哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

甲府い -鈴本演芸場十一月下席-

2024-11-21 23:22:00 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

「こうふぃ~おまいりぃ~がんほどきぃ~」

ひさびさじっくり聴いたなぁ「甲府い」、これ聴けただけでもよかったぁ。

11月下席は上野・鈴本演芸場での寄席興行をたっぷり楽しみます。

平日昼席ですけど、下席初日であり、人気ある橘家圓太郎師匠が主任トリでもあり、なんたって人気演者が揃った顔づけもいいんで、館内は大入り満員で開演しました。

いつものように最前列に陣取って演者とサシで目を合わせながら、緊張感とライブ感を味わいつつ“たっぷり”と寄席を楽しみます。

  

開口一番は前座さんで「桃太郎」から・・・なんかしょっぱなから意気込みすぎて、べちゃくちゃ、べちゃくちゃ・・・なんか漫才聴いているみたいな「桃太郎」

場数を踏めばまた違った噺になるでしょうが、それにしても“うるさい”(がんばって!!)

(つづいては落ち着いて)「家見舞い」「エルフェゴ・バカ(新作)」「ぞろぞろ」「ぼやき酒屋」「やかん工事中」でドッカンドッカンきちゃって、とってもにぎわい活気あふれる館内

こんな状況なんで色物さんもノリノリでアサダ二世先生も「きょうはちゃんとやりました」笑組、ストレート松浦、ジキジキ、ロケット団までおなじみの面々が揃っちゃって、

それぞれの個性ある演目をたっぷりと・・・意気揚々でさらにさらに客席は盛り上がります。

中入り前はさん喬師匠で「夢の酒」「狸札(狸の恩返し)」ときて、主任トリの橘家圓太郎師匠が登壇

豆腐屋の噺から、掛け声で「と~ふぅ、ごまいりぃ、がんもどきぃ~」ときたんで(ああ、「甲府い」だぁ・・・と)

「「の」の字なんか書いちゃって・・・ばかぁ!!」なんて噺の中に出てきちゃって、ほんとほっこり、ほっこりいい噺だなぁ。

シャレた地口おちで、「こうふぃ~おまいりぃ~がんほどきぃ~」(「と~ふぅ、ごまいりぃ、がんもどきぃ~」)ときちゃったから、もう拍手喝さいで大円団しました。

ひさびさの「甲府い」たっぷりと・・・よかったぁ。

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弦さ~ん -浅草・東洋館「漫才大行進!!」-

2024-11-09 23:35:26 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

今日はひさびさ「弦さ~ん」に会いたくて、浅草東洋館に・・・漫才協会「漫才大行進!!」で楽しみます。

ベテラン・若手、有名無名を問わず漫才師が次々と登壇して、たっぷりと「漫才」を・・・

ドッカンドッカンと笑いを取ることもあれば、し~んとしちゃって滑っちゃうことも、漫才師も観客を笑ってもらおうとあの手この手でもう一生懸命になって・・・

漫才好きだけど、漫才に厳しい観客もなんとか盛り上げようと・・・ここ東洋館はそんな一体感を感じさせる雰囲気が好きなんですよね。

 

他の寄席ではおなじみの「にゃん子・金魚」「ニックス」「ホンキートンク」さんも今回の興行に出演して、なんとか盛り上げようとがんばっちゃいます。

東洋館でしか会えない芸人さんもたくさん出演されるんで「なにが飛び出すか・・・」こんなスリリングな事もおもしろいです。(「アマレス兄弟」とか「ふじいあきら」さんとか)

そして今日のお目当ては中津川弦さん(このために今日は「東洋館」にきましたといってもいいほど)

話題性があるいろんな人の前に神出鬼没に登場する「弦さん」が、「弦さ~ん」とばかりに首をつっこんできて、話しがひろがってゆきます。

もうなんど聴いても「弦さ~ん」がアタマから離れないくらい、もうハマっちゃいます。

まさしく「弦さん」に会うために東洋館で漫才づくしの4時間まるまる堪能した日となりました。

「弦さ~ん」

 

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北斗の星 三橋美智也 -東家一太郎 一会-

2024-10-26 23:24:22 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

いつも浪曲定席を拝聴している浅草木馬亭でおこなわれる、東家一太郎師匠の会「一会(いちかい)」を今回拝聴します。

歯切れが良くて人情のも熱い一太郎師匠が年一回“一期一会”とかけての「一会 -語り継ぐこと-」という名の企画興行で、今回で13弾目にあたります。

今回は「浅草と函館を浪曲でつなぐ」をテーマにして、そのなかで縁も由来もある“昭和歌謡界のスター”三橋美智也をクローズアップして「浪曲」「講談」「歌謡ショー」までの盛りだくさんな内容

