もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

カープの球春(はる)

2025年02月04日 | カープ・スポーツ
 カープがキャンプインし、今年も一喜一憂ならぬ一憂二憂をも覚悟しなければならない幕開けを迎えた。
 作季終盤、CS進出は確実&優勝も夢ではない首位の座から、あれよあれよの間に四位に滑り落ちた。原因は投壊・貧打に加えて、メンタル的にも空回り・浮足立ちと、戦績を落とす要因のすべてが一挙に悪化したとの思いが強い。
 今年はどうだろうと選手名鑑を眺めてみるが、総合的な戦力は昨季と変わらないことに加えて、10勝は読めた九里投手のFA移籍の穴を、誰が・どれだけ埋めることができるのか、との不安要素もある。
 シーズン・オフのテレビには球団対抗の番組が登場するが、カープでは矢野雅也選手の出演が多かった。強肩(遠投130m) 、俊足(50m5秒9) の身体能力を武器に、菊池選手と共に「カープ自慢の二遊間(新井監督)」と評される存在である。昨季を振り返れば、ランニング本塁打、涌井投手との1打席22球のNPB1打席最多投球数との話題も作って自身初のゴールデングラブ賞を受賞した。
NHKBSの”球辞苑”でも、遊撃守備の常連である源田壮亮選手を押しのけて出演、実技披露するなどシン遊撃手の評価を得つつある。”守備にスランプは無い(イチロー氏談)”ので、今年も大活躍されるだろうと思っている。
 カープには申し訳ないことであるが、昨季終盤の悪夢と矢野選手の活躍の予感を併せれば、”試合には負けたが、矢野の好プレーで良しとするか”で溜飲を下げることになるかも知れない。
 ここまで、悲観的に書いたが、子沢山の堂林選手、カープには珍しくイケメンの森下・黒原投手、走塁の羽月選手、時々長打を放つ末包選手、美声の松山選手、アイブラックで笑いを取る小園選手・・・等々、自分が押し続ける選手が活躍して、ペナントを制するシーズンであって欲しい。
 最後に、文中の”溜飲を下げる”をこれまでにも日常生活で幾度となく使用してきたが、本日使用するにあたって調べ溜飲が胃液(胃酸)であることを恥ずかしながら初めて知った。
 80の手習いも捨てたものでは無い様である。

北別府学氏を偲んで

2025年01月22日 | カープ・スポーツ
 カープ黄金時代をエースとして支えた北別府学氏の番組を観て久々に涙を流した。
 改めて紹介するまでもなく、北別府氏はカープ一筋で200勝を挙げた唯一の選手であるが、白血病で3年間の闘病生活の末に2023年6月に65歳で亡くなられた。
 当時のカープのお歴々が語る彼の人柄は、物静かで優しい反面、闘争心は旺盛で何より練習熱心であったとされる。特に、入団1年目19歳のキャンプで自分の球速ではプロの世界に通用しないと見極めて、制球力に活路を見出した判断力と制球力獲得のための練習量は、猛練習が基本とされるカープにあっても突出していたという。こうして得た制球力をもって世上は氏を「精密機械」と称えた。
 エース=完投とする北別府氏にあっては、マウンドで交代を打診するコーチに、「次は誰が投げるん」「そいつだったら俺が投げ続ける」と公言する程であったが、優勝が決まる試合の5点リードで8回を投げ終えてベンチに帰った氏は山本浩二監督に「津田(恒美)に変えてくれ」と願い出たそうである。優勝投手の栄誉を誰よりも知っており、加えて完投を勲章とする北別府氏が完投という勲章を捨て、栄誉を1年間クローザーを続けた津田恒美氏に譲ったとの秘話には泣かされた。番組に出演されていた女優でカープファンの東ちづるさんはこの秘話をご存じであったらしいが、自分は初めて耳にした。野球チームのガバナンスでは、自分の次の投手を指名することはあってはならないだろうが、この場面では北別府氏の行為は感涙に値するものではないだろうか。
 北別府氏闘病の3年間は過酷なものであったらしいが、周囲に弱音を一言も漏らさなかったと長女が語っていた。
 北別府氏ほどの覚悟は当然に持ち合わせていない自分であるが、最後まで弱音を漏らさないようにしたいものである。弱音を吐く暇の無いピンコロであって欲しいが、現状を考えると苦闘は若干長引きそうなので北別府氏の最期を思いながら闘病して旅立ちたいものである。

