ガジ丸の旅日記 戻る
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01 秘密の場所
02 浮き浮き気分
03 アームストロングより先
04 雲の旅人、歩く旅人
05 悪人面
06 エンマン大王
07 悪魔がいっぱい
08 空飛ぶユーナ
09 エンマン大王の仕事
10 マジムン(魔物)ユーナ
11 直線の街
12 揺らぎの里
13 悟りのウミンチュ
14 妄想は暴走する
15 好きと嫌いは表裏一体
16 ケダマンの休日
17 ケダマンの休日その2
18 ケダマンの休日その3
19 ゼンモック
20 正義の味方コラスマン
21 最も危険な宇宙人
22 月観るユーナ
23 最強の防寒具
24 夢見るユーナ
25 ヒカリトカゲ
26 カナブン捕物帳
27 モディリアニる一人と一匹
28 多面化面
29 旅日和
30 海の噂
31 星の噂
32 せんたくでーす
33 役に立つケダマン
34 ケダ揚げケダ回し
35 怒るマジムン
36 ハゴー板
37 魔性の血管
38 右腕の右腕機
39 ユクレー島も金次第
40 落ちる猫
41 桃田マナ登場
42 別れの朝
43 天国の沙汰も
44 春の味覚
45 セーラー服のユーナ
46 満面のエロを浮かべて
47 すぐトラブル交差点
48 時は風なり
49 大人のおもちや
50 ただひま
51 生きる力技
52 こんな女に誰がした
53 チーズのクセ煮
54 目の前のガジャン
55 明日に生きるマナ
56 口に胼胝
57 無条件幸福
58 歴史を考えるケダ
59 外人ポチ
60 屁こく三原則
61 師匠は春の海
62 山登り
63 弾き語りの店
64 ナツラリヒト
65 マナ痛の恋
66 引退撤回
67 マナの休暇
68 酒豪マミナ
69 ぐうたら亭主
70 ガジ丸の肴
71 帰ってきたマナ
72 月下の遊覧
73 努力もしない凡才
74 二日酔いのスープ
75 月の会社
76 魔王の魔
77 毎日が誕生日
78 仮免ライダー
79 白いパンツ
80 マナの濃い唄
81 寝足り無い季節
82 十三月十三日
83 冷や汗ツーリング
84 マナの沖縄料理
85 前進するユーナ
86 マナ、スターへの道
87 俺達に明日は無い
88 魔王も辛いよ
89 不器用な平和
90 ケダマンのダイドッカン
91 秘密の時間
92 冷やかされるジラースー
93 心を分ける
94 易者ケダマン
95 春爛漫
96 照れるジラースー
97 大人のダンス
98 名前を変えて気分を変えて
99 週末婚
100 たそがれ遊覧
101 開き直ったオジー
102 妬まない女
103 酔っ払ったネコ
104 雨の日が洗濯日和
105 雨記念日
106 シッパイダーマン
107 労働の後の飲み物
108 天然冷暖房
109 しわくちゃさーの反撃
110 サンキュウ
111 みじゅくじゅく
112 真夏が来る前に
113 幸せの塊
114 恋のスイッチ
115 長い長い滑り台
116 非現実の恋人
117 ユクレー島のお墓
118 青春の旅立ち
119 避暑地の秘書
120 ナンダバダバ
121 不安の処理法
122 馬の耳に記念物
123 頼れるもの
124 苦い初恋
125 救急車の性能
126 ヒマジムン
127 出汁の無い吸い物
128 かれはよ
129 もしかもしかもしかなら
130 ダマース法
131 母の幸せ
132 ガマクの魅力
133 初恋成就人
134 衣食足りて
135 ガジ丸の教え
136 うろたえる達人
137 幸せの爺さん
138 赤い糸の無い女
139 風邪はどこにでも
140 さよならマナ
141 もう一花
142 厚い面の皮
143 婆さんも一花
144 怠けない誘惑
145 でっかい栗の実
146 ヒモノ生活
147 カツサンドエッチ
148 ユイ姉の居場所
149 余裕を持ったユーナ
150 なんくるないさ
151 久々のマナ
152 マミナの明日
153 マスターガジ丸
154 ユクレー屋の行方
155 ぬるま湯の居心地
156 空を飛ぶなら
安全性に問題があるとされている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、世界で最も危険な軍事基地と言われている普天間基地に配備されようとしている。オスプレイは開発段階から数回の事故を起こしており、今年(2012年)4月にはモロッコで墜落した(事故は一昨日にもあったね)。先だって、その墜落原因について「機体に機械的な不具合はなかった、人為的ミスだと思われる」とアメリカは非公式で日本側に伝えた。
墜落原因はなお詳細な調査が必要なようで、その正式な発表は「なんとか年内には」となっているらしい。ところが、墜落原因が解明されない内にオスプレイを普天間基地に配備したいとアメリカ軍も日本政府も沖縄県に要請している。