亭内はご常連の方々・みちや会(三橋美智也)の方々、そして浪曲ファンで声・声援も出て盛り上がる中始まりました。

                  

開口一番前読みは一太郎師匠のお弟子さんで東家一陽「一休婿入り」から、続けて一太郎師匠の浪曲で「五稜郭始末記 義侠熊吉」

幕末箱館戦争での活躍と生涯をかけた供養の様、その人生と人情を師匠が熱く熱く謳いあげ語り上げます。

中入り後は三橋美智也・箱館とのつながりの上での歌謡ショー、「星屑の町」を観客含めてみんなで熱唱

♬ 両手を回して 帰ろ 揺れながら 涙の中を たったひとりで・・・ ♬

唄ったことがない歌でもメロディーが流れると歌えちゃうんですよ、三橋美智也さんの歌は。(その場の雰囲気もあって、大きな声で歌い上げちゃいました)

講談は田辺凌天「山本琢磨」・・・坂本龍馬の従兄弟で、幕末逃げ込んだ先が函館、その函館での再起は・・・

最終演目はふたたび東家一太郎師匠で「北斗の星 三橋美智也」を・・・

三橋美智也さんの幼少期からの生い立ちと民謡との出会い、そして母との思い、歌謡界・民謡界で頭角を現し国民的スターへのし上がるまでの馴れ初めを浪曲の形で熱唱されました。

今回は浪曲はもちろん講談・歌謡ショーまで、いつもの定席とは違ってテーマに沿っての盛りだくさんな企画興行、

ただ客席に座って拝聴するだけでなく、いっしょに参加した心持ちで楽しめた「一会(いちかい)」となりました。

 

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佐々木政談 -池袋演芸場十月下席 真打昇進襲名披露興行-

2024-10-24 23:52:40 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

池袋演芸場十月下席は、落語協会「真打昇進襲名披露興行」です。(調べてみるとここ数年の「真打披露興行」は皆勤賞ものでした、やはりおめでたい席ですから)

そんな真打披露興行ではだいたい「池袋演芸場」の席を選んでいます。ちょうど池袋くらいの場内のほうが観客との一体感が出て、披露興行もみんなでお祝いするめでたい興行になります。

披露口上の席もそうですし、やはり演者と観客席が近く、場内の雰囲気もいいですよね。

そしてなんといっても池袋の観客って反応が良い落語通の方が多くいるんで、寄席芸を堪能できます。

今日の新真打披露は林家花ごめ師匠が主任でおこなわれます。花緑師匠門下で二ツ目の頃から存じていて、古典・新作問わず演目に対して快活で正攻法の芸を見せてくれます。

いつものように最前列に陣取って、襲名披露をお祝いしつつたっぷりと寄席芸を楽しみます。

開口一番は「真田小僧」から「牛ほめ」「粗忽長屋」「たいこ腹」「呑次郎伝説(新作)」「芝居の喧嘩」「あくび指南」「無精床」色物さんもズラズラと・・・

中入り後には襲名披露口上もあって、場内をいっそう盛り上げて、トリの花ごめ師匠が「かごめかごめ」の出囃子に乗って登壇します。

 

演目は「佐々木政談」(ひさびさの拝聴です)

佐々木信濃守と「お白州ごっこ」に興じる子供たちとの関わり合い、歯切れよくテンポの良い花ごめ師匠が、とくにくすぐりもなく淡々と噺を進めます。

オチはなく士分に取り立てられる人情ばなしとしての佐々木政談となりました。

こどものしゃべくりは声質もあってぴったりハマるのですが、お奉行さまはどうしても軽く見えちゃいます。なかなか人物を演じ分けるのはむずかしいですよね。

まあこれだけは経験と年齢と貫禄がモノをいいますから仕方ありませんが、それでも快活で聴きやすい話芸は気持ちよいもんで、お祝いする観客も噺の世界に入り浸っておおいに盛り上げました。

