黒澤明の名作に影武者がある。
武田信玄は、カリスマ的な、戦国の名将であった。
天下を目指して、甲州から、常に、京に上って、号令を発しようと欲していた。
周辺の、勇将、上杉、今川との戦いに明け暮れていたが、ようやく、機会を得て、京に発進したときは、
既に、年老えた頃であった。
万一の場合ことを考えた信玄は、もし何かあったら、影武者を立てて、その場をしのごうと考えて、京へ
発した。
天下を、同じく目指していた織田信長は、これを阻止すべく、立ち上がった。
彼は既に、信玄の余命は長くはないと察知していた。
信玄の居ない武田勢は、臆するに足らずと、立ち向かったのである。
信玄は、京へ上る途中で、没するのである。
これを聞いた信長は、武田軍に立ち向かうのであるが、武田軍は、影武者を表に出して、対峙するのであ
った。
信玄がいないと信じて、襲い掛かった、織田勢は、輿に乗った信玄を見て、戦意を失い、逃げ帰るのであ
った。
その隙に、武田勢は、甲州に引き返した。
前置きが長くなったが、本論に入ろう。
カリスマ的な指導者といえば、海の向こうの彼の国にもいる。
世襲した権力で、国民を牛耳っている。
権力者に、若し、何かあったら一大事である。
隣接した国の友人に聞いて見たことがある。
彼の国の指導者に、何かあったら、大変なここになると。
彼は、平然として、あそこには、常に、5,6人の影武者が存在している。
対策は十分打っているだろうと答えた。
最近の報道を見ていると、何か起こっていると思えて仕方がない。
指導者ではなくて、血を引いた、先代の娘が、実権を握りつつあるように思える。
勿論、本人ではなくて、周りの権力者たちが、そうしようとしているのではないかと思えて仕方ない。
日本の政府、マスコミは、この辺を、どのように捉えているのではあろうか。