玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

ストーンズの伝記〈1〉

2006年05月10日 | 日記
 私より2歳若いフランス人の作家が、ローリング・ストーンズの伝記を書いて、それが今年現代思潮新社から翻訳出版された。この本のヴォリュームがすごい。A5判2段組で、781頁、厚みは枕ほどの10センチ近くある。
 私は中学2年生の時からだから、およそ40年前からのファンの一人で、ストーンズ以外のロックミュージックはろくに聴いてこなかった。そのくらいヘヴィーなファンではあるのだが、熱狂的なファンであったのは、最初の15年ほどで、1980年の《Emotional Rescue》を聴いて、「もうストーンズは終わった」と確信してからは、間歇的にファンになり戻るといった程度できている。しかし、彼らは終わったと思っていても、時々復活してくるので、これが困る。ストーンズは1981年の《Tattoo You》でも甦ったし、1989年の《Steel Wheels》でも甦った。でも、1963年のデヴユーから1972年の《Exile on Main Street》までのおよそ10年間に残したものすごいとしか言いようのない数々の曲以上のものを、その後の彼らは残していない。だから、本当は彼らは《Exile on Main Street》で終わっていても良かったロックバンドだったのだと思う。
 ところで、フランス人の作家、フランソワ・ボンが書いた『ローリング・ストーンズ、ある伝記』という本を、最初買う気にはなれなかった。今までにミック・ジャガーの伝記だとか、キース・リチャーズの伝記だとか、様々な本が翻訳出版されていて、それらのうちの何冊かは買っているが、実は全く読んでいない。
 読もうとすると、ストーンズの曲には愛着はあるが、メンバーの私生活などには全く興味のない自分に気づかされて、結局読むことを断念してきたのだった。今度出た枕ほどもある大冊を買う気になれなかったのもそこに原因がある。
 私に「買って読め」と言ってきたのは、作家でフラメンコダンサーの板坂剛氏だった。私より5歳ほど年上の板坂氏だが、私より遅れてストーンズのファンになった人で、今でも熱烈なファンであり続け、フラメンコの舞台でストーンズの曲を歌うほどの人である。先日の日本公演にも大金を払って律儀に行っている。
 私は彼の言うことを聞くことにした。そして、フランソワ・ボンの本を読んで本当に良かったと思っている。子細は、のちほどということになる。
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