もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

ワクチン接種

2023年05月28日 | コロナ

 武漢コロナワクチンの6回目接種を受けた。

 武漢コロナに対する国のワクチン支援はアト1回有るか無し、今後はコロナに罹っても幾ばくかの負担が必要となるだろうことから複雑な気持ちで接種を受けた。
 首相官邸HPによると、令和5年5月23日時点での総接種回数は387,031,097回となっている。約4億回に及ぶ接種に如何ほどの公費を要したかを示す資料は見つけられないが、ワクチンの調達・輸送、接種の事務経費・人件費、・・・などを含めると、膨大な額に達しただろうと思う。
 厚労省の試算では、武漢コロナのワクチン接種が予防接種法上の「任意接種」となった場合の個人負担額は9,600円とされているが、全額公費負担の臨時接種では、大規模接種場の開設・所要人員の確保・広報・維持、接種券の配布経費、・・・等を考えれば1回当りの経費は3万円を下回ることは無い様に思えるので、3万円×4億回=12兆円と計算される。
 ワクチン接種が始まったころには、「副反応で大勢が死ぬ」や「接種後5年以内に全員が死ぬ」・・・等の流言飛語が飛び交っていたが、今に至るも重篤な副反応は極めて少ない様に思える。それ以上に、現在ではコロナを発症して一旦重度の症状に陥った人の後遺症の方が問題視されているので、発症したもののワクチンを打っていたために軽症で済んで後遺症からも逃れ得た人の方も多いのではないだろうか。
 自分は、武漢コロナに感染したかもしれないもののワクチンのおかげで発症することも無くここまでこれたことは政府の支援・庇護の賜と感謝しているが、SNSの場では今もってワクチンの功罪に関して物申す人も多いようである。

 韓国の科学者が福島の処理水調査団を派遣し、所要の施設を検証したことが報じられた。しかしながら、調査団員には、「科学的根拠と処理水放出容認は別」とする科学者も含まれているそうである。
 福島の処理水が韓国沿岸を汚染する経緯は、処理水は黒潮によって北米西海岸に達した後、北赤道海流によってアジア海域に運ばれ、再び黒潮によって九州南方に達し対馬海流で韓国沿岸に達するというものであるらしい。韓国でノーベル賞受賞者が現れないのは、処理水対応に観られるように問題を科学的に考察して定説・通説を覆すことが受け入れられないという国状・民情に帰することが大きいように思える。
 ワクチン接種に疑問を呈する人が正しいのか、科学に無知であるがワクチン対症を信じる自分が正しいのか、韓国の処理水対応とともに考えさせられる。


「ゾコーバ」異聞

2022年09月03日 | コロナ

 「ゾコーバ」の承認却下には異見があることが報じられた。

 報道によると、日本感染症学会と日本化学療法学会が塩野義製薬の新型コロナウイルス感染症経口薬「ゾコーバ」の緊急承認と緊急承認の審議方法の見直しを求める意見書を、厚労相に提出したとされているが、意見書では、軽症患者の飲み薬が未だ開発(承認)されていないことが、現在の病床・医療逼迫の一因と手厳しい内容であるらしい。。
 「ゾコーバ」の承認が見送られた薬事審議会では、有効性に関して激論があったものの賛否の採決を行うことも無く「なしくずし的」に継続審議となって閉会したと報じられていたので、本ブログでも緊急承認という制度下でも過度にゼロリスクを追及する薬事行政の体質が作用したのではとするとともに、何やら利権争いと功名争いの匂いが捨てきれないと書いたことを思い出した。
 思えば、ワクチンの緊急承認では国内の治験が無いままに緊急承認に踏み切ったが、これは日本基準の「ゼロリスク」よりも世界基準である「薬剤(ワクチン)で救える命と失う命の天秤」判断を優先したものと高く評価したが、因果関係は不明ながらもワクチン接種後に急死した事例が起きたことから薬事審議会は従来のゼロリスク基準に先祖返りしたものかもしれない。
 薬事審議委員と学会の関係は門外漢には知りようもないが、おそらく学会に籍を置く審議委員も多いのではと思っているので両者の見解が分かれることを不審に思う。
 ここから先は、学術的知識の無い人間の勝手な意見であるが、両者の見解・結論が分かれた最大の原因は「年齢」によるものではないだろうか。学会の中枢は未だに研究・医療の現場に身を置く少壮者であるに対して、政府委員としての審議委員は既に現場を離れて過去の実績と評価のみ大事に考える高齢者であるのではないだろうか。こう考えれば、審議結果は国民の利益よりも保身・死後の評価を保つことが優先されるのは避けられないように思える。