男子バスケットボール五輪出場決定

2023年09月04日 | カープ・スポーツ

 男子バスケットボールが、1976年のモントリオール大会以来46年ぶりの自力五輪出場権を得た。

 何はともあれ目出度いことで、俄かファンにも至らぬ自分であるが今回の偉業達成を喜ぶとともに、二つのことを知った。
 一つは「カーボベルデ」という国名を始めて耳にした。
 Wikipedia記事の要約であるが、《カーボベルデ共和国は、アフリカの西沖合のマカロネシアに位置する共和制の島嶼国家で、歴史的には1444年にポルトガル冒険者のディアゴ・ディアスが発見したとされている。発見当時は無人島で1462年にポルトガル居住者が定着して小規模な都市が建設され、16世紀には奴隷船の中継拠点となって繁栄する傍らでイギリスの海賊ジョン・ドレイクの略奪などに曝された。その後、奴隷貿易の廃止による衰退を経て、1975年にポルトガルから分離・独立した。》となっている。
《面積は4,033㎢(福島県と同程度)、人口56万人(徳島県と同程度)で、2020年頃のデータでは現地在留日本人2人、在日カーボベルデ人12人、対日輸出額0円、対日輸入額4億2,927万円となっており、自分が知らなかったのも致し方の無いところであろうか。
 二つめは、意思疎通には言葉の要素がj大きいことである。今回の日本代表チームを率いたのはアメリカ人のトム・ホバース氏であるが、流暢な日本語で選手を叱咤・鼓舞する映像を良く目にした。
 スポーツ界の「外人監督」は左程珍しいものではなく、プロ野球ではブラウン(広島・阪急)・バレンタイン(ロッテ)・ラミレス(横浜)・・・、サッカーでもオフト、トルシエ、ジーコ、オシム・・・の諸氏を記憶している。ロッテでバレンタインの指揮を受けた野球解説者の里崎智也氏は「専門分野であり云わんとするところは通訳されなくても”なんとなく解る”」と述べられているが、戦術面のみならずモチベーションを高めるにはホバース氏のように通訳を介さずに直接に訴えかける方が効果的であるのように思える。

 WBC金メダルに始まり、大谷選手、撫子ジャパン、井上尚弥・・・、日本人選手の活躍が目覚ましい昨今である。
 来るパリ五輪ではバスケットボールにもチャンネルを合わせる必要が生まれ、さらに眠れぬ夜が続くことだろう。
 頑張れニッポン!!


10日の菊なれど

2023年07月30日 | カープ・スポーツ

 我等のカープが首位攻防戦を戦っている。

 カープの快進撃を首位に立った翌日に書こうと満を持していたが、突発的な「今日用(きょうよう)」の出来で翌日に延期したら阪神に苦杯を喫して一日天下に終わってしまった。
 シーズン途中の「たかが首位」とは言え「されど首位」であり、開幕前には最下位もあり得る5位と覚悟していた自分としては、天にも昇る日々を過ごしている。
 投手陣が力を発揮できず・秋山選手以外の打撃陣は機能せず、の状態で最下位も経験した序盤が嘘のような現実を目にすると、そこには団体競技の持つ不思議な力が働いているように思える。
 守りを重視した東京五輪の稲葉ジャパンには5人(曾澤捕手は棄権)も選出されながら、パワー野球を目指したWBCの栗山ジャパンには1名(栗林投手も途中離脱)しか選ばれなかったことに示されるように、カープには守備では球界随一の菊池選手を除いて超一流の選手は見当たらないが、投手を除くほぼ全員が複数のポジションはこなせるものの年俸的には1.3~1.5級の選手である。
 現在、クリーン・アップが定位置であったマクブルーム・西川両選手が戦線離脱中であるが、快進撃が両選手の離脱を契機に始まったことは、今後の日本野球を変えることにも繫がるのではと思っている。これまでは、「打順は固定した方が良い」とされて選手も打順に特化した技術を磨いていたが、固定観念としての打順に特化したエキスパートを育成し固定し得ても、それが当て嵌まるのは初回のみであって、2回以降は先頭打者は1番打者の、次の打者は2番打者の役割を求められることとなるので、4番は大砲である必要は無く、単に4番目を撃つ選手で十分であるように思える。
 これを如実に示したのが、ここ4試合で観られた上本選手の4番起用である。上本選手は長距離砲ではないが得点圏打率と出塁率は高いので、例えば3番秋山選手が出塁した場合には得点圏打率を、無走者の場合には出塁率に期待して次打者での得点を狙う、という目論見で4番に起用されたのではないだろうかと思っている。上本選手の4番起用の成功例は、「3番~5番には中・長距離砲を並べる」という常識から「打順に関係なく中・長距離砲の次にはしぶとい短距離砲を置く」への転換点となるように思える。

