つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

2016年に出るカメラ

2015年12月31日 | カメラ

2016年はオリンピックイヤー。

カメラ各社のフラッグシップや人気機種のニューモデルが登場して華やかな年になりそう。

また、おなじみの「CP+ 2016」(パシフィコ横浜、2016年2月25日~28日)では、どんなカメラが登場するのでしょうか。

 

2016年のカメラを予想する、雑誌の新年号特集(左は「カメラマン」右は「日本カメラ」)。

 

ネットの噂や雑誌をもとに、2016年に出そうなカメラをリストアップしてみました。

 

リコー(PENTAX)

キヤノン、ニコンに関心が集まるのは当然として、かなり注目されているのが、リコーが開発中のフルサイズ一眼レフ。

リコーのPENTAXブランドのデジタル一眼レフカメラは、これまで「K-3II」などAPS-C モデルと、「645Z」など中判のモデルがあるだけ。中間のサイズでハイアマ層が求めるフルサイズ機が不在でした。

そのフルサイズ一眼レフがいよいよ出ることになり、昨年の「CP+2015」で参考出品。写真家の田中希美男氏がリコーイメージング・北沢利之氏と対談したのは前にも書いた通り(2月18日記事)。2016年春の登場は確定しています。

カメラの名称は「K-1」とか。

しかし、スペックがどんなものになるのか、まだ詳しくは分かっていません。

 

リコーの「PENTAXフルサイズ」ティーザーサイト

 

リコーイメージングは、Web上で公開しているティザーサイト「Full Frame by PENTAX」を更新するたびに、少しずつ機能について公表しています。

 

これまでに分かってきたのは、

 (1)従来のKマウントレンズがすべて装着可能。

 (2)「AUTO」、「FF」、「APS-C」の3種類のクロップ機能。

  「AUTO」を選択すると、D FA、FAレンズ等は35ミリフルサイズの画面に。DA、DA LレンズだとAPS-Cサイズ相当の画面に。「FF」に設定すると、装着したレンズの種類にかかわらず35ミリフルサイズで撮影できるそうです。

  フルサイズ用ではないレンズを「FF」で使った場合は、周辺画質が落ちる場合があるとのこと。しかし、ペンタックスのかなりのレンズはフルサイズのイメージサークルをカバーしている(?)のか、「四隅がケラレる」というような表現はティザーサイトで使われていません。

  スタート時にはっきり「フルサイズ対応」をうたうレンズは少ないのでしょうが、画質にこだわらなければ、従来レンズもフルサイズで使える場合がありそうです…

 (3)背面液晶は可動式(これまでにない新しい方式?)。

   個人的な予想では、背面液晶は従来の方式とは違い、横位置、タテ位置にかかわらず、液晶面がレンズの光軸と一致する方式なのでは?

   従来のバリアングル式液晶だと、横位置では左へ横開きになって、画面がレンズの光軸から左横にズレます。目が左右にウロウロして撮りにくいですよね。一方、縦位置ではレンズの光軸と一致します。

   チルト式液晶は上下の可動のみ。横位置ではレンズの光軸と一致するので、撮影が楽ですが、縦位置構図では役に立ちません。

   この両方を満足させるような可動液晶だと画期的です。

   あと、イメージセンサーの画素数、AF ポイント数、連写能力、大きさ、値段が知りたいところです。それから、「K-3II 」と同じリアル・レゾリューション・システム (超高精細画像)が搭載されるかどうか。静止した被写体なら、キヤノンやニコンの高画素機を上回る解像度が期待できる機能ですから…

   ともかく、実機が「CP+ 2016」で披露されるのは、ほぼ確実と思われます。

 

*余談ですが、デジカメ Watchが2015年末に実施した人気投票『読者が選ぶ「デジカメ Watch アワード 2015」一眼レフ部門』で、ペンタックスの「 K-3 II 」が、キヤノンやニコンを抑えて1 位になっています。人気、ありますね~

 

ニコン

オリンピックに向けて、ニコンの新しいフラッグシップ、プロ向けの高速連写フルサイズ一眼レフ「D5」のデビューが確定的。逆に、これが「CP+ 2016」で出なかったら「なぁ~んだ」ということに。

すでにニコンから公式に開発発表されており、ネットにはリーク画像も。

 

ニコン「D5」? (Nikon Rumorsより)。

 

D5」のスペックについては、次のように噂されています(Nikon Rumors など)

 ・センサーは2000万画素
 ・画期的な「キラーAF」を採用?
 ・AFポイント153点
 ・連写15コマ/秒?
 ・ISO 102,400の高感度
 ・4K動画
 ・メモリースロットは、ダブルCFと、ダブルXQDの2モデルを選択可
 ・タッチ液晶?

かなりすごい性能になりそう。CP+ 2016に登場すると、タッチ&トライに長い行列が出来るでしょうね。

 

このほか、キヤノンEOS 7D MarkII に対抗するニコンのハイエンド高速連写APS-C 一眼レフ「D400 」「D500 」が出るのでは、という予想も(Nikon Rumors / デジカメinfo)。

 

一眼レフ以外では、1インチセンサーのコンパクトカメラアクションカメラも噂されています(Nikon Rumors / デジカメinfo)。

クラシックで人気が高い一眼レフ「Df」の新モデルは、ニコン創業100周年の2017年になりそうな感じ。

 

キヤノン

オリンピックでニコンとしのぎを削るキヤノンの新しいフラッグシップ、フルサイズ一眼レフ「EOS-1D X Mark II 」も登場しそう。ただし、「CP+ 2016」で、ニコンの「D5 」にガチンコでぶつけてくるかどうかは微妙…

スペックについては、以下のような予想が出ています(Canon Rumors / デジカメinfo

・センサーは2000万~2400万画素
・ISO 409,000の高感度
・連写15コマ/秒
・4K動画
・画像エンジン DIGIC 7
・AFポイント61点以上
・メモリースロット デュアルCFast
・GPS搭載

最高ISO感度が 409,000というのは、にわかには信じがたい数字(現行のEOS-1D Xは最高ISO 51,200)。ソニーの、高感度に特化した「α7S II」(最高ISO感度409,600)並みです。ホンマかいな? 噂が本当なら、ソニーも真っ青ということに…

連写コマ数は、現行の「EOS-1D X 」(12コマ/秒)より3コマ増。

さきのニコン「D5」は、現行機「D4s」(11コマ/秒)より4コマ増え、連写性能はキヤノン、ニコンが並ぶことになります。

 

そのほか、キヤノンから出そうだと予想されているカメラは以下の通り(Canon Rumors / デジカメinfo )。

・「EOS 5D Mark IV」 : プロ、アマ問わず良く使われている万能型のフルサイズ一眼レフ「5D Mark III 」 の新モデル。 Canon Rumors の予想によると、画素数が2800万~3200万画素にアップ。ISO 409,000 と高感度にも強くなり、連写も2コマ増えて8コマ/秒。GPS、Wi-FI、NFCも搭載。

