堺市が旧市民会館の跡地に建設していた、「堺市民芸術文化ホール」(愛称・フェニーチェ堺)が竣工。2月24日に見学会があり、注目の大ホールなどを見てきました。
堺市の中心街、フェニックス通りのそばにあります(左側)。
愛称の「フェニーチェ」は、イタリア語で不死鳥を意味。
大坂夏の陣、第二次世界大戦で焦土となった堺市が、そのたびに不死鳥のごとく蘇ってきた歴史にちなんで名付けられたとのこと。
建物の周囲には、かつての自治都市・堺の環濠をイメージした、水盤(カスケード)も。
旧市民会館が老朽化したためのリニューアルで、建設予算144億円余りをかけた大規模事業です。
東側の入り口を入ったところ。
3層吹き抜けの開放的な空間は「交流・創作ガレリア」。
市民の作品展示やミニコンサートなど、交流・文化活動のスペース。
見たかったのは大ホールですが、この日の見学順路に従って、まずは小ホールから。
小ホール。
客席は312席。シートが爽やかな色でした。
客席から見るステージ。
舞台との距離が近いので、小規模なコンサート、演劇、伝統芸能向き。
両サイドにはバルコニー式の客席も。
このホールでは10月1日、こけら落とし公演としてNHKテレビ「ガッテン」でおなじみの立川志の輔さんの「志の輔らくご」が予定されています。
小ホールの舞台まわり。音響反射板などは可動式で、幕も付けられます。
さて、次は大ホールへ。
大ホール。
見学の人たちから、思わず「オ―、すごい!」という声が。
2000人収容の客席。1階のほか3層のバルコニー式客席があり、オペラ鑑賞にも似合いそうな“プレミアム”な雰囲気。
2000席のホールは、全国的にも大きい規模で、堺市によると「南大阪で最大」。
大阪市内には、フェスティバルホール(2700席)、オリックス劇場(2400席)といった大きいホールがありますが、クラシック音楽の殿堂、ザ・シンフォニーホール(1704席)よりは、「フェニーチェ堺」の方が大きいです。
舞台に上がり、アーティストになった気分で客席をながめることができました。見学会ならではの光景。
(こんなこと、もう生涯ないだろうなァ~)
この日の舞台はコンサート仕様。バックに音響反射板を設けているため狭めになっているとの説明。音響反射板を移動させると広々とした舞台になり、大がかりな装置を使用しての演劇やイベントに対応できるそうです。
突きあたり右奥の出入り口を抜けると、真っ暗な舞台裏へ…
巨大な空間が広がる舞台裏。
広さと、スゴ味のある装置にびっくりしました。現代最先端の舞台裏なんでしょうね。
こちらは楽屋の一つ。イスなど備品はまだ搬入されていません。
大ホールの舞台と同じ広さがあり、リハーサルに使える大スタジオ。
左側の壁面を外すと総鏡張りになり、ダンスの練習に最適。
小スタジオ。
大きさの違う小スタジオが3部屋。ピアノや軽音楽、コーラスの練習に。
多目的室。
合唱、ダンス、バレエの練習、集会など色々な用途に使えます。
このほか、各種講座・会議のための文化交流室、別棟には(まだ営業していませんでしたが)イタリアンレストランも。
「フェニーチェ堺」のグランドオープンは10月。オープニング公演の日程も決まっています(写真はパンフレットより)。
ホセ・カレーラス スペシャルコンサート(11/10、佐渡裕指揮・日本センチュリー交響楽団)をはじめ、クラシック音楽公演が目白押し。
地元・登美丘高校ダンス部やポップスグループの公演も予定されているようです。
詳しくは同ホールのページをご覧ください。
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撮影カメラ・レンズ
キヤノンEOS 6D Mark II
EF16-35mm F4L IS USM