今回の真打昇進は4名で、それぞれが違った個性と話芸をもっていて、これから贔屓も増えてますます活躍する場が増えることと思います。

そういった自分の話芸をいかに「個性ある自分の芸」にまでもってこれるか・・・これからも目が離せません。

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柳沢昇進録~隆光の逆祈り~-日本講談協会定席十月-

2024-10-20 23:01:05 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

「よし、ひさびさ講談行くかぁ・・・」

なかなか公演スケジュールとあわなくて,行けなかった講談定席に一年ぶりに拝聴することに。

上野御徒町にある広小路亭で毎月開催される「日本講談協会(神田派)定席十月」

到着してさっそく入亭すると、開演前の時間を使って前座さんが“顔見世”と“客席での修練”のために登壇して講釈していました。

ひさびさ聴いた「修羅場読み」

講談を聴きはじめたのがちょうど15年くらい前、最初は聴きなれないこともあって理解に苦しんだ講談でしたが、何回か通って耳が慣れてくると

講釈師も演目も魅力たっぷりで、ここ数年前まで結構ハマって、せっせと広小路亭まで足を運んだものです。

その中でよく前座さんが「修羅場読み」をされていて、講談を志す者は必ず実につける読み方で、講談独特の口調とりずむ、発声を体得する、基本みたいなもののようです。

そんな修羅場読み(演目名忘れました)を心地よく聴きながら定席が始まりました。

       

「雷電初土俵」「荒木又右エ門 奉書試合」「赤穂義士銘々伝 赤垣の南瓜娘」「大久保彦左衛門」「水戸黄門漫遊記 雁風呂由来」「西行歌行脚 鼓が滝」

そして主任トリは神田阿久鯉「柳沢昇進録 隆光逆祈り」まで

うんちくたっぷりの松鯉先生・愛山先生はあいかわらず魅力たっぷりの聴かせる講釈をみせてくれます、そしてトリの阿久鯉先生は「柳沢昇進録」を熱演

将軍綱吉の跡継ぎ問題、柳沢と僧侶隆光とのかけひき、怨霊をめぐってのやりとりは、阿久鯉先生がドラマティックに講釈の世界に観客を導き、聴き惚れちゃうくらいの展開が巻き起こります。

柳沢昇進録のひとつのエピソードではありますが、ほかのエピソードも次々聴いてみたい、そんな思いにかられながら終幕を迎えました。

ひさびさの講談、中身も濃い講釈が多く、あっというまの3時間まだまだ聴き足りないくらいの充実感です。

普段から通っている落語(寄席)浪曲とならび伝統話芸の講談の世界に今回は引き込まれ、「また、聴きたい」とふたたび“熱”が入りそうな衝動にかられた一日となりました。

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夢二の女 -浪曲定席木馬亭十月-

2024-10-04 23:01:40 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

浪曲定席は毎月第一週の7日間興業で行われており、今月もスケジュールを合わせて、浅草・木馬亭に行きます。

あいかわらず浅草周辺は“外国人”で賑わいを見せており、決まった(定番)の観光スポットだけでなく、

「こんなところにも・・・」なんて、多様性に富んだ外国人の情報力・感性が、このにぎわいの一助になっているようです。

浅草・奥山にある「木馬亭」でも「なにかやっているぞ・・・」と写真撮ったりしている観光客の姿があり、まあ物珍しさでのスポットになっているようです。(さすがに浪曲鑑賞は・・・)

        

館内は平日昼間ですから、開演時は高齢者ばかり20人くらいの「浪曲通」の常連さん、少数精鋭で始まりました。

開口一番は港家小柳丸師匠のお弟子さんで港家柳一さんで「国定忠治 関宿落ち」から・・・木馬亭初登壇から何度か拝聴していますが、最初の頃は余裕がなく一辺倒な演目になりがちでしたが

だいぶこなれてきて、啖呵にも節にも抑揚をもたせてじっくり聴かせられるようになっていますね。忠治が啖呵を切る場面も師匠譲りの味が出て、とっても聴きごたえのあるものになっています。

さらに「自分の演目」を増やしていって活躍してほしいものです。

        

「魚屋本多」「文七元結」「男はつらいよ 二十六話 寅次郎紙風船」中入り後「キムラのピアノ」「講談 孝女路」「夢二の女」主任トリは三楽師匠(ひさびさ)で「良弁杉」で終演

今回出演者一人一人に味があって、ある意味バラエティーに富んだ浪曲演目が続き、なかなか聴きごたえある定席となりましたが、

その中でも澤順子師匠の「夢二の女」

夢二をとりまく三者三様のふるまい、内面を啖呵と節でみごとに演じ分けて、うまく味付けして演じられました。

テンポもよく、抑制のきいた身振り手振りもあわせての演目で、観客席もどんどん話の世界に引きずり込まれ、みごとに聴かせてくれました。

主任、東家三楽師匠は初聴の「良弁杉」 なんと自分の赤子が鷲にさらわれてしまっての、何年過ぎようが親が子を想う心と、子が親想う心の絆・・・ほんと聴かせるねぇ。

今月の定席は「なかなか聴かせる」演目が揃っての大団円となりました。

 