 この通りなら、ほかのカメラは要らないぐらい素晴らしいですが…

・「EOS 6D Mark II 」: フルサイズエントリー向けの軽量一眼レフ「EOS 6D」の後継。2016年の終わりに登場? 2500万画素センサー、連写6コマ/秒、画像エンジン DIGIC 7、19点AF、可動式液晶モニタ。

 個人的にメインに使っているのが「EOS 6D」で、リニューアルされたら買い替えたいところ。

 画質は現行の「6D」でも満足。希望としては連写(現行4.5コマ/秒)のコマ数をもう少し増やしてほしいのと、AFポイント増加・AF機能アップ。可動式液晶も歓迎。しかし重くなるのだったらNO! 重厚長大化は御免です。そういうカメラではないですから。

・「EOS 80D 」 : 人気のAPS-C一眼レフ「EOS 70D 」の新モデル。予想されるスペックは2400万画素センサー、連写6コマ/秒、画像エンジン DIGIC 7、19点AF、可動式液晶モニタ。(何か、6D Mark II と同じような予想ですね)

・「EOS M4 」 : コンパクトなAPS-Cミラーレス「EOS M 」シリーズの第4弾。2016年の上半期に、M3の路線から脱却しシステムの再スタートが行われる? という予想です。「M4」のスペックは2400万画素センサー、連写10コマ/秒、画像エンジン DIGIC 7、非常に測距点の多いAF、可動式液晶モニタ。

 キヤノンの思惑ほどにはシェアを伸ばしていない「EOS M 」シリーズですが、どういう方向へ行くのでしょうか… 。

 フルサイズミラーレスが2016年中に登場するかどうかは、分からないそうです。一番注目される所ですが。

 

ソニー

高速AF で人気のあるAPS-C ミラーレス「α6000 」の新モデルが出るかどうか。出そうな雰囲気も…

・「α6000」新モデル : カメラの名称は「α6100」など改造版っぽくなるのか、「α7000」になるのか不明。

 ソニーの記者会見では、カメラ部門の好調さを支えている要因として、フルサイズミラーレス「α7 」シリーズと、この「α6000」の貢献が挙げられていますから、ソニーとしても力を入れてくるのでは。高感度に強い積層型裏面照射センサー(フルサイズのα7R II などに使用)や4K動画を搭載か?

 SonyAlphaRumors と デジカメinfo によると登場の可能性は95%らしいです。

 同サイトで予想している、このほかのカメラは次の通り。

・ハイエンドカメラ「α9」(可能性は75%)
・「α99」後継機(可能性は75%)
・「α5100」後継機(可能性は60%)
・「RX100IV」後継機(可能性は60%)

α99」の後継機が出れば、ソニーはまだAマウント機の開発を続けるというメッセージになりますが…

 

オリンパス

雑誌「カメラマン」では、マイクロフォーサーズのオリンパスから2つの機種が噂に上っています。

・「OM-D E-M1 Mark II 」 : オリンパスのフラッグシップで、人気のミラーレス「OM-D E-M1 」の新モデル。

中堅・下位モデルの「OM-D E-M5 Mark II」「OM-D E-M10 Mark II」がいずれも好評だけに、三たび「Mark II」のネーミングで、2000万画素以上のセンサーを搭載、ハイレゾショットや先進の手ブレ補正機能を盛り込んで登場するのではとの期待が。

・「PEN E-P7」 :  EVF内蔵、PENシリーズの最高機種として予想。

 同誌の記事にはありませんが、ネットでは「PEN - F 」という名前もチラチラ。フィルム時代のハーフ判レンズ交換式一眼レフカメラ「OLYMPUS - PEN F 」の再来? とも思いましたが、どうなんでしょうか。復古調が流行るこの頃ですから、あり得ないこともないかも…

 

パナソニック

デジカメinfo に、同じマイクロフォーサーズ陣営のパナソニックが近日中に発表する新製品のリストが、以下のように出ていました。読者からの情報とのこと。

・DMC-TZ100(色はブラックとシルバー)
・DMC-TZ80(色はブラックとシルバー)
LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4-6.3
・HC-VXF990(カムコーダー)
・HC-VX980(カムコーダー)

この中で(カメラではありませんが)注目が集まっているのは、超望遠ズームレンズ「100-400mm F4-6.3」。

LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4-6.3」(デジカメinfo より)。

 

43rumors に掲載された100-400mm(カメラはGH4)。

 

35mm判換算では200-800mm になります。すごい超望遠ですが、マイクロフォーサーズ規格なのでコンパクト。おまけにライカブランドで、造りも上質そう。「CP+ 2016」で人気を集めるのではないでしょうか。

 

雑誌「カメラマン」ではこのほか、フラッグシップのミラーレス「GH4 」の新モデル「GH5」や、コンパクトな「GM」シリーズの最新モデルを期待していました。

 

富士フイルム

Fuji Rumors / デジカメinfo によると、次の3機種が出そうです。

・「X-Pro2
・「X-E2S
・「X70

X-Pro2」は、富士フイルムXシリーズのフラッグシップでAPS-Cミラーレス「X-Pro 1 」の新モデル。

画期的な進化がない限り新モデルは出さない、と富士フイルムが公言していた、格別の機種。ライカのレンジファインダーカメラを思わせる外観。海外の多数のフォトグラファーが愛用しており、個人的にもかなり興味があります。

Fuji Rumors / デジカメinfo に、画像がリークされています。

こちらは背面。素早くAF測距点を選択するためのジョイスティックが搭載されているようです。

 

構えた時、ボディーの右肩が「なで肩」なのが、個人的にはちょっとイマイチなのですが、一眼レフ風の「X-T1 」よりはこちらが好き。実際に触ってみて気に入ったら買ってしまうかも。

 

ということで、2016年は良いカメラ、レンズが目白押しのようです。

ウム、これは何としても「CP+ 2016」に行かなくては…

 

CP+ 2016」のホームページ。

Web から登録すれば無料になる、「入場事前登録」が始まっています。

 

なにやら「CP+ 2016」のアオリ記事みたいになってしまいました…


東京Xmas2015

2015年12月24日 | 風景・建物

クリスマス・イブです。

夜景を見に行きたいところですが、家にいます。

「冬の東京散歩」で掲載した写真の中から、クリスマスらしいものを選んでフォトチャンネルにしてみました(一部追加した写真も)。

 

東京Xmas2015

おもに恵比寿ガーデンプレイスの写真。

ここは人気のスポットですね。

ASCII.jp×デジタルで、吉井香奈恵さんが同じ場所でロケして撮っています。

明るさが残る時間帯なので、こちらの写真の方がきれいかも…

 

 


「カフェイン中毒死」 コーヒーは…

2015年12月23日 | 食・健康

カフェイン入りの清涼飲料水を飲み続けていた、九州の20代男性が死亡した事件。

12月21日に福岡大学法医学教室が発表しました。

国内で初のカフェイン中毒死の報告とか。(NHK西日本新聞など)

 

「カフェインで死ぬなんて!」びっくりしました。

 

報道によると、男性は24時間営業のガソリンスタンド従業員で、深夜から朝まで勤務。眠気を覚ますため、「エナジードリンク」と呼ばれるカフェイン入り清涼飲料水を1年ぐらい常飲。これに加えてカフェイン入りの錠剤も飲んでいた可能性があると…

 

「そこまでカフェイン漬けにならなくても」とも思いますが、相当きつい深夜労働だったのでしょう。かわいそうです。

 

コーヒーは何杯まで安全?

