皇学館大学名張学舎(名張市)で、障害を持つ学生2人が自身の体験などを話す講演会があった。同大の学生支援センターが初めて開いたもので、学生約40人が真剣に聴き入った。
最初に「網膜色素変性症」を患う3年、奥矢歩美さん(20)が講演。奥矢さんは90%以上の視野が欠けており、夜間はほとんど見えないという。
じゃんけんの結果が分からない▽女子トイレのマークがわからず男子トイレに入ってしまう▽半開きの扉に気付かずぶつかってしまう--など、日常生活での大変さを説明。講義では広範囲を見ようと後方に座るため「『目が悪い=前に来い』という概念が通用しないことを分かってほしい」と訴えた。また病気のため家族がプレッシャーを感じているといい、障害者の家族の気持ちも理解してほしいと強調した。
手作りの視野狭窄(きょうさく)体験眼鏡で奥矢さんの視野を体験した3年の澤田なつきさん(20)は、「こんなに見えないのかと実感した。こちらが工夫したら障害を持つ人も、よりよく暮らせる。動いていかなければ」と話した。
続いて、先天性の聴覚障害を持つ4年、岡橋俊介さん(21)が講演。岡橋さんは電車通過時の高架下とほぼ同じ100デシベルの音が聞こえる程度で、補聴器が手放せないという。相手の唇の動きを頼りに会話をするため、「講義で話を聞きながらノートを取れない」「隣家で火事が起こってもサイレンが聞こえず、窓ガラスが割れて初めて気付いた」などの体験を話した。大声だと逆に聞き取りにくくなることもあるといい、「文節ごとに区切る」「ジェスチャーを交える」などの手段を提案した。
一方で相手に遠慮し、分かったふりをしてしまうこともあると言う。岡橋さんは「話すのは楽しい。聴覚障害者は会話をしたいという気持ちが人一倍あるので協力してもらえたら一番」と話した。
同センターは障害を持つ学生の支援などをしており、今後も同様の講演会を開いていく予定
最初に「網膜色素変性症」を患う3年、奥矢歩美さん(20)が講演。奥矢さんは90%以上の視野が欠けており、夜間はほとんど見えないという。
じゃんけんの結果が分からない▽女子トイレのマークがわからず男子トイレに入ってしまう▽半開きの扉に気付かずぶつかってしまう--など、日常生活での大変さを説明。講義では広範囲を見ようと後方に座るため「『目が悪い=前に来い』という概念が通用しないことを分かってほしい」と訴えた。また病気のため家族がプレッシャーを感じているといい、障害者の家族の気持ちも理解してほしいと強調した。
手作りの視野狭窄(きょうさく)体験眼鏡で奥矢さんの視野を体験した3年の澤田なつきさん(20)は、「こんなに見えないのかと実感した。こちらが工夫したら障害を持つ人も、よりよく暮らせる。動いていかなければ」と話した。
続いて、先天性の聴覚障害を持つ4年、岡橋俊介さん(21)が講演。岡橋さんは電車通過時の高架下とほぼ同じ100デシベルの音が聞こえる程度で、補聴器が手放せないという。相手の唇の動きを頼りに会話をするため、「講義で話を聞きながらノートを取れない」「隣家で火事が起こってもサイレンが聞こえず、窓ガラスが割れて初めて気付いた」などの体験を話した。大声だと逆に聞き取りにくくなることもあるといい、「文節ごとに区切る」「ジェスチャーを交える」などの手段を提案した。
一方で相手に遠慮し、分かったふりをしてしまうこともあると言う。岡橋さんは「話すのは楽しい。聴覚障害者は会話をしたいという気持ちが人一倍あるので協力してもらえたら一番」と話した。
同センターは障害を持つ学生の支援などをしており、今後も同様の講演会を開いていく予定
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