image2006-0918
淡海の海夕波千鳥汝が鳴けば
情もしのに古思ほゆ 柿本人麻呂【万葉集03-0266】
○短歌写真-柿本人麻呂。
○琵琶湖(淡海。近江)は、古人に好んで詠われた。
□あふみのうみ ゆふなみちどり ながなけば
こころもしのに いにしへおもほゆ かきのもとの ひとまろ
¶しのに=「<しな(萎)ゆ>と同根。」(岩文版) 「なよなよとなびいて。しおれて。また、心がしんみりとするさま。」(旺文版古語辞典。なお、「しぬ(に)」への言及なし。) 「篠。篠竹」との連想が働く。広辞苑では見出し語「しぬに」に、「(万葉仮名の誤読によって生じた語)」として、「しぬに」「ぬ(野)」へ送る。海辺(湖岸)に立って、千鳥が鳴き交わす声を聞いていると、楽しかったあのころの日日が切なく思い出されて、しんみりとします。
なおあるブログ・ランキングで、ダントツ一位(月間110万イン)の「K~」の、先日10日号の主題は「しぬに」であった…ということを、この記事を書いたあとで知った。
□Quand vous appelez au-dessus de la mer d'Ohmi,
o pluvier, je rappelez-vous
les jours passés avec le coeur
que j'ai fait pensivement.
- Kakinomotono Hitomaro
【写真】借用して加工。too difficult to translate...!