ドリンク類に限らず、コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、チョコレートにもカフェインが含まれているのは一般に知られている通り。

とりわけコーヒーは大好きなので、どの程度まで飲んでも大丈夫なのか、気になりました。

 

今日もオジサン同士、近くの喫茶でコーヒーを。ニュースを聞いてからは、「カフェイン」が気になって…

 

 

国内では、そもそもカフェイン摂取量の規制がないそうです。厚労省がこれから検討することになりそう。

ニュースでは、海外の例を引き合いに出していました。

 

西日本新聞によると、

『海外では、若者を中心にカフェインの過剰摂取が問題化。2000年代からエナジードリンクが販売されている米国では、11年に14歳の少女がエナジードリンクを飲んだ後に死亡する事故が起きたと報道された。米国では、このほか十数件の死亡例が報告されているという。 (中略) 海外のリスク管理機関などが目安として勧告している摂取量は、健康な成人で1日当たり400ミリグラム(コーヒーマグカップ3杯分)▽4~6歳の子どもで同45ミリグラム(355ミリリットルのコーラ飲料1缶分)▽妊婦は同200~300ミリグラム(コーヒーマグカップ2杯分)-など。』

NHKでは、

『WHO=世界保健機関は妊婦を対象にカフェインが含まれるコーヒーの摂取量は、1日当たりマグカップ3~4杯程度にすべきだとする目安を示しているほか、カナダの保健省は、副作用のリスクがない摂取量の目安として、健康な成人で1日に400ミリグラム以内、妊婦で300ミリグラム以内などと具体的な数値を示しています。』

と、一応の目安は、コーヒーで1日当たりマグカップ3~4杯程度のようです。

 

このほか、ネットで調べたところ、

カフェインの過剰摂取に注意 コーヒーは1日4~5杯までが安全な量』という記事もありました。(保健指導リソースガイド

それによると、

『欧州連合(EU)の欧州食品安全機関(EFSA)は、健康を維持するために望ましいカフェイン摂取量について、成人では1日400mg未満に抑え、1回の摂取量が200mgを超えないようにするべきとする提言を発表した。 通常のコーヒーであれば、1日のカフェインの摂取量は4~5杯までが適当な量だという』

 

◆「コーヒーは死亡リスクを下げる」研究報告も

でも、まてよ、「コーヒーを多く飲む人ほど死亡率が低い」という研究があったのでは、と思い出しました。あれはどうなってるの?

 

全日本コーヒー協会のページで、以下のように紹介されています。

『(2015年春、国立がん研究センターの発表によると)コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、まったく飲まない人に比べて24%も低いことになる。さらに、飲む量が増えれば増えるほど死亡リスクが下がるという傾向が、統計学的に有意と認められた。』

 

コーヒーを制限する方がいいのか、逆に多く飲む方がいいのか?

これについて、科学的に面白い記事があったのでご紹介します。

 

◆「微量毒素」が体に良い

日経サイエンス1月号の記事「野菜が体によい本当の理由---微量毒素の研究」がそれ。

米国立老化研究所のM.P.マトソン氏の論文で、記事の中身を私なりに要約すると次のようになります。

 

 ・植物は動くことが出来ないため、昆虫や動物を撃退する有毒物質(植物由来の化合物)を作り出してきた。

 ・そうした有毒物質は果物や野菜にも微量に含まれている。

 ・人間が果物や野菜を食べると、体内では微量の毒性に対して弱いストレス反応が起こり、抵抗力が高まり、健康に良い影響を与える。これを「ホルミシス(hormesis)」という。

 ・カフェインやトウガラシのカプサイシン、お茶のカテキンなども、同様の植物由来の化合物で、脳機能を高める働きがある。

 ・植物由来の化合物は微量で十分。多すぎると体に有害となる。

 

「ホルミシス」によって、脳機能を高める植物由来の化合物としては、ほかに次のようなものが取り上げられていました。

 ・マツユキソウ(スノ―ドロップ)から採れるガランタミン----アルツハイマー病患者の脳で不足する神経伝達物質アセチルコリンの量を増やす。(すでに治療薬になっている)

 ・ブロッコリーに含まれるスルフォラファン。

 ・ウコンに含まれ、カレー粉の黄色い色素であるクルクミン。

 ・ブドウ、赤ワインに含まれるレスベラトロール(一部のニューロンの死を早める?説も。 今後の研究必要)

 

科学論文だけに説得力があります。

カフェインも結局、微量の「毒」と思った方がいいんですね。微量なら脳を活性化させる。

 

ピザにタバスコをかける友人。トウガラシのカプサイシンも脳を活性化させる微量の「毒」か…

 

カレーや香辛料も脳にはいいみたいです。

先の論文には、

『ニンニクやトウガラシを多く食べる国の人たちは年を取っても脳機能が高く維持される傾向がある。(それが植物化合物のおかげなのか、他の食習慣や生活習慣の影響なのかは、さらに調べなければわからないが)』

とあります。

 

一方、大事だと思ったのは次のくだり。

『(運動のあと休憩が必要なように)植物化合物の摂取にも休憩がいる。果物や野菜を食べると体はいわゆる「ストレス耐性モード」に入り、新たなタンパク質の合成は総じて抑えられ、損傷分子の除去と細胞の存続に必要な特定のタンパク質の合成が優先される。

 細胞がこの状態に耐えられるのはそう長い期間でなく、いずれ新たなタンパク質を作り始めないと死んでしまう。ストレスが消えるとタンパク質合成が増えて細胞が成長し、後回しになっていた損傷分子の修復が始まる。

 神経細胞の場合、この回復期に他のニューロンとの新たな接続が形成される。

 (中略)  実生活では、夜に通常の睡眠を取れば、日中の運動や植物化合物の摂取で受けたストレスから細胞が回復するのに十分だろう。』

 

植物の「毒」から受けたストレスから回復するには休憩=睡眠が必要。冒頭のカフェイン中毒死のケースで、もし睡眠時間を削っていたのなら、最悪だったといえそうです。

 

-------------------------------------------------------------------

*「植物由来の化合物」は、最近「第7の栄養素=ファイトケミカル」と呼ばれて注目されています。「ファイトケミカル」でネット検索すれば、ポリフェノールをはじめ膨大な化合物が出てきます。あまりに多くて、いわゆる健康食品群の中に迷い込む感もありますので、気にするのもほどほどに… どれだけ健康にいいのか、逆効果はないのか、科学的に実証されていないものも多いので…

 


冬の東京散歩 Part 5 (東京都庭園美術館)

2015年12月20日 | 風景・建物

山手線目黒駅から歩いて少しのところにある東京都庭園美術館。昔から行ってみたいと思っていたところです。

昭和8年(1933年)に旧朝香宮邸として建てられた建物は、それ自体が"アール・デコの美術品"といわれる貴重なもの。

戦後、首相公邸や迎賓館として使われた後、昭和58年(1983年)に東京都庭園美術館として開館。 平成5年(1993年)には東京都指定有形文化財に指定されています。

