彷徨えるヤナセ

 クライスラー日本が、中型SUV「ジープ・チェロキー」の2009年モデルを4月25日に発売することが発表された。クライスラーと云えば、ヤナセがクライスラー車の販売から撤退するとのニュースを昨日目にしたばかり。

 ヤナセは戦前からの日本におけるGM車の輸入販売業の老舗であり、終戦後はVWやメルセデの輸入元兼ディーラーとして輸入車販売に大きく貢献してきたことはご存知の通り。クルマだけではなく、「いいものだけを世界から」というコピーのもとに日用品の輸入販売も手がけていた(いる)ことをご存知の方も多いことだろ。

 しかしだ、ヤナセがクライスラー車のディーラーまで持っていたとは知らなかった。1992年にVW・Audiと喧嘩別れしてからはOpel車を扱うもジリ貧となり撤退。その後にVW・Audiディーラーを復活させ、更にはVolvo、BMWのディーラーを展開していたのは知っていたが、クライスラー車も売っていたとは知らなかったぞ。

 もともとGM車を取り扱っていたはずなのに、アメリカ三大メーカーの一角、クライスラーだけではなく名門フォード系のVolvoのディーラーも展開するなど三大メーカー総なめの様相だが、特に昨年後半からはいずれの業績もパッとせず、まずはクライスラー店を閉鎖。更にはGM系列店も整理するという。

 我が家の「老Opel」は町田のヤナセでメンテナンスを受けているが、町田のヤナセは「ヤナセグローバルモーターズGM町田支店」という正式名の通り、GM車(とSAAB)の販売・サービス拠点。この店がなくなると、Astraを乗り続けるのは難しくなるかも。

 郷秋<Gauche>は「輸入車はクルマを買うんじゃなくて販売店を買う」ものだと思っているのだが、こうなると安心して買うことのできる輸入車はVW、メルセデス、BMWだけになっちゃうのかな?そうなったら、なんかつまんないよね。


 記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、すみよしの森の二輪草群生地。我が家の二輪草はここから移植したもの。勿論、お願いして、快諾いただいてのことですよ。
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