 

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片棒 -第八十回 羽村ゆとろぎ寄席-

2024-09-29 20:38:31 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

ひさびさ「ホール落語」を観覧

いつも行く定席寄席ではとにかくいろんな演者が次々と、演目・演題のバラエティもあって「なにがでてくるか・・・」といったおもしろさがあります。

ホール落語は演者も事前にわかるので“安心感”はあり、しかも持ち時間も長くとられているんで、普段の寄席では出せない長講の演目も出されて、

「落語をじっくり楽しむ」(「寄席を楽しむではない)といった心持ちで楽しむ事ができます。

今回は芸協(落語芸術協会)主催のホール落語で、落語三題と講談、漫談(スタンドアップコメディ)の組み合わせ

開口一番は「牛ほめ」から「浮世床」「片棒」中入り後は「スタンドアップコメディ」「講談 名月若松城」までの2時間余り

どれもおなじみの演目で(漫談だけは初めて)噺の筋よりも演者がどのように噺を組み立てていくかを余裕をもって観る事ができました

なかでも桂米福師匠の「片棒」に見せられました。

主人が3人の息子に自分の弔いをどうするかと、たずねながらあれやこれやとやりとりを聴かせます。

いろんな演者の「片棒」を拝聴していますが、息子たちのありさまをいかにふくらませて聞かせるか、テンポとかウィット(くすぐり)をおりまぜるか

噺が途中ダレちゃう場合もあり、個人的にはあまりこの噺は好きではないんですが、今日の米福師匠の演目は余計なものを入れずに、うまく三人三様のやりとりを演じていました。

まさに「聴かせる片棒」を拝聴する事ができて、なかなかよかったですね。

スタンドアップコメディのナオユキさん、名前は知っていましたが初聴で、シュールでおもわずクスっとしてしまう笑いの世界、派手なアクションはありませんが

こういう崇高な話芸って、よほど話芸とともに普段からの情報・興味・収集・・・人間観察・洞察力といったセンスを持ち合わせていないと続けられないですよね、

たしか浅草・東洋館とか出演していると思います、ぜひ“通が集う観客”のまえでの芸を拝聴したいものです。

トリは松林伯知師匠(真紅さん)の三代目襲名以来の拝聴で「名月若松城」、ひさびさの講談でピシッと引き締めて今回のホール落語は終演となりました。

 

 

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伊達娘恋緋鹿子 -新国立劇場・文楽鑑賞教室-

2024-09-22 08:11:00 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

9月です。秋です。文楽です。

ひさびさ「文楽」を鑑賞することに・・・今月は年数回行われる「文楽鑑賞教室」がおこなわれており、解説付きで鑑賞できるのでスケジュールをあわせて

いつもの「半蔵門・国立劇場・・」がまだすったもんだで閉館中で(はやいとこ解決しないかなぁ)今回は初台にある「新国立劇場」での公演(いつも行く東京オペラシティ内にあります)

「国立劇場・文楽鑑賞教室」

歌舞伎とか能・狂言も鑑賞するのですが、文楽・人形浄瑠璃はまたちがった魅力がある伝統芸能です。

演目は「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめ こいのひがのこ)」「夏祭浪花鑑(なつまつり なにわかがみ)」の2演目で、あいだに「文楽の魅力」と題した解説が入ります。

人形浄瑠璃は一体一体の表現力豊かな人形たちの所作・動きをまじかに見られるだけでも一見の価値があり、公演中は目が離せません。

時には難解なストーリーもあります、この鑑賞教室では事前にあらすじや解説が記載されたパンフレットが配布されるので、公演が始まる前に一通り読んでおくと、すんなり演目に入れます。

前半の「伊達娘・・・」はクライマックスに火の見櫓の梯子を上る人形のすがたが・・・解説パンフを読んでいたので、こんな場面でも人形の細やかな動きと表現を観ながら楽しめます。

後半の「夏祭・・・」は登場人形も多くなり、演目の流れもついてゆくのがやっと・・・で、演目自体よりも人形の動きを追いかけるだけに終わってしまいました。(ちょっと疲れちゃいました)

それでも、じゅうぶんに人形浄瑠璃・文楽の世界を味わえただけでも、とても崇高な心持ちで鑑賞できました。

ありきたりな日常生活の中から離れて、時にこういった別次元の伝統芸能にふれるのも、とても有意義で大切な事だと思います。

また機会あるごとに観賞を繰り返したいものです。

 