3年におよぶ大規模な改修工事を経て、昨年(2014年)11月にリニューアルオープンしたばかり。ちょうどいいタイミングでした。

 

東京・白金台の広大な庭園の中にある東京都庭園美術館

 

冬のモミジが彩りを添えていました。

 

「オット―・クンツリ展」(10月10日~12月27日)が開かれていました。入館料は一般1000円。

スイス生まれのコンテンポラリー・ジュエリー作家、オット―・クンツリ氏の国際巡回展。(ポスターの女性は舞踏家の石井かほるさんで、オット―・クンツリ氏ではありません…)

 

玄関を入ったところ。

レトロな雰囲気ですね。

 

ところで、この美術館は催し物によって、撮影OKだったり不可だったりします。今回の「オット―・クンツリ展」では一部の部屋で撮影が可能だったので、その場所に限って撮りました。

カメラはキヤノン6D、レンズはEF24-105mm F4L IS USMを使用(ポピュラーな標準レンズですが、歪曲が目立つため本当は建物撮影には不向き。RAW現像後、フォトショップの「レンズ補正」で歪曲を直しています)。

 

玄関正面にある、フランスの工芸家、ルネ・ラリックが朝香宮邸のためにデザインしたガラスレリーフ。

 ← クリックすると拡大画像になります。

色々な美術図鑑にも載っているアール・デコ様式の代表的作品。とても貴重な美術品だと思います。

これを見るためにやってきたようなもの。しばらく、いろいろな角度から撮らせてもらいました。

 

若々しい女性の立像。横から見ると、ぐっと胸を突き出し体を反らせたポーズが特徴的。

 

仏像の光背のような翼のデザイン、きりりとした立像を強調する裾模様と繊細な縁取り。80年以上経ってもくっきりと美しい。まさに、この美術館の“至宝”では…

 ← クリックすると拡大画像になります。

 

もとの朝香宮邸では、このガラス扉を開けて来客を「大広間」に迎えていました(今は保護のため開閉不可)。

 

「大広間」と、有名な香水塔がある隣の「次室」は撮影不可でした(残念!)。

そのかわりに「大客室」へ。

 

「大客室」。

 

手前の丸いテーブルは何?

オット―・クンツリ氏の作品の一つ「ビッグ・ファミリー」。

 

テーブルの縁にはくぼみがあり、観客が持ってきた“パール”(何かの飾り物)を置いていくと、世界にひとつだけの“パール・ネックレス“が完成するしくみ。

色々なものが置かれていました。

 

「大客室」は南側に面し、テラス越しに庭園が見えます。

旧浅香宮邸のなかでも、この「大客室」と次の「大食堂」に、最もアールデコの美が集められているそうです。

 

ルネ・ラリック作のシャンデリア。

 

エッチング・ガラスをはめ込んだ扉。

幾何学的にデザインされた花が主なモチーフ。

 

唐草文様のような曲線が目立つアール・ヌーボーとは対照的に、アール・デコは直線的、幾何学的。

個人的にはアール・ヌーボーの方が好きだったのですが、最近はアール・デコも面白く…

現代建築が失ってしまった装飾性が豊かです。

 

どっしりとした暖炉。下のカバー(レジスター)にも装飾がこらされています。

 

こちらは隣にある「大食堂」。来客時の会食に使用されました。

 

円形に張り出した明るい窓辺がいい感じ。

 

ルネ・ラリック作の照明器具「パイナップルとザクロ」。

 

窓辺と反対側に暖炉があります。

 ← クリックすると拡大画像になります。

 

暖炉の上の壁画はアンリ・ラパン作。赤いパーゴラ(つる棚)と泉、果物などが油彩で描かれています。

 

朝香宮家の日常の食事に使われた「小食堂」。

ここには和風の要素も。右側の床の間に置かれている赤と白のオブジェは、オット―・クンツリ氏の作品「月と日」。

 

小食堂前の廊下からテラスを見たところ。

 

紳士の食後の社交の場、「喫煙室」。

最初は格天井に床の間もある和風の内装だったそうですが、その後、洋風に改装。

 

 喫煙室にちなんで?展示されているオット―・クンツリ氏の作品「マンハッタン・ピース 喫煙のためのジュエリー」。

蚊取り線香みたい。どうやって使うのか、分かりません。

まあ、それがアートというもので…

 

 ムードのある廊下。

 

重厚な階段。

ここから2階へ上がってみました。

 

2階の「姫宮居間」。

丸い鏡が女性の部屋らしい感じです。

 

床に散らばる丸いものが、もしかしてオット―・クンツリ氏の“作品”?

説明には「チェンジ ペンダント」とありました。

 

「妃殿下寝室」から見たベランダ。

夫妻専用のベランダで、黒と白の大理石が市松模様に敷かれています。

 

「北側ベランダ(北の間)」。

夏の間、家族団らんの場として使われていたそうです。

 

2階で見かけた面白い星型の照明。

 

金庫がありました。

中に入っていたのは、オット―・クンツリ氏の作品「スイス・ゴールド」(ブローチ)、「ドイツ・マルク」(ネックレス=ドイツマルク硬貨200枚)。

一種のパロディーですか…

 

2階から見た庭園。

 

次に、昨年のリニューアルオープンと同時に誕生した新館に行ってみました。

カフェとミュージアムショップを併設した新館。

 

新館の展示はすべて撮影OJKでした。

“ジュエリーによる前衛的アート” 、オット―・クンツリ氏の作品をご紹介します。

「証明写真」。

 

作品名不明(メモるのを忘れました)。

 

「神は与えたもう」。

 

「十字架・星・ハート」。

 

「ともだち」「わすれな草」。

 

「ハート」。

ポスターにあったハートのブローチですね。

 

「オー・ソレ・ミオ」。

 

いずれもペンダント。「オーストラリアの土地」「デルフト・ブルー」「永遠の赤」「日本の黒」という作品名が付いていました。

 

「オーストラリア日記」。

 

「赤い星 ベオグラード」。

 

「ミッキーマウスの断片」。

 

「神々の黄金の糞」。

なんというタイトルか!

 

これがオット―・クンツリ氏。

 

ショップではクンツリ氏のジュエリーを販売していました。

 

 

 

ありきたりな装身具にはない面白さがあるけど、やはり、それなりのお値段ですね。

 

ニューヨークのMoMA美術館のグッズも並んでいました。

 

これで、冬の東京散歩は終りです。

----------------------------------------------------------------------------------------------

撮影カメラ・レンズ

   キヤノン EOS 6D

    EF24-105mm F4L IS USM


キヤノン「EOS M」に超望遠レンズ?

