大阪・高槻市にある古刹、神峯山寺(かぶさんじ)へ行ってきました。
知る人ぞ知る紅葉の名所ですが、紅葉にはまだ早いこの時期、お目当ては境内の森で年一回開かれる「森のコンサート」。
今年は、珍しいペルシャ(イラン)の伝統楽器「サントゥール」の演奏がありました。
まずは、神峯山寺の風景から。
神峯山寺の山門(仁王門)。
深い山の中。おごそかな静寂に包まれています。
大阪のベッドタウン・高槻市にこんなところがあったとは…
約1300年前、役小角(えんのおづぬ)、通称・役行者(えんのぎょうじゃ)によって開山されたと伝えられる天台宗の寺院で、日本最初の毘沙門天が安置された霊場とのこと。天皇家ともゆかりが深いそうです。
境内の拝観は無料ですが、仏像にお参りする「拝仏」は完全予約制(同寺のホームページ参照)。
観光地のお寺とは全く違う静けさに、心が安らぎました。
山門の注連縄。
門の手前には狛犬。さらに遠く離れた参道入り口には鳥居も。
神仏習合---日本の古い寺社には良く見られる姿です。
山門の仁王像。
山門を抜けて本堂の方へ向かいます。
本堂は石段の上。
本堂。
まだ緑色のモミジが至る所にあります。
紅葉を想像しながら、パシャリ。緑のままでも十分美しいですが。
本堂正面。
本堂に祀られている本尊の三体の毘沙門天(神峯山寺の説明参照)は秘仏。予約して行う「拝仏」でも、見ることはできません。
三体のうち兜跋(とばつ)毘沙門天だけが、毎年11月の「秋の大祭」で公開されるそうです。
釈迦堂。
左手の急な石段を上がると、役行者坐像を祀る開山堂があります。
勾配がきつ過ぎ、登る自信がないので(情けない)、戻ることにしました。
モミジにおおわれた参道。
いいですね~ 晩秋には絶景になるのでは。この構図で撮ってみたいです!
早くも色づき始めた木々。
山門の外にある、お茶処。
緑の中、森林浴を楽しみながら休憩できるのがいいですね。
コンサートの前に、腹ごしらえをすることにしました。
温かいそばを頼んでホッコリ…
(帰りには、タクシーの迎えを頼んでおいて、待つ間ここでコーヒーを飲みました)
さて、森のコンサートへ。
会場は山門の外の「真珠院跡庭園」でした。
午後1 時から開かれた森のコンサート(神峯山都市近郊林管理運営協議会が主催)。
詰めかけた100人以上の観客でぎっしり。
あいさつする神峯山寺の住職。自然が豊かな神峯山の森を、近隣の人たちが自分の山のように大切に守ってきたとのこと。ユーモアたっぷりの話術で面白かったです。
バックは(左から)サントゥール演奏者のプーリー・アナビアンさん、内海恵さん。右端は司会・解説のダリア・アナビアンさん。
民族衣装が美しいダリアさん(右)は関西弁(失礼)。なので、とても親しみやすい…
サントゥールをはじめペルシャの歴史文化について分かりやすく話してくれました。
演奏するプーリー・アナビアンさんと内海恵さん。
異国的な、しかしどこか懐かしい感じのする響きが森の中に流れました。
神秘的な音色は、古刹・神峯山寺のたたずまいにぴったり。
◆サントゥール(santour)について
サントゥール(左写真)は、ペルシャ(イラン)の伝統楽器で、イランでは現在も多くの人々に親しまれているそうです。
台形の木箱に張った72 本の弦を、2 本のバチで叩いて演奏する、いわゆる打弦楽器。
打弦楽器といえば、ピアノがそうですが、サントゥールはまさに、そのピアノの祖先。
しかも、ピアノの白鍵と黒鍵の間にあたる音域まで扱うことができるので、幅広い表現が可能だということでした。
プーリー・アナビアンさんは大阪音大でサントゥールを教えるかたわら、KHKドラマ「壬生の恋歌」の主題歌を演奏するなど、テレビ、FM番組に出演。内海恵さんはそのお弟子さんで、大阪市内でピアノとサントゥールの教室を開いています。プーリー・アナビアンさんの娘のダリアさんは、 “ペルシャ文化伝道師”として、テレビ・ラジオのレポーターで活躍中。
歓談する出演者と住職。
コンサート終了後は、珍しい楽器、サントゥールを近くで見ようと、黒山の人だかりが出来ていました。
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どんな音色なのか、知っていただくためにショ―トムービーを作ってみました。
カメラ(ソニーRX100 )内蔵マイクによる録音のため、音質はあまり良くありませんが…
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撮影カメラ・レンズ
キヤノン EOS 6D
EF24-105mm F4L IS USM
ソニーRX100 (ムービー)
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関連サイト
・神峯山寺
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