあった。
 漢字からするとシロセリ、ヨウセリが和名になると思うが、オランダミツバともいうらしい。また、広辞苑に「16世紀末、朝鮮出兵の際に加藤清正が持ち帰ったといわれ、清正人参の名がある。」ともあった。セロリは英語のceleryからきているのかと思ったが、これだとしかし、セルリーといった発音となりそう。で、もしかしたらセロリは、加藤清正の時代、関わりのあったポルトガル語かオランダ語なのかもしれない。
 原種は薬用、香料として用いられたと文献にある。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2005.8.27 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行


セリ

2017年06月30日 | 草木:野菜

 私の母は料理上手で、沖縄料理は当然のこと、和食も洋食も時々食卓に出した。
 私が子供の頃はまだ復帰前で、通貨は米ドル、車は左ハンドルの左側通行の時代。ステーキ、ハンバーグ、シチューなどの洋食はアメリカ文化の影響。
 和食については、母は戦争の頃、熊本へ疎開し、ある一家に引き取られ、そこで花嫁修業をしたらしい。そんなわけで、ワラビ、ゼンマイなどの山菜、その他の沖縄料理には無い食材を使っての料理があり、年越しソバは沖縄ソバでは無く、鍋焼きうどんと決まっており、沖縄の伝統には無いお雑煮も作り、それは白味噌仕立てであった。
 あさり汁の薬味、親戚の家では青ネギの刻んだものが普通であったが、母の作るあさり汁(澄ましの場合も味噌仕立ての場合も)の薬味はミツバであった。大学生活で東京暮らしをするようになって、貝の汁にはミツバが多いということを知った。母の料理が和風のものも多かったのだということをその時に再確認した。

 ミツバはミチバと方言名もあることから昔から沖縄にもあり、料理にも使われたと思われるが、同じセリ科で似たような香りがし、似たような料理に使われるセリを、私は子供の頃に食べた記憶が無い。学生の頃知らずに食ったことはあるかもしれないが、大人になってからもセリを食べた記憶が無い。セリの料理を私は知らない。
 セリにもシーリーバーと方言名があるので、また、薬草としての効能が書かれた文献もあるので昔から沖縄にあったと思われるが、母の作る料理にあったかどうか記憶に無い。というわけで、私はまだ、それと知ってセリを食べたことが無い。今日この後、スーパーに寄って、買って食うことにしよう。お浸しにでもしよう。酒の肴になりそう。
 
 セリ(芹・芹子・水芹):葉菜
 セリ科の多年草 日本原産 方言名:シーリーバー
 名前の由来は『沖縄植物野外活用図鑑』に「葉が競り合って出る様子から」とあった。芹、芹子、水芹は広辞苑にあり、日本原産ということから芹は漢字では無く国字のようである。方言名のシーリーバーはセリハ(芹葉)の沖縄読み。
 湿地を好み、そういった環境の田の畦などに自生する。また、食用として水田で栽培もされる。若葉は良い香りがし、その香りを楽しむためには主に生で、ネギのように薬味として使うと良いとあった。春の七草の一つ。旬は冬。春の七草は正月七日の冬。
 枝は匍匐して広がり、枝の先は斜上して高さ30センチほどになる。枝先から花茎を伸ばし、その先に白い小花を多数つける。開花期は夏。葉は2回羽状複葉。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2013.4.10 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行