2015年12月18日 | カメラ

カメラメーカーの特許出願状況を教えてくれる、えがみさんのブログ「エンジニアの嗜み」によると、キヤノンがAPS-Cミラーレス用の超望遠レンズ「Canon 600mm F5.6 DO IS」の特許を出願中とのこと。

 

キヤノンのAPS-Cミラーレスといえば、現状では「EOS M」シリーズのみなので、「EOS M」の超望遠レンズを研究しているということですね。

焦点距離は、35mm判換算で960mmになる計算。

1000mm近い、フルサイズカメラ用なら“バズーカ”と言われそうな大砲レンズと同じ画角ですか… すごいです。

カワセミや「だるま夕日」が楽に撮れますね。

名称からすると、DOレンズを使用し、手ブレ補正付き。レンズ全長 299.25(mm?)。

こんな超望遠レンズが、将来「EOS M」シリーズのレンズラインナップに登場するのでしょうか。

  キヤノン「EOS M3 」(写真はキヤノンホームページより)。

 

EOS M3 」は、とてもコンパクトなカメラ。それに超望遠レンズが付いたら… 想像して、楽しくなってしまいました。


ところで、DOレンズとは「Diffractive Optics(回折光学素子)」の略で、最近キヤノンのレンズに搭載されたケースでは、フルサイズ用の「EF400mm F4 DO IS II USM」(2014年11月28日発売)が思い浮かびます。

  キヤノン「EF400mm F4 DO IS II USM」(写真はキヤノンホームページより)。

回折現象を利用し、小型にすることができるのがDOレンズ。欠点とされるフレアの抑制にも成功しているそうです。

それにしても、「EF400mm F4 DO IS II USM」は、長さ232.7mm、重さ2,100gと大型・重量級。

こういう超望遠レンズを、F値を一段ぐらい落として、APS-Cミラーレス用にコンパクトにしたとしても相当のデカさでしょう。

 

えがみさんのブログによると、

『かなりコストがかかりそうな仕様なので研究目的の特許出願でしょうけど、何年か先にはEOS Mに超望遠レンズが登場する可能性もあるので、胸が熱くなりますね。EOS Mの華奢な筐体でどうやってレンズを保持すれば良いのか、小一時間考えてしまいました。』

と書かれています…

 

個人的には、「EOS M3 」に、EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM(35mm判換算で320mm)を付けた格好が気に入っているので、もっと望遠が伸びたら面白いな~ と思っています。これより多少大きなレンズがあっても、いいんじゃないでしょうかね。

  EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STMを付けた「EOS M3 」(写真はキヤノンホームページより)。

 

あるいは、ボディーが大きめの本格的なAPS-Cミラーレス機が出たら、超望遠レンズも違和感がなくなるでしょう。

出るかな? 本格APS-Cミラーレスが…

冒頭の「600mm F5.6 DO IS」の特許出願が、実はその布石だったりして…


冬の東京散歩 Part 4 (すみだ水族館)

2015年12月15日 | 風景・建物

東京2日目の朝、「ザ・プリンス さくらタワー東京」の部屋から見た眺め。

遠く、正面に東京タワーが見えます。

右手前の洋館は、グランドプリンスホテル高輪に隣接した貴賓館。もとは宮家・竹田宮の邸宅として、1911年に竣工したネオ・バロック様式の建物。現在はグランドプリンスホテル高輪の結婚式場として使われています。こういうところで式を挙げるのもいいでしょうね。

もっとも、グランドプリンスホテル高輪貴賓館は、来年(2016年)1月から10月まで改修工事のため、営業休止になるそうです(グランドプリンスホテル高輪のお知らせ参照)。

 

さて、「ザ・プリンス さくらタワー東京」の朝食を済ませたあと、部屋でお茶を飲みながら、どこへ行こうか思案。

候補は3つ。

 (1)紅葉のイベント「錦秋染まる旧古河庭園

   この日(12/6)は、職員による雪吊りなど伝統技能の披露がありました。面白そう。ただ、旧古河邸の洋館の中を見学するには、往復葉書による事前の申込みが必要。そういう手続きはしていなかったので、外観だけ見ても… と、パスすることに。

 (2)前日の 恵比寿ガーデンプレイス の続きで、「ヱビスビール記念館」へ

   ビールもいいけれど、昼間から試飲して酔っぱらうのもいかがなものか…

 (3)東京スカイツリーへ行く!

   東京スカイツリー自体は、以前に最上階まで上っていて、珍しくもないですが、スカイツリータウンにある「すみだ水族館」が女性写真家・映画監督の蜷川実花さんとコラボした演出をしているとのこと。

 

というわけで、「すみだ水族館」へ行くことにしました。

1日目と同じく山手線で上野へ。

(運行直後にトラブった山手線の新車両が走っていたら撮ろうと思っていましたが、見かけませんでした。まだ運行再開していないのかな…)

上野公園前からスカイツリーシャトルバスに乗車。

 

シャトルバスの屋根越しに、東京スカイツリーが見えてきました。

巨大な塔が迫ってくるのは迫力があり、ちょっと感動。

 

東京スカイツリー

 

少しだけ展望台に上がってみようと思ったところ、甘かった…

整理券を配っており、上れるのは1時間半後。

(ハテ、前に来た時は、行列はしたけれどもっと楽に上がれたような…)

しかたがないので展望台はやめて、すぐ「すみだ水族館」へ。

 

東京スカイツリータウンのウエストヤード、5階と6階の2層を占める「すみだ水族館」。「蜷川実花×すみだ水族館 クラゲ万華鏡トンネル」の演出は、12月27日まで。

 

まずは順路に沿って「自然水景」から。

 

「クラゲ」のゾーン。

 

ミズクラゲの幻想的な浮遊。

 

こちらは派手なクリスマスカラ―。色が変化します。

 

シャンパンゴールドもいいですね。

 

さまざまな種類のクラゲが見られる水槽。

 

カブトクラゲ。

写真では良く分かりませんが、よく見ると、白い筋の一部がネオンのように青くチカチカ光ります。

生物のLED?不思議です。

 

タコクラゲ。

 

アカクラゲ。

 

水槽が美術館のように並ぶ「アクアギャラリー」ゾーン。これはイソギンチャクとクマノミの仲間。

 

「サンゴ礁」ゾーン。

 

 きれいな魚たち。種類は、不明…

 

「サンゴ礁」ゾーンには、すみだ水族館の人気者、チンアナゴの水槽がありました。

チンアナゴと仲間たち。

チンアナゴ、ニシキアナゴ、ホワイトスポッテッドガーデンイールの3種類がいるそうです。

「アクアギャラリー」ゾーンの別の水槽には、今年7月に日本で初めて展示を開始した、イエローガーデンイールも。

 

これだけニョロニョロしていると、気持ち悪い~

 

けれど、どこか可愛くてユーモラスなチンアナゴ。

すみだ水族館では、チンアナゴの姿が数字の「1」に似ていることから、「1」が並ぶ11月11日を「チンアナゴの日」と決めて、イベントを開催。(すみだ水族館ニュース参照)

 

「東京大水槽」。

伊豆諸島・小笠原諸島など「東京諸島」の海をテーマとしたゾーン。

青く透き通った世界。これが小笠原の海なんですね。

 

マゼランペンギン。

5・6階2層吹き抜けのプール型大水槽でのびのび、ゴキゲン。

 

世話をしてくれる飼育員のお姉さんに、なついている様子。

 

今年4月にオープンした、「江戸リウム」ゾーンの金魚の展示。

 

 クリスマスツリーが飾られた館内。左はインフォメーションのカウンター。

 

次は「クラゲ万華鏡トンネル」へ。

長さ50メートルのトンネルの両壁と天井に、約5,000枚の鏡が張られています。

この中のクラゲ水槽と壁面に蜷川実花さんの作品を投影。

 

極彩色の花をバックに、フワフワ浮遊するクラゲ。

 

ミズクラゲかな… 

 

さまざまに表情を変える背景と、クラゲによるアート。

 

坊や、アートが分かるかな?