 今日現在、阪神タイガースは首位をキープしているが、これは村上・大竹両投手の予想外の活躍と、カープがタイガース当面の敵である巨人・横浜・ヤクルトを圧倒していることに依っており、両投手が調子を落とし、かつ、カープが疲れた場合にはカープとともに沈没する危ういものと思っている。
 関西在住の虎キチ諸氏に言いたい。「阪神優勝のためにはカープの頑張りが不可欠であり、西に足を向けて寝ないように」。関東の虎キチ諸氏は、西に中日・阪神・広島があるので、ご随意に。


私の浅(朝)漬け作法

2023年07月14日 | カープ・スポーツ

 河野訪中団に参加した玉城沖縄県知事の言動や川勝静岡県知事の居座り成功など書きたいことは多いが、本日は自分の浅(朝)漬け作法を思い出保存のために書き留めておくこととした。

 自分は、朝食に出された野菜や果物を漫然と食べていたが、2・3年前のある日「出されたものを漫然と食うだけではかっての集団給食と同じでは」と思った。そして思いついたのが、自分で一手間加えるための「我流浅漬け」の作成である。いや「浅漬け」ではなく正確には「朝漬け」であるが。
 初日、かつお出汁ベースの液体を作って朝食に供された野菜や果物を放り込む。
 次の日には、前日の食材を取り出して当日の物と入れ替える。ここからがキモであるが、取り出した食材の味がどうであれ、台所に置かれた何かしらの調味料を必ず加える。
 この繰り返しで、液体は徐々に変身し育っていくが、なにせ知識も長期的な計画を持たずに、気まぐれに・適当な匙加減で調味料を加え続けるために、数日たつと液体は「得も言われぬ」味に変化する。この場合の「得も言われぬ」は通常の「趣がある」や「対象をほめたたえる肯定的な表現」ではなく、筆舌に尽くせぬ「悪味」でトマトと納豆以外は何でも食べられる馬鹿舌の自分でも箸が出ずに液体廃棄しか途が無いことを指している。
 この一連は、永くて10日ほどで幕引きとなり、出されたものを従順に食べる日常に戻るが、2~3か月経つとまたぞろ虫が騒ぎだして、出汁作り~放り込み~調味料添加~廃棄のローテーションが復活する。
 「調味料が驚くほど速く無くなる」・「いい加減に止めたら」と愚痴っていた妻も今ではあきらめ顔で「また始まった」と冷ややかな視線であるが、今朝の「オレガノの一振り追加」が如何様になるのかと、明日が待ち遠しい。

 関東では月曜日の22時から日テレで放映されるマツコ・デラックスさんの「月曜から夜更かし」は例えカープ中継が継続中であっても必ず視聴している。
 何故かと云えば、画面に登場する市民は何れも個性派ぞろいで、些かに常識から離れている自分ですら「自分の程度ならまだ常識人」という安堵感を与えてくれるからである。
 多分、自分の「朝漬け作法」は取材されてもカットされる程度の物かと思うが、日常における非日常のルーティーンとお試しあれ。たぶん誰も真似してはくれないだろうことは分かり切っているが。
 (追記):カテゴリーを追加するのも詮無いことと思い、「カープ」の項目に入れます。