脱サラ農夫の友人Tは、日々の概ねは農作業に勤しんでいるが、彼と彼の仲間たちが共同経営している八百屋にも顔を出す。じつは、一年ほど前までは、彼が店にいる時間は多かった。今年の初め頃からだったか、彼の代わりに女性(オバサンだが)が店番を勤めることが多くなり、彼は今、ほとんど農作業に就いている。店番がオジサンからオバサンに代わったせいか、今、彼の店は以前に比べて客がずっと多い。Tは愛嬌があり、若い頃はたいそう女性にモテ、オジサンになってからも子供に好かれ、男性にも好印象を持たれている。それでもやはり、男よりは女の方が店番には向いているようである。
吉の浦公園はTの店から真東へ行った吉の浦海岸にある。真東へ行く道は無いので少々回り道をするが、それでも車で2、3分ほどの道のり。吉の浦公園には海岸植物が多く植えられ、また自生の植物も多くあり、海鳥や昆虫も多く見られるので、それらの写真を撮りに、Tの店に行った際(月に2回ほど)は、たびたび訪れている。
吉の浦公園についての資料が無い。中城村役場のホームページも見たが、詳しいことは書いていなかった。沖縄のことならほとんどのことが載っていて、私が大いに頼りにしている『沖縄大百科事典』にもその記載は無い。吉の浦公園は新しい公園で、『沖縄大百科事典』は1983年の発行なので、編纂時に間に合わなかったのであろう。
吉の浦公園が(比較的)新しい公園というのは、資料は無いが根拠はある。その建設中の時に私はその現場に行っている。吉の浦公園の建設の一部に携わったのである。はっきりとした年は言えない(日記を調べれば判るが、調べるのが面倒)が、20年ほど前である。20年前は1990年、『沖縄大百科事典』よりずっと後になる。
資料が無いということで、以下の記述は私が見て、知った範囲のこと。
場所は中城村安里(友人Tからの情報)
陸上競技場、野球場、テニスコート、体育館などの運動施設がある
泳いでいる人を見たことは無いが、海水浴場がある。
遊歩道があり、ジョギングができる。ジョガーはたびたび見かける。
シーソー、ブランコなどの遊具施設がある。
展望台があり、太平洋を悠々と眺めることができる。
芝生広場があり、家族連れでピクニックもできる。
100台は停められる駐車場がある。
陸上競技場と野球場との間に小さな川が流れている。
その他、私は確認していないが、園内の案内看板にはプールもある。
このHPの動物の頁で既に紹介済みのオカヤドカリ、それが生息しているということでも有名・・・かどうか、少なくとも私は一度も目撃していない。ただ、工事に携わっている時、役所の人から「オカヤドカリの生息地である」と聞いた。
海水浴場は白い砂浜が広がっていてきれい。他所から砂を運んで作った人工ビーチだ。泳ぐのに不都合は無いと思うが、海水浴客を私は見たことが無い。たまたま、私が訪れた日と、人々が泳ぎたい日が一致していなかったのかもしれない。
海水浴場を南に行っても北に行っても、海岸は砂浜は減り、岩場が多くなる。その岩場で海鳥に出会うことが多い。岩場のごく浅瀬にはトビハゼがいる。
真夏でなければ散歩するのに楽しい場所。真夏であっても私は散歩することがある。汗をダラダラかきながらだが、動植物の写真を撮っている。海鳥の数種、海浜植物はスナヅル、イボタクサギ、イソフジなどたくさん、トビハゼもここで撮っている。
記:2010.7.22 ガジ丸 →沖縄の生活目次