 

キラキラ光る万華鏡の空間。

 

 

どこに、どう反射しているのか分かりませんが… 美しい。

 

作品が大写しになった壁面で記念撮影する人も。

 

 

 

花の種類、色合い、よくこれだけのバリエーションを考えつきますね。さらに、昼と夜の2バージョンあるそうです。

 

ショップでは蜷川さんの写真集なども販売していました。

 

“名物”チンアナゴのグッズ。

 

ペンギンのぬいぐるみも。

 

十分楽しんだ「すみだ水族館」でした。

しかし、このあと、まだ欲張って行きたいところが…

それは、目黒の庭園美術館。

次回に掲載します。

----------------------------------------------------------------------------------------------

撮影カメラ・レンズ

   キヤノン EOS 6D

    EF24-105mm F4L IS USM

   ソニーRX100


冬の東京散歩 Part 3 (恵比寿イルミネーション)

2015年12月11日 | 風景・建物

これまで六本木、表参道、カレッタ汐留のイルミネーションは見てきたので、今年は恵比寿ガーデンプレイスへ。

恵比寿ガーデンプレイス

約10万球もの光でライトアップ。クリスマスムードにあふれています。

 

大きなクリスマスツリー。

 

たくさんの人。すごい…

 

レッドカーペットが敷かれています。

 

やはり女性が多いですね。

 

カップルも…

 

センター広場。東京を代表する冬のイルミネーションと言われる、バカラシャンデリアが目を奪う豪華さ。

(「バカラ (Baccarat)」って、バカラ賭博のことを思い浮かべる人が多いと思いますが、そうではなくてフランスの高級クリスタルブランド。王侯貴族たちに愛用された歴史があるそうです。)(バカラシャンデリアのページ

 

バカラシャンデリア。

 

広場の周りでは「マルシェ・ド・ノエル(クリスマスの市)」が開かれ、フランス発祥のガレットや飲み物、雑貨を売る西洋風の屋台が並んでいました。

マルシェ・ド・ノエル」

 

ガレットや、クリスマスらしいホットワイン、ヱビスビールなど。

 

ところで、恵比寿の地名はヱビスビールから来ていて、ヱビスビール(サッポロビール)工場跡地を整備したのが恵比寿ガーデンプレイス

ビール党としては、時間が許せばぜひとも、この中にある「ヱビスビール記念館」に行くつもりでした(またの機会に…)。

 

ランプを売っていた屋台。

 

プリザーブドフラワー。

 

“シンデレラの靴”。

 

夢のあるガラス細工も。

 

食べ物の屋台には、かなり長い行列。また、ガレットを注文すると時間がかかりそう。

というわけでビールも飲まず、適当に切り上げてホテルに帰りました。

 

ホテルのこと

宿泊した、品川の「ザ・プリンス さくらタワー東京」。

当初希望した恵比寿のホテルが取れず、旅行会社の代案に乗ったのですが、これが結構良いホテルでした。

 

全体的に和風の装飾。

 

泊った部屋(デラックスキング)。広い~

 

落ち着いた桜の模様のじゅうたん。

春はホテルの周囲が桜で見事だとのこと。

 

風呂はジャグジー!

シャワースペースが別になっていて、平均的なホテルにある、あのうっとうしいバスタブのカーテンがないので開放的ですっきりしています。日本のホテルなんだから、これでいいんですよね。

トイレは廊下を隔てた別の部屋。これも気持ちが良い。(外人は何でトイレと風呂を一緒にするんだろう… )

 

朝食ブッフェは庭の見えるイタリアンレストランで。

 

もう一度来ても良いかな、と思うホテル(褒めすぎかな…)。都心には珍しく緑も豊かで静か。おススメです。

--------------------------------------------------------------------------

撮影カメラ・レンズ

   キヤノン EOS 6D

    EF24-105mm F4L IS USM

   ソニーRX100


冬の東京散歩 Part 2 (ニコンミュージアムなど)

2015年12月11日 | 風景・建物

 

黄金色のイチョウが美しい東京・上野公園。

展覧会が花盛りでした。

 

東京都美術館

 

12月5日。週末とあって、入場30分待ちの行列で賑わっていたのは「モネ展」(9/19~12/13)でしたが…

私が見に来たのは、同時開催中の「第19回総合写真展」。

「第19回総合写真展」。

写真愛好家を対象にした全国公募の写真展です。

 

会場風景。

 

自分の展示作品を確認。「優秀賞」でした。

改めて、上手な、というか良い作品を撮る人が全国にはたくさんいるものだと実感します。

私など、まだまだ…

 

ちなみに、この総合写真展(もう少しカッコいい名前にできないかな~)は平成9年から始まり、アマチュアの初・中級者をはじめ、プロを目指す人まで、全国の写真愛好家を対象に開催(公益財団法人 国際文化カレッジ主催)。

今回は、3,299点の応募作品の中から「入選」以上の2,027点が展示されました。

テーマは「自由」と、今年の規定「わが町」。プリントサイズは全紙または半切。

私は規定テーマ「わが町」(全紙)で出しましたが、自分の街にそれほど誇れる風物があるわけでもなく、身近なテーマにしては案外難しかったですね…

「自由」テーマの人が多かったように思います。

審査員(板見 浩史、川合 麻紀、テラウチマサト、徳光ゆかり、丸林 正則各氏)の賛助作品も展示されていました。

 

都美術館を出ると、ほかの展覧会の看板が色々。

国立科学博物館の「ワイン展」(10/31~2/21)。

ワイン製造の体験コーナーもあるそうで、面白そう。

 

国立西洋美術館では「黄金伝説展」(10/16~1/11)。

これも見てみたいけど…

時間がないので、あきらめました。

 

イチョウの葉が舞い散るなか、盆踊りをするグループ。

ノボリには「あすか会 日本全国盆踊り」と。飛びり参加者もあるみたい…

 

それはともかく、目的の一つ、ニコンミュージアムを見るため、山手線で品川へ。

品川駅港南口。

通路の両側にずらりと並ぶディスプレーが面白いですね、これは一斉に赤色に変わった瞬間。

 

品川インターシティ

品川はリニア新幹線の始発駅になるし、これから活気づくかも。

 

ニコンは昨年(2014年)11月、本社をそれまでの有楽町から品川インターシティーC棟に移転。

その2階に10月17日、「ニコンミュージアム」をオープンしました。2017年7月に創立100周年を迎えるのを記念したもの。(ニコンのニュースリリース

 

ニコン本社2階のエントランス。左が受付(土曜日のためか不在)。

 