 加齢が意欲・能力を奪うのは避けられないことは事実で、ノーベル賞の高齢受賞者を見ても受賞対象成果は40代前後に挙げたものが多く、高齢で枯れた才能に悲観して自殺した芸術家・文筆家も多い。浅薄な知識を掘り起こしても、高齢にも拘わらず実績を挙げた人は、驚くべき精度で日本全図を完成するとともに地球の大きさを立証研究した伊能忠敬くらいしか思い出せない。
 未曽有鵜の国難や厄災に際しては、発想の転換や行動力こそが必要で老齢者の繰り言には重きを置くべきでないように思えるので、「ゾコーバ」についても薬事審議委員を少壮者に交替させて再審議するならば、別の結論に達するのではないだろうかと思う。ただし、いずれの意見が正しかったのかは歴史の判断に俟つほかない点が悩ましいところであるが。


塩野義の飲み薬に思う

2022年07月21日 | コロナ

 塩野義製薬が開発した対コロナ飲み薬「ゾコーバ」の承認が見送られた。

 薬剤と薬事行政に関して無知であるが、今回の決定に対しては2・3の疑問を感じる。
 これまでの薬事行政、特に医薬品審議に関しては「ゼロリスク」を追及するあまりにスピード感に欠けるとされ、製薬会社の新薬開発意欲を削ぐ最大の要因とされきた。この体質が中国コロナのパンデミック制御のネックであることを痛感した政府は2月に「医薬品医療機器法(薬機法)」を改正して緊急承認制度を設けて、これまで1~2年かけていた承認手続きを緊急性の高い医薬品については期間を短縮できる改正を行ったが、今回の決定を見る限り法の精神が生かされたようには見えない。
 報道によると、「ゾコーバ」はウィルス量の減少効果は確認されたものの、当初に塩野義が掲げた12症状の総合的な改善効果が明確でないとの理由とされているが、そう簡単かつ短期間に特効・万能薬は期待できないだろうことを思えば、決定に関しては疑問符を付けるべきと思う。
 今回審議に当ったのは、医薬品第2部会と薬事分科会の専門家併せて40名の委員と参考人と伝えられているが、甲論乙駁の状態であったらしく、最後にはお決まりの「継続審議」で専門家の顔を立てるとともに責任を問われない結論に至ったと考えるのは勘繰りであろうか。
 薬事審議会については、コロナワクチン承認に対しては、モデルナには重篤は副反応が懸念・報告されていたにも拘わらず、国内治験を俟つことなく申請から2週間で承認した。自分は、医療・医薬品について「ゼロリスクで全ての命を救う」など夢物語で、ワクチンを含む医薬品に対しても「救える命」と「副作用で失う命」の冷徹な損得勘定に依るべきと考えているので、副反応死を覚悟した緊急承認を高く評価し自身でも躊躇せずにモデルナワクチンの投与を受けた。

 40人という委員数が適切であったのだろうか。はたまた40人の中に対B(生物)戦専門家が含まれていたのだろうかという疑問も残る。今回の中国コロナの蔓延は、対B戦の格好のモデルとも捉えられる一面を持っていることを思えば、緊急時においては厚労省の薬事審議も政府の感染症対策機構に組み入れるべきではないだろうか。
 今回の審議過程が甲論乙駁であったとされるが、40人も集まれば「船頭多くして・・」状態に陥ることは明白で、継続審議は当然の結果とも思える。
 最後に、継続審議と結論した40人の委員が、製薬会社と「ゾコーバ」開発者に無縁の学究の徒であり、憂国の行政官であることを祈って終演。


