もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

正鵠を衝く世論

2015年03月31日 | 社会・政治問題

 最近の世論調査で、アジアインフラ投資銀行参加反対が53%に上っている。

 その一方では『バスに乗り遅れるな』という意見も、財界を中心に広がっているらしい。経済に暗い自分でも、主導国中国のごり押しとルール違反によってはやばやと故障することが予想されるぼろバスに、慌てて乗る必要はないと思うのだが。目先の利益に走った企業の中国撤退加速、知的財産権が保護されない現状、政経分離が絶対に起こらない共産党指導体制、そして何より信義を守らない中国に加担して、覇権主義の片棒を担ぐ必要性は全くないと思う。そもそも中国の歴史をみても、漢族が他民族と真の協調を図ったことは一度も無く、漢民族の一人勝ちが国民的悲願であることは明白である。グローバル経済下では一般的であるWin Win関係構築の理念など、おそらく理解できないのではないだろうか。加えて、他国では想像もできない『民度の低い13億の国民を養わなければならない』という困難な問題を抱えている。上層階級の腐敗と格差の拡大は、中国歴代王朝の末期的症状に近いのではないか。眠れる獅子と恐れられた中国の虚像が張子の虎と露呈したのは150年前、アジアインフラ投資銀行によって中国の仮面がはがされる日は近いと思う。

 経済に暗い、老人の杞憂であればよいのだが。

 


裁判員の心因性障害

2015年03月30日 | 社会・政治問題

 裁判員をしたことに起因する心因性障害を訴える人が数多くいるとのことである。

 産経新聞の報道によると、1審の裁判員裁判の結果が上級審で覆ることも一つの原因と報じられている。では何故に上級審で覆るのだろうかを考えると、多くは新証拠の発見等に依る罪状の変更よりも情状酌量の加減に起因することが多いと考えられる。情状酌量は罪過に対する量刑の加減で示されるものであるが1種のさじ加減で、所謂ダブルスタンダートとでも表現し得るものと思う。日本の裁判では、罪過の有無よりも罪を犯した背景に重点を置きすぎていると思う。有識者や報道は、折に触れて『同種犯罪の再発防止のために、犯罪の背景を明らかにしなければならない』というが、20年以上続いている一連のオーム裁判や少年犯罪の凶悪化の教訓から、何が生まれたのだろうか。裁判で事件の背景を詮索することは、1種ののぞき見趣味を満足させるだけの結果にしか寄与していないのではないだろうか。また、情状酌量に大きく影響するのが『改悛の情』『被害者への謝罪』に基づく加減であるが、斜視的に言えば犯罪者の演技力の審査に他ならないと思う。アメリカでは真に情状を酌量されるべき事案については、判事が量刑を加減するのではなく陪審員が無罪にしてしまう。日本のように2重基準を適用して量刑を加減するよりも、乱暴ではあるが理にかなった方法であるように感じられる。

 老老介護に疲れた故の尊属殺人、重篤者の哀願に基づく委嘱殺人、情状の酌量には難しい面が多いと思うが、1審の裁判員裁判での量刑を上級審が加減することは禁じた方が良いのではないだろうか。その方が、国民の処罰意識を反映できると思うのだが。


