◇コンパクトで高解像感
シグマが29日、4,600万画素(4,800×3,200×3層)Foveonセンサーを搭載した高画質コンパクトデジタルカメラ「DP2 Merrill 」を発表しました(シグマの発表ページ)。
発売予定日は7月12日。価格.comでは89,800円の値段がついています。
CP+(シ―ピープラス 2/9~2/12)でデモ機(写真=フリー画像)が登場してから約5か月たって、やっと販売されることになります。ずいぶん時間がかかりましたね。
CP+ 2012 SIGMA DP2 Merrill / yutaka-f
デジタル一眼レフカメラ「SD1 Merrill」に採用されているAPS-CサイズのFoveonセンサーをそのままコンパクトカメラに組み込もうという、大胆な発想。実現には相当の努力が要ったことでしょう。
シグマの製品ページから改めて引用させてもらうと、『Foveon X3ダイレクトイメージセンサーは、RGB全色を3層で取り込むことができる画期的なフルカラーイメージセンサーで、原理的に偽色が発生しない為、ローパスフィルターを必要とせず、光と色の情報を余すことなく取り込むことができます。』とのこと。
画像劣化につながるローパスフィルターがないため、解像感が非常に高く、「うまくはまれば、すごい絵が撮れる」といわれます。
レンズ一体型で、今回発売される「DP2 Merrill 」は標準30mm F2.8(35mm換算45mm相当)レンズ付き。
また、後日発売予定の「DP1 Merrill 」は広角19mm F2.8(35mm換算 28mm相当)のレンズ付きになります。
◇書き込み速度は…
デジタル一眼レフカメラ「SD1 Merrill」で挙げられていた短所としては、書き込み速度の遅さです。今回同じセンサーを使った「DP2 Merrill 」では、改善されているのでしょうか。
シグマの製品ページによると、『高速大容量メモリの搭載により、HighモードのRAWファイルで最大7コマの連続撮影が可能に。約4,600万画素の大容量データの高速転送・処理で、最高4コマ/秒を実現します。また、MediumモードやLowモードでは、最高5コマ/秒、最大14コマの連続撮影ができるので、用途に応じて選択が可能です。』とあり、かなり改善されたような印象です。
RAWで4コマ/秒、最大7コマの連続撮影----大容量の画像データとしてはかなり高速だと思いますが、もう少し知りたいのは、その後のSDカードへの書き込み時間。
つまり連写したあと、次の撮影までどれぐらい待たされるか、ということなのですが、それはSDカードの性能にもよるでしょうし、今後出てくると思われる実写レビューを参考にしましょう。
この書き込み時間が許容範囲なら、「DP2 Merrill 」は非常に魅力的なコンパクトカメラ。多少ほかの機能が不十分でもOK、という気にさせます。
コンパクトデジタルカメラ選びが難しく(楽しく?)なりましたね。
コンパクトで高性能なのはソニーの「RX100」もそうですが、なにしろ「DP2 Merrill 」はセンサーも大きく、Foveon ですから…