横須賀総合医療センター心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

護衛艦いずも 空母化工事進行中:首都高から目立って見えます!

2020-08-27 05:37:28 | 心臓病の治療
 海上自衛隊横須賀基地所属のヘリコプター搭載型護衛艦いずもは現在、横浜市磯子区のジャパンマリンユナイテッドで空母化改修工事が実施されています。この大きな船体、この周辺では飛び切り目立って見えます。横浜市や都内方面に向かう横浜横須賀道路から首都高速に入って少し走ったところの高速道路上から見えます。他にイージス艦の改修工事も実施されています。
 高速道路を走行する際は、この改修している艦艇を探してみてください。8月25日は、ドックから離れて洋上にタグボートに引かれながら浮いている姿も見えましたが、艦橋部分にはまだ足場が組まれたままで、まるで船の上にマンションが建っているような姿です。
 日本における艦艇の空母化は、少数の戦闘機しか艦載できないため、他国を攻撃するような運用は難しい為、決して他国に脅威を与えるものではなく、海の面積が広い我が国の国防のためにのみ運用される予定です。無防備な航空自衛隊の基地は、実際の戦闘が始まると最初に攻撃対象になる為、ミサイル攻撃で一日で壊滅される可能性が高い現状であると言われていますが、イージス艦に護衛されながら場所を移動できる空母は、戦闘機運用を維持するために現状の体制では必須の方向性といえます。
 いずも改修工事と同時に各航空自衛隊基地に一日も早く掩体(えんたい:航空機を守るための防御壕)を整備してほしいものです。
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オンライン学会

2020-08-26 22:00:24 | その他
 新型コロナウィルスパンデミックの影響で、多くの学会が延期、そしてオンライン開催への変更となっています。
オンライン学会になってよかったこと
①時間にとらわれずに発表を視聴できる
②同時に開催されているためにどちらかしか視聴できなかったセッションも、両方、しかも繰り返し視聴可能
③開催コストが低減されるため、参加費が安くなる可能性がある
④遠方までの出張旅費(交通費、宿泊費)がかからない
⑤仕事を休まなくてもよい、または仕事への影響が最小限になる
⑥専門医更新のクレジットがためやすい

オンライン学会になってよくなかったこと
①発表会場での臨場感がない
②学会会場で同じ興味対象をもつ参加者と出会うチャンスがなくなる
③各開催会場の土地特有の料理や観光を楽しむことが出来なくなる
④発表への質問・回答などがリアルタイムではない

これも新しい生活様式=ニューノーマルということでしょうか。
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医師過剰時代と医師不足の時代に生き残っていくということ

2020-08-25 05:23:52 | その他
 以前は医師過剰時代と言われ、これからの医師はその職業だけでは食べていけなくなるとも言われている時代がありました。そのころ、イタリアでは医師免許を取得しても就職先がなく、タクシー運転手をしながら生計をつなぎ、医師としての採用待ちをしてる人がたくさんいて、現に筆者の友人もパドバで教会の慈善活動をしながら医師採用を待っているという人もいました。世界で最初に大学の医学部(記憶ではボローニャ大学が世界最古の医学部と聞いています)が出来た国で起こっていることとして、医療先進国の行く末がこうでは不安に感じる時代でした。

 その一方で日本では戦後の復興がすすみ、徐々に人々の生活も豊かになっていく時代で、医療への需要もおおきくなって、特にへき地における医療体制の貧弱さを解決するために自治医科大学が設立され、卒業生をへき地に派遣することで、特に山間離島などに医療の灯をともすことが行われ始めていたにも関わらず、田中角栄首相の一県一医大構想で全国にたくさんの新設医学部が設立されて一挙に医師の大量生産時代に突入したため、このままではイタリアのように医師過剰時代が来る、と言われ始めた時代に筆者は医学部に入学し複雑な心境であったことを記憶しています。自治医科大学の入学試験の面接でも、「医師過剰時代における自治医科大学の役割は何か?」という質問をされ、「日本のへき地医療が充実されても、世界にはまだまだ医療を必要としている地域が無数にあり、大学の使命はまだまだある」と答えたのを記憶しています。

 イタリアではいつの間にか、医療費抑制の政策の為医師不足の時代になっており、この新型コロナウィルスの感染爆発で医療崩壊がすぐに起きてしまうという脆弱性を顕著に見えたのに対し、日本では国民が高度医療の普及を普遍的なものとして求め政策的に維持しているため、需要増による医師不足の時代となり、医学部定員をさらに2割増加させています。新型コロナウィルスの死亡率が日本が低いのはこの十分な医療供給体制があるからなのかもしれません。しかし、国がお金がないのに医療費に使う出費は増え続けている日本では、この矛盾でいずれ医療が財源的に成り立たなくなってしまうのではないか、という不安があります。解決策としては、自己負担額のさらなる増額とそれによる需要抑制・受診抑制で医療機関もダウンサイズしていくことが必須です。この新型コロナウィルスの感染爆発で多くの医療機関が患者さんが減って赤字になり経営状態が悪くなっている、と言われています。これは今まで必要のない受診が多かった、とも言えます。必要な分だけの医療供給でなりたつ医療が社会にとって無駄のない健全な体制なのかもしれません。
 当然、心臓血管外科施設も整理統合の時代になると、以前から言われており、施設として生き残っていくためにも日々努力が必要です。そのために常に良い医療を提供し、患者さんに満足してもらうこと、新しい手技、治療を積極的に取り入れていくこと、施設の治療内容を積極的に発信していくこと、後継者をつないでいくために若手医師を大切にすること、などが重要と考えています。
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心臓血管外科学会2020 オンライン開催中

2020-08-19 13:24:50 | 心臓病の治療


第50回心臓血管外科学会がオンラインで開催中です。もともと春に福島市で行う予定が、新型コロナウィルスの影響で延期を繰り返し、最終的にオンライン開催となりました。
横須賀市立うわまち病院心臓血管外科からは二つの演題を発表予定となっておりますが、早速ウェブ上で視聴された座長から質問が届いており、今朝がた返答したところです。

医療安全講習会、修練指導医講習会もオンラインで受講出来たので、こちらは学会場にしばられずに聴講できて有意義な時間でした。
有料の卒後セミナーをどうするかは検討中です。

招請講演もオンライン動画で視聴できます。今朝は、Self-digestionがショックなどで全身状態悪化に関与している、という新しい概念の講演を聴き、大変参考になりました。膵臓の外分泌消化液がショック時には小腸粘膜のバリア機能が壊れるために、小腸粘膜を破壊し、その破壊されたアミノ酸が血中にたくさんはいって多臓器不全を悪化するという概念です。主に膵臓からのトリプシンなどのタンパク分解酵素が関与していて、このタンパク分解酵素阻害薬を同時に使用すると多臓器不全が抑制されて動物実験での死亡率が有意に低下するというものでした。この、タンパク分解酵素阻害薬として、フサン、トランサミンが実例としてあげられていました。この機序はおそらくNOMIの発症にも深く関与しているのではないか、と思いました。まさに定時された画像がNOMIそのものです!タンパク分解酵素阻害薬がNOMIを予防する、という研究成果もそのうち目にすることが出来るようになるかもしれません。
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オンライン講演会

2020-08-19 13:20:59 | その他


最近は新型コロナウィルスの蔓延の影響で、人の集合に制限が加えられ、可能な会議や講