沖縄県知事のコロナ感染に思う

2022年06月29日 | コロナ

 玉城デニー沖縄県知事が武漢コロナに感染したことが報じられた。

 記事は1段の所謂ベタ記事であるが、タイトルと内容を並べて「?」と思った。
 タイトルは「3回接種済みの沖縄知事が陽性」となっているが、些か本末転倒の感がする。県知事が感染していることが報道価値を持つのは、感染によって引き起こされるかもしれない「自治体首長としての業務の停滞懸念」からであると思うが、タイトルからは「3回ワクチン接種した人も感染」にウェートが掛けられているように思える。
 昨今、ワクチン接種者の感染が報告され、なおかつ感染率においては未接種者と大差ないことがデータ的にも明らかとなっていることから、ワクチン接種無効果論的な主張を目にする機会が増えている。自分の理解しているところでは、ワクチン接種作業の広報においては、「接種は感染を防ぐものではなく重症化や発症予防の効果しかない」、「接種後も感染予防についてはマスク・手洗い・3密回避の徹底」であったと理解しているが、長引くコロナ禍と熱中症予防のための「マスク外し」もあってか、何時しかワクチンの効能理解が様変わりしているかのようである。
 記事を読むと沖縄県知事も、近親者の濃厚接触者としてのPCR検査で陽性が判明したものでコロナ自体は無症状とされているので、ワクチン接種は期待通りの効果を挙げているように思える。
 マス・メディアは、読者・視聴者の利便性のために内容を凝縮したタイトルを付けるが、何時しか記事やサイトに「引き付ける」若しくは「おびき寄せる」ものに変化しているように思う。センセーショナル、ショッキングなタイトルに惹かれて記事を読んだりリンク先に辿り付くと、タイトルとは似ても似つかぬものであることもしばしばで、時によっては危険なサイトである場合もある。

 新聞に掲載されるテレビの番組表が全紙掲載になって久しいが、ラテ蘭の「遂に発見!徳川埋蔵金」「開かずの金庫からお宝ザクザク」に何度騙されたことか。
”騙される方が悪い”という編集者のしたり顔が目に浮かぶが、ゴシップ紙(誌)ならばともかく、せめて全国紙の編集者くらいはニュースの本質を凝縮した見出し作りに精進して欲しいものである。
 本朝に配布された参院選挙公報を見ると、ここにも徳川埋蔵金オンパレードであるが、選挙公報通りの人が選良となっているのであれば、日本は今よりももっと素晴らしい国となり世界中の称賛・憧れを得られる国であるように思える。
 立候補者にお願い。「どうか、志操・公約の割引率も同時に記載して!!」


コロナ給付金不正受給に思う

2022年06月03日 | コロナ

 コロナ関連給付金の不正受給での摘発が相次いでいる。

 不正受給の背景若しくは原因は、「審査の甘さ」とする意見がメディアを中心に大勢を占めているが、自分としては不正受給は起きるべくして起きたものと思う。
 政府が各種給付を決定した前後の世相は、「一日も早い給付を」若しくは「どこどこの国では〇日で給付」の大合唱で、政府・自治体でも世論に抗しきれない形で給付のための制度設計・手続き不備のままに見切り発車に踏み切らざるを得ない状態であった。
 不正受給多発の原因は、住民基本台帳と税務資料が連接していないことが全てであり、連接していない原因は「一部の国民や政党が過度の個人情報保護」を主張したことに依っている。もし政府・自治体が個人の税務実態を把握していたとしても不正受給の全てを防ぐことはできなかったであろうが、局限はできたであろうと思う。
 コロナ給付金の実績と不正受給件数は如何ほどであるかわからないが、新聞報道によると、中小企業庁が把握しているだけでも給付424万件(5.5兆円)に)に対して、不正受給1218件(12億円)とされ、摘発の厳格化に伴って15,427件(166億円)の返金があったとされているので、地方自治体の独自給付等を合算すれば天文学的とは言えないまでも相当な金額が闇に消え・悪徳間の懐に落ちたものと思える。

 折に触れた書いていることであるが、日本のこれまでは性善説によって成り立っていたと思っている。大震災等における社会的混乱に対しても我意を殺して秩序に耐え忍ぶ姿は、麗しの国として世界中から称賛されてきたが、ここまで不正受給が明らかにされると、性善説統治も限界に近いように思われる。不正受給者で「指南役の口車に乗った」と自主的返金を申し出る人には、未だ救われる思いがするものの、これらの「あわよくば」層を加えると少なからぬ国民が国の安寧よりも自分の懐勘定を優先する拝金ウィルスに感染しているかのようである。この拝金ウィルスは既に政治家、行政の番人たる官僚、税の番人の国税職員にまで蔓延し、徐々に一般市民にまで広がっているように思えるが、厄介なことには拝金ウィルスに対する即効ワクチンが無い。
 「高楊枝」を誇示して空腹を押し隠した武士、甘い誘惑を跳ねのけて家を全うした「踏ん張り」後家の気概は、既に昔話となったのであろうが、遅効性ではあっても日本人としての「大和心の美風」を取り戻す施策・教育が必要に思えるが。如何に。