中韓の反日ゴールは

2015年03月29日 | 社会・政治問題

 中国が、アジアインフラ投資銀行設立を機に、今まで隠してきた中華の牙を公然と見せ始めた。

 思えば、中国の反日活動が始まったのは、文化大革命の混乱が終息した時期ではないかと考える。ようやく国としての安定が成った時、次の目標としては「中国元」を世界通貨として認識させることによる世界制覇であったに違いない。その実現のためには、最強の「米ドル」はさておき、「日本円」を圏内に取り込むことが当面の課題であったと思う。時間を掛けて日本と円を弱体化するためには、日本人のアキレス腱である大東亜戦争を利用することが最適と考え、反日活動を活発化させたと思われる。こう考えれば、中国の反日行動は既定の国家戦略に立ったものであり、ゴール(終息点)は推測できる。一方、韓国ではどうだろうか。戦後、繊維・鉄鋼・造船・電機・自動車と日本復興を牽引した事績を模倣して漢江の奇跡を成し得たものの、国際的には一等国として認められないジレンマから派生した、日本憎しの感情しか理由が見い出せない。さらには、戦勝記念軍事パレードにみられるように、反日行動自体も中国の御先棒を担ぐ行為とみなされ兼ねない様相すら見せ始めた。こうしてみると、実利が何もない韓国の反日行動が沈静化する日は、永遠に来ないと思う。

 安倍総理が、4月末に行う米議会での演説に注目している。70年前の大東亜戦争の勝者に対して何を語るのか、興味津々である。できれば、戦争が列強の経済制裁によって引き起こされた必然であり、民族の存亡を賭けた自衛のための行動と述べて欲しいものである。戦後は一貫して西側陣営の繁栄に貢献した実績、中国に対する地政学的な優位点等を踏まえ、韓国が米中を秤にかける綱渡り外交を展開し米韓の離反すら憂慮される現在こそ、歴史を正す好機と思う。中韓の激しい反日行動の論拠としている大東亜戦争を、侵略戦争から自衛のための戦争と転換して、禍根を絶って欲しいと考える。


道徳教育について

2015年03月28日 | 社会・政治問題

 道徳教育が教科とされるらしい。

 道徳教育はとっくの昔に根付いていたと思っていたが、教育現場では学習指導要領が無視されて、教育が行われていないこともあるらしい。日教組を中心とした昭和30年代の道徳教育反対運動の名残であろうか、日教組加盟率の低下が顕著な現在でもこのような現状とは知らなかった。教育には知育・体育・徳育のバランスが必要であるとされている。徳育を重んじた吉田松陰の松下村塾からは行動派の志士が、蘭学・医学による知育を重視した緒方洪庵の適塾からは思考型の逸材が、それぞれ生まれたことは注視べきであると考える。日教組は、学歴社会に繋がると知育を否定し、戦前の修身に繋がると徳育を否定した結果、仁術を忘れた群馬大の医師を、中学生を殺した落ちこぼれ未成年を、カルト教に入信した無差別殺人者を世に送り出してしまった。はたして、政治にとらわれない教育の独自化を標榜する日教組に、教育理念、すなわち子供をどのように育てるべかのビジョンはあるのだろうか。

 漂流する青少年を生み出した責任は、社会でもなく、政治でもなく、単に知・徳・体のバランスを欠いた教育を是とした日教組と教師が担うべきであると考える。


副操縦士の乱心

2015年03月27日 | 社会・政治問題

 ドイツの航空機墜落原因が判明した。

 機長がコックピットを離れた後、副操縦士が意図的に機を墜落させたとの発表である。かっては、大型機は機長、副操縦士と航空機関士の3人で運航されていたが、現在は、人件費抑制のために航空機関士の役割をハイテクシステムに肩代わりさせた航空機による2人運航体制となっている。今回の事象についても3人体制ならば起こり得ない状況であろうと考えられるし、おそらく航空機メーカーや航空会社にとっては想定外の出来事であると思う。いくらシステムを高度化しても、操作する人間の悪意だけは防ぎ得ない。それは、機械が持っている『誤作動』という致命的な欠陥を、正常な人間が正すというコンセプトでシステムが成り立っているからである。自動又は半自動で動くシステムには「フールセーフ(機械音痴でも安全に使える)機能」が随所に設けられている。そのために、一定の知識さえあれば自動車が動かせ、ご飯が炊け、スマホが働き、パソコンが機能する。しかしながら、操作ミスは防げても故意を持った人間の操作には抗しえないという限界があると考える。

 高度に発達した人工知能が起こす悪意ある誤作動を、主人公が正すという近未来映画が折に触れて作られているが、近未来においては不条理な人間を人工知能が正す方が一般的であるかもしれない。