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らくだ -池袋演芸場九月中席-

2024-09-15 23:24:47 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能

9月です。秋です。寄席です。

今月の寄席は“ひさびさになっちゃいました”池袋演芸場から・・・

今回は日曜日とあって(いつもの平日とは違って)開演直後には満席(池袋が・・・ですよ。補助席も設けられて)の熱気ムンムンで始まりました。

いつものように最前列で寄席芸・落語をライブ感をもって楽しみます。(今回も立花家橘之助師匠にイジられました)

普段の池袋だと結構落語通の観客が多いのですが、休日なんで慣れない観客のすがたが目に付いて、ひとこと。

❶昼過ぎとはいえ、演者が一生懸命演じている最中に、音をたててメシを喰うなぁ・・・。

❷席を中座して(トイレとか)戻ってくる時、最前列の通路を演者の前を横切って入ってくるなぁ・・・(噺が終わるまで出入口付近で立ち見していろ。)

演者にも観客にも失礼千万。観客の礼儀・マナーが問われます。とっても不快です・・・・で、開口一番は

「道具屋」から始まりました、「桃太郎」「源平盛衰記(中段)」「熊の皮」「権兵衛狸」「財前五郎(新作)」「七段目」「悋気の火の玉(ひさびさ拝聴)「たいこ腹」「ふざい屋(初聴)」

そして主任トリは橘屋圓太郎師匠で「らくだ」

酒を飲む仕草は当代随一と自分は思っている師匠で、以前(たしか)末廣亭での「試し酒」なんかもう目に焼き付いているほどで、飲みっぷりとそのしぐさと処遇と・・・。

今回の「らくだ」もらくだのあにぃとまきこまれたくず屋さんとのやりとり

あにぃがくず屋さんに「まあ、一杯・・・」なんて酒を注ぐあたりから様子が変わってきて・・・

いやぁ、いいわぁ師匠。期待通りの飲みっぷりとへべれけに豹変するくだりは、もう目の前で見ていてたまりません。

「らくだ」の面白さを見事に演じ切った師匠の芸に拍手喝さいで大円団となりました。(よかったぁ)

 

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やかん工事中 -新宿末廣亭八月下席-

2024-08-25 00:41:07 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
“ポッ”と午後時間が空いたんで、「寄席でも行くかぁ・・・」と新宿・末廣亭へ

新宿末廣亭 八月下席 (主任 三遊亭圓歌)

開演時間にギリギリ間に合わなかたんで、前座さんが終わったころの入亭、いつもの最前列は・・・空いてました(ラッキー)、今日も最前列に陣取って4時間、寄席芸を堪能します。

土曜日なんでもう開演時間から席がほとんど埋まり、常連客さんに混じって見物がてらの客も入って終幕ごろには立ち見も出るほどの活況です。

演者さんもやはりいっぱいの観客の入りだと反応もいいしノリもいいんで亭内の活気ある雰囲気が相乗効果でますますおもしろくなります。



「ねずみ」「粗忽長屋」「好きと怖い」「風呂敷」「大師の杵」「熊の皮」「太鼓腹」「武助馬(初聴)」

そしてトリの圓歌師匠は“ことば遊び”のようなギャグ満載の、「やかん」をモチーフにした創作「やかん工事中」で観客をドッカンドッカンやっちゃって、あっというまに終幕

今日の寄席はなんといっても「色物」さんですね。満席で活気ある“ノリノリ”の観客を巻き込んでの色物さんの大奮闘

奇術の小梅さんは奇術は確かだけど若手なもんだからアドリブ・余裕が出てくれば、もうちょっと客を引きつけるかなぁ。

音楽パフォーマンス のだゆきさんは安定の芸と独特の間のとり方、演者と演者の合い間を受け持つにはちょうどいい塩梅で・・・

漫才はもうなじみの(いつも目と目が合っちゃいます)ホンキートンクさんとロケット団、持ちネタの流れは同じで少しずつアレンジして・・・なんといっても観客を巻き込むのがうまい。

ヒザの太神楽 仙志郎・仙成さんはもう先代からなじみの安定しての芸で、芸達者なところとトリ前で観客を落ち着かせる色物さんの役割をしっかり・・・

こうやって「寄せの芸」成り立っているんだ・・・の典型的な構成ですよね。

自分も「最前列」という贅沢な特権をいただいて、いつもより大げさに拍手したり、色物さんと一体になって場を盛り上げたり、ときにはつっこんだり・声出したり・・・こういった寄席芸を楽しむっていう姿勢で

次々と入れ代わり立ち代わり登壇する演者さんとともに寄席の中でライブ感をもっておおいに楽しみました。
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