来年創立五十五周年を迎える柏崎民謡保存会の後援会理事会が二十四日に開かれ、会の現状と今後の方向などについて、いろいろ聞かせてもらた。平均年齢が年々上がっていて、退会する会員が多く、入会者が少ないため、会員数が減少しつつあるという。どこの文化団体も共通してかかえる悩みだ。
横村英雄会長は、このことに危機感を抱き、このままでは会の使命である「伝統ある柏崎の民謡の保存伝承ができなくなる」と言う。会長は、若い人を会員に迎えるため、「三階節をベースにしたテンポの速い新しい民謡をつくりたい」との構想を持っている。昨年、高知に「よさこい祭り」を見学に行き、その若いエネルギーに圧倒されたのがきっかけだった。
「よさこい」は全国的に隆盛を極めていて、柏崎の「どんがら祭り」も毎年賑やかに開催され、市内でも数多くの団体が活動を続けている。先日の「まちづくりフォーラム」で会田市長が、柏崎の民謡を見に来た旅行者が「よさこい」を見せられて、失望して帰っていったという話をしていたが、本当の「民謡」を愛する人だって大勢いる。
「民謡」は各地の風土に培われた歴史とオリジナリティーを持っているが、残念ながら「よさこい」にはそれがない。「よさこい」のブームがいつまで続くか分からないが、いずれ衰退に向かうだろう。その時に、踊りたくてうずうずしている人を民謡の方に引っ張ってくるのもひとつの方法と思うが、それまで時間があるかどうか。
横村会長の考える「三階節」のアレンジは強力な手だと思う。ひょっとして柏崎で最も有名なのは“拉致”でも“原発”でもなく、「三階節」かも知れない。柏崎のことを知らない人でも「三階節」と米山の名は誰でも知っているからだ。
横村英雄会長は、このことに危機感を抱き、このままでは会の使命である「伝統ある柏崎の民謡の保存伝承ができなくなる」と言う。会長は、若い人を会員に迎えるため、「三階節をベースにしたテンポの速い新しい民謡をつくりたい」との構想を持っている。昨年、高知に「よさこい祭り」を見学に行き、その若いエネルギーに圧倒されたのがきっかけだった。
「よさこい」は全国的に隆盛を極めていて、柏崎の「どんがら祭り」も毎年賑やかに開催され、市内でも数多くの団体が活動を続けている。先日の「まちづくりフォーラム」で会田市長が、柏崎の民謡を見に来た旅行者が「よさこい」を見せられて、失望して帰っていったという話をしていたが、本当の「民謡」を愛する人だって大勢いる。
「民謡」は各地の風土に培われた歴史とオリジナリティーを持っているが、残念ながら「よさこい」にはそれがない。「よさこい」のブームがいつまで続くか分からないが、いずれ衰退に向かうだろう。その時に、踊りたくてうずうずしている人を民謡の方に引っ張ってくるのもひとつの方法と思うが、それまで時間があるかどうか。
横村会長の考える「三階節」のアレンジは強力な手だと思う。ひょっとして柏崎で最も有名なのは“拉致”でも“原発”でもなく、「三階節」かも知れない。柏崎のことを知らない人でも「三階節」と米山の名は誰でも知っているからだ。
(越後タイムス3月31日「週末点描」より)