何という広大な空間… 

つい“モッタイナイ”と思ってしまいます(貧乏性なので)。

これぐらい広ければイベントでもできそうですね。

 

ニコンミュージアムの入り口。入館は無料。土曜は開いていますが日曜日、祝日は休館です。

 

ニコンミュージアムの中。

 

すぐ目に入るのが、ニコンミュージアムのシンボル、巨大な合成石英ガラスインゴット。タッチOKでした。

光学素材から一貫生産していることがニコンの“自慢”。これは半導体露光装置用に製造されたもので、世界最大級だそうです。

 

入口近くは、映像作品「ニコンがひらく世界」や創立100周年記念映画など、ニコンをイメージで紹介するコーナー。

創立100周年記念映画「交響組曲ルクス・センチュリエ」を上映。

 

この近くに「今月の1枚」というコーナーが。第一回として、木村伊兵衛氏の有名な作品「秋田おばこ」(1953年)が展示されていました。

ライカで撮ったものと思っていましたが、ニコンだったんですね。

館内のほとんどが撮影OKの中で、この作品は撮影禁止でした。

 

次は子どもも楽しめる科学スペース「レンズの実験室」。昔のレンズと比較して、現在のレンズはいかに収差が補正されているかということも実感できます。

 

戦前のカメラの歴史「ニコンカメラへの道のり」。

「ドイツ人技術者に学ぶ」という言葉があります。

 

レンズ加工の展示。ここにも「ドイツ人技術者が磨いた原器」(右下)が。

 

「原器」はレンズの形状の基準となるもので、光学会社の“財産”。

説明によると、『1921(大正10)年、ニコン(当時:日本光学工業)は、技術力向上を目的にドイツより8名の技術者を招聘する。その時の研磨技術者が磨いたとされる原器である。日本に現存するもっとも古い原器と思われる。』

日本の光学技術がここまで進歩したのも、元はドイツ人技術者のおかげ。感謝しないといけないですね。

 

ニコンが報道カメラの世界的基準になっていったことをアピールする展示。

 

ニコンのカメラ約450点がずらりと展示されていました。壮観です。

 

ニコン初の小型カメラ「ニコン I 型」(1948年)。

現在の35mm判カメラ(24×36mm)とは違い、画面サイズは24×32mmと、横幅が少し短い。36枚撮りフィルムで40枚撮影できたとのこと。

 

「ニコン S2 」(1954年)。画面サイズは24×36mmに。

「ライカ M3 」に刺激を受けて開発され、レンジファインダー機のベストセラーになったそうです。

 

ニコン初の一眼レフカメラ「ニコン F 」(1959年)。

報道カメラの代名詞。名機として輝いていました。

 

「ニコン F フォトミック T 」(1965年)。

TTL 露出計付き。取り外しできるファインダー部のデカさが懐かしい。

 

「ニコン F2 」(1971年)。

この改造版が、植村直己の北極点走破に使われました。(「知られざるニコンの歴史」参照)

一眼レフカメラの美しいデザイン。個人的な妄想としては、「これをそのままデジタル化して売り出したら、受けるだろうなァ」と思います。しかもミラーレスにして(というのは、ミラーがあるままだと、イメージセンサーが加わる分だけボディーが厚くなってしまうんですね。「Df」のように…)。

 

度肝を抜くような、画角220° 6mm f/2.8の魚眼レンズ(1972年)。学術、工業用です。

 

これもびっくり。世界最長焦点距離のズームレンズ。 1200-1700mm(1990年)。

甲子園球場センターバックスクリーン横の報道席から、本塁の選手を撮るために開発された特別仕様。

 

もちろん、最新のデジタルカメラ機器も。蛍石レンズを使用した超望遠レンズ400mm f/2.8(2014年)。カメラは「D4s」。

 

カメラやレンズ以外にも、「半導体露光装置」や顕微鏡など産業・医療分野の機器が展示されています。

電子回路パターンを焼き付ける基盤(ウェハ)。

良く分からないけど、キラキラしてきれい…

 

ニコン初の本格的顕微鏡(1925年)。

 

こちらは最新鋭の超解像顕微鏡(2010年)。

 

ほかに双眼鏡や望遠鏡、メガネレンズも展示していました。

 

ミュージアムらしく、グッズも販売。

「ニコンようかん」。何でかわからないけど、前からありますね。

 

ニコンミュージアムがある 品川インターシティ のビル群と緑地帯をはさんだ反対側には、キヤノンマーケティングジャパンが本社を構えるキヤノン S タワーがあります。

カメラ業界の2 強が同じ場所に。近くに来たついでに、寄ってきました。

2階のショールーム「キヤノンプラザ S」。

 

EOS 5Ds」を展示するコーナーはクリスマスムード。

 

1階のキヤノンギャラリー S では上田義彦氏の写真展。入場無料。

 

会場でもらったポストカード。

地球上の生命の根源の姿に迫ろうと、風景や海中写真を撮り続けている写真家です。

 

入ってみるとかなり暗い照明の中で、荒涼たる大自然の光景が浮かび上がる演出。

EOS 5Ds やEOS 5D III のほか大判カメラで撮影したものだそうです。

 

品川インターシティの夕暮れ。

 

モノクロでも試してみました。

 

 

このあと、恵比寿のイルミネーションを撮りに行きました。

その写真は次回に。

----------------------------------------------------------------------------------------------

撮影カメラ・レンズ

   キヤノン EOS 6D

    EF24-105mm F4L IS USM

   ソニーRX100


冬の東京散歩 Part 1

2015年12月07日 | 風景・建物

12月5日、6日、東京へ。

第19回総合写真展」(上野・東京都美術館、12/5~12/11)に展示された自分の作品と、10月17日にオープンした「ニコンミュージアム」を見るのが主な目的。ほかにも足を伸ばし、都内で色々なものを撮ってきました。

とりあえず、クリスマスムードの写真を3 カット。

 

品川インターシティーのクリスマスツリー。

このインターシティーのC棟に「ニコンミュージアム」があります。

 

恵比寿ガーデンプレイスのクリスマスイルミネーション。

フランスの高級クリスタルブランド「Baccarat(バカラ)」創設250周年を記念して制作されたバカラシャンデリア(手前)が圧巻。

すごいですね~

 ← サムネイルをクリックすると拡大します。

 

東京スカイツリータウンすみだ水族館」。

クラゲもクリスマスカラーに染まっています。

 

他の写真は次回に…

----------------------------------------------------------------------------------------------

撮影カメラ・レンズ

   キヤノン EOS 6D

    EF24-105mm F4L IS USM

   ソニーRX100


ソニーカメラ好調

2015年12月03日 | カメラ

「欧米、ミラーレス不毛の地」は過去の話

ソニーのミラーレスカメラが好調だそうです。

日経産業新聞の連載「ソニー転生 イメージングで拓く」の第1回(11月25日付)が面白く、興味を持って読みました。(記事の内容は海外の噂サイト SonyAlphaRumors にも転載)

 