いやいや、たとえ墜落原因が伝えられたように「人為的ミス」だとしてもだ、「人為的ミス」ということは操縦ミスに他ならぬであろう。オスプレイは推進機構が複雑で操縦が難しい乗り物であると聞いている。改良を重ね「実用化以降の事故は2度しかない」だとしても、操縦が難しいのであれば一般のヘリコプターより事故は起りやすいはずだ。やはり、オスプレイは危険な軍事用乗り物であると言って良い。
アメリカでは軍隊の使う飛行場には安全基準が設定されている。その基準においては、滑走路の延長線上に住宅、学校、集会場、病院などがあってはいけないとされている。滑走路の両端からそれぞれ両方向へ、近い所から順に「クリアゾーン(利用禁止区域)」、「APZ-Ⅰ(事故危険区域1)」、「APZ-Ⅱ(事故危険区域2)」という区域が設定され、そこに住宅、学校、集会場、病院などがあってはいけないとなっている。それらがあった場合は飛行場を作れないことになっている。
さて、普天間基地はその安全基準に適っているのか?・・・当然、否である。
普天間基地は宜野湾市の真ん中にあり、基地の四方八方が市民の生活区域である。住宅も密集しているし学校や病院も店舗もたくさんある。
滑走路から最も近く最も危険とされている「クリアゾーン」でも住宅地が半分近くを占め、北側には普天間第二小学校がすっぽり収まっている。「APZ-Ⅰ」、「APZ-Ⅱ」にいたっては、さらに多くの住宅、学校、集会場、病院などがあり、北方面は北中城村まで及び、普天間高校、北中城小、北中城中などが入っている。南方面は浦添市大平辺りまで含み、そこはもう市街地となっていて、住宅は密集し、多くの学校、公共施設、病院などがある。やはり、普天間基地は危険な軍事基地と言って差支えなかろう。
さて、アメリカ国務省は『国別人権リポート』なるものを毎年公表している。『国別人権リポート』とは「国際社会で認識されている人権について、その状態に関する包括的で完全な報告書」とのことだが、具体的には、例えば、人権活動家を拘束しているということで中国やミャンマーなどを非難したりしている。それを考えるとつまり、アメリカ合衆国は人権に対して敏感であり、人権を大事にする国であると想像できる。
現在、国務省の長官はヒラリー・クリントンだ。彼女は、彼女の夫と共にリベラル派と見なされている。弱者に優しいはずだ。彼女に手紙を出そう。
拝啓
ヒラリー・クリントン 様
早速ですが、『国別人権リポート』で他国の人権蹂躙や人種差別などを非難しているのだから、あなたたちは当然、他所の国の住民の命などどうでもいいなどとは思っていないですよね。だけど、東洋の吹けば飛ぶようなちっぽけな島など眼中に無く、遠いことなのかもしれませんが、あなたたちは沖縄人を危険な状態に置き続けています。
噂には聞いていてご存じだとは思いますが、沖縄の普天間基地は市民生活の真ん中にある基地です。世界で最も危険な基地と言われています。基地の周りには多くの人が生活しており、学校も病院も店舗も多くあります。アメリカ合衆国の法律が「そんな所へ基地を作ってはいかん」と禁止している場所になっています。
何故あなたたちが「周りに多くの人が生活している所へ基地を作ってはいかん」と禁止しているのかを推察させてもらえば、もしも事故が起きた場合のことを想像しているんですよね。そこにいる住民の命が危険に晒されると考えるからですよね。そこにはアメリカの良心が存在していると私は思います。どの住民も安全に生きる権利があるということです。ですが、あなたたちの軍事基地、普天間基地は全然安全ではないのです。あなたたちが定めている安全基準をちっとも満たしていないのです。
沖縄人もアメリカ人と変わりありません。切れば赤い血の出る人間です。沖縄人にも人権はあるのです。アメリカの良心が神の意志に沿っているのであれば、その人権を無視して、危険な基地を放置しておくなんてことはできないはずです。
もしも、あなたたちが「沖縄人だから危険でもいいさぁ」と考えているならば、それは沖縄人に対する人種差別にもなります。人種差別は大きな人権蹂躙です。それはあなた達の嫌うものですよね。現大統領も強く嫌うはずです。
はいさい、ヒラリーさん。
東洋一の米軍基地が存在する沖縄から願いを届けさせていただきたいと思います。
沖縄はアメリカの良心に期待します。リベラル思考のあなたなら、常に危険に晒されている普天間基地周辺の住民に同情してくれるでしょう。頭の良いあなたなら、普天間基地周辺の住民は人権が軽んじられているということを理解してくれると思います。
沖縄人はアメリカ人の良心に期待し、普天間基地などはすぐにでも無条件撤去してくれることを願います。もちろん、辺野古にその代替基地を作ることも同じことです。その周辺の人々に対する人権蹂躙となります。普天間基地は無条件撤去なのです。
ついでに申し上げますが、危険な乗り物であるオスプレイを普天間基地に配備することは、沖縄人の人権を考えれば1機たりとも、1日たりともできないことだと思います。アメリカ人の良心が我々と同様に思ってくれることを期待しています。
敬具
記:2012.6.15 島乃ガジ丸 →ガジ丸のお話目次
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行