ミラーレスは、一眼レフデジタルカメラからミラーやペンタプリズム(or ペンタミラー)を省き、小型軽量化したレンズ交換式カメラ。

日本では早くから人気を集める一方、欧米では一眼レフが強く、ミラーレスはあまり売れないというのがこれまでの通説でした。

しかし、どうも風向きが変わってきたようです。

 

日経産業新聞「ソニー転生 イメージングで拓く」の記事によると、

『ベルリン市内のカメラ販売店「フォトメイヤ―」。来店客がカウンター越しに店員とじっくり話し合いながらレンズ交換式デジタルカメラを品評している。人気を集めるのはミラーレスだ。販売員のカール・クロールさんは「最近では売り上げの6割をミラーレスが占める」と話す。』

『業界推定では15年のドイツのミラーレス市場(台数ベース)は12年比で約2・5倍、米国でも約1・8倍に伸びる見通し。このミラーレスの「覚醒」を促した要因はソニーだ。』

『「ソニーが開発したフルサイズの画像センサーを載せたミラーレスの登場はインパクトが大きかった」。独カメラ販売大手のフォトマックスのレイナー・マーチン社長は転機をこう分析する。』

 

つまり、「α 7 」シリーズですね。これが、欧米のミラーレス市場を押し広げたというわけです。

「α 7 」シリーズの新モデルのひとつ「α 7R II」(ソニーのページより)。約4240万画素、35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを搭載。小型・軽量なのに、高解像度、高感度性能、高性能AFを兼ね備えたカメラ。

 

「α 7 」シリーズの影響で、ほかのメーカーのミラーレスも売り上げを伸ばしているようです。

 

今年の「ベストカメラ」にも

日本カメラ12月号に『今年「最高!」だと実感したカメラ』という特集が出ていました。

同誌の執筆陣15人に聞いた結果、ソニー「α 7R II」とオリンパス「OM-D E-M1 」が同率で1位。

ソニー「α 7R II」を選んだ1人、山田久美夫氏は、

『激しい動きモノを撮らない限り、あらゆる面から考えて、いま現在、最良の選択。フルサイズで、しかも常時持ち歩けるほどコンパクト。42メガの解像感は凄いし、裏面照射だけに高感度性能は24メガの「α7II」を凌駕。AFも十分に高速だし、連写も秒5コマあれば十分。ファインダーの見えもいいし、バッテリーがUSB充電できるので、とにかく安心。一眼レフやライカMマウントレンズも使えるし、欠点もない。ネックはレンズシステムと価格かな?』

と、ほとんどベタ褒め。

 

まあ、価格はボディーだけで40万円前後しますが…

それと、個人的にはデカいレンズが気になっています。

「α 7 」シリーズは、ボディが小さいのが魅力。欲しいですね~

その割に、レンズは大きいものが多いような。写真はソニー「α 7II」に「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」を付けたところ。すばらしい解像度と、ボケが美しいマクロレンズですがね…

 

増えるソニーのシェア

さきの、日経産業新聞「ソニー転生 イメージングで拓く」の記事には、参考として「2014年のレンズ交換式カメラの世界出荷シェア」というグラフが付いていました。アメリカの調査会社IDC のデータによるもの。そのまま引用するのも何なので、同じデータをもとに当ブログで円グラフを自作してみました。

 

 

 

これを見ると、キヤノン、ニコンの2強が依然強く、変化はわずか。ただ、ソニーとその他のメーカーが若干伸び、ニコンが減らしているのがわかります。

また、これは台数ベースのグラフですが、ソニーは台数よりもむしろ高価格路線による収益性を重視。

上記の日経産業新聞によると、

『フルサイズ機におけるソニーの市場シェア(金額ベース)は15年時点で2年前に比べ、ドイツで約5倍、米国で約7倍に伸びたと推定される。』

とのこと。

ソニーはミラーレスで結構もうけているようです。

 どうりで最近、「α 7 」シリーズの後継機を相次いで発売、元気がいいわけです。

 

ニコン、キヤノンはどうする?

このグラフを見ていると、ニコンは、このままではいけないのでは、という気になります。

「Nikon 1」シリーズ(1インチセンサー)だけでなく、もう少し大きめのセンサーを搭載した高級ミラーレスがあっていいのでは、と前から思っていました。

そこへ、「オオッ!」と思うような噂がデジカメinfo に。

ニコンがサムスンからNXの技術を買収して新しいミラーレスシステムを開発?』

出所はMirrorless Rumors

デジカメinfo から引用させてもらうと、以下の通り。

・ニコンがサムスンNXの技術を取得する:  先週サムスンのソース達と「サムスンがカメラ事業を止める」という噂について話をした。彼らは、サムスンがカメラの販売を止める理由を教えてくれた。ニコンは全てのサムスンNXの技術を取得する。この買収は1月のCESで公にされるかもしれない。サムスンが、重要な記者発表を行うと聞いている。

・ニコンが計画していること:  ニコンが、サムスンNXのリソースをプロフェショナルミラーレスシステムを発売するために使用するだろう。ここで述べている「リソース」には、サムスンのセンサー技術、動画技術、そして画像処理エンジンが含まれている。

・ニコン、ソニーとセンサー:  サムスンのソース達は、ニコンの優先事項はソニーの本格的な対抗機を開発することだと明言している。そして、これを実現するために、ニコンはサムスンNXの技術を買収し、新しいセンサーの事業提携をする決断をした。サムスンのセンサーは、ソニー以上ではないにしても、ソニーと同じくらい良いことで知られている。このセンサー技術がニコンの新しいミラーレスシステムでのみ使用されるのか、一眼レフでも使用されるのかは、まだ不明確だ。

・これから起こることのまとめ
 1)サムスンは、NXの販売を止める。
 2)ニコンは、サムスンが開発したNXの技術を買収する。
 3)ニコンは、サムスンと強いパートナーシップを締結する。サムスンはセンサーの開発を続け、ニコンにセンサーを販売する。
 4)ニコンは、サムスンから獲得した技術をベースにした新しいプロフェッショナルミラーレスシステムを発売する。

 

サムスンがデジカメから撤退するという話は聞いていましたが、その「受け皿」がニコンとは!

どうも、サムスンのソースからの情報の感じもしますが、ありうる話。

ニコンファンの歓迎とも悲鳴ともつかないコメントが100件以上、デジカメinfoに殺到しています。

 

個人的には、キヤノンユーザーですが、ニコンの高級ミラーレスが出るとしたら、かなり魅かれるものが…

実現するかどうかは別にして、注目したい噂。来年1月に公になるかも… とあります。

 

一方、キヤノンのミラーレスはというと、当分、エントリー向けの「EOS M」シリーズ(APS-Cセンサー)に力を入れていく感じ。

キャンペーンもやっていますしね。

ですが、以前に真栄田専務が漏らした言葉がずっと心に引っかかっています。

『交換レンズは「群」として拡張します。EFレンズに新しく1本のラインを加えていきたい……今はこれ以上は言えません、これ以上聞かないでください(笑)。』 (2014年12月24日、デジカメWatchのインタビューで真栄田専務)

キヤノンEFレンズの新しいラインとは何?

もしかして、高級ミラーレス用のレンズではないの?

そんな気もするし、あるいはそうでないかも… 

 

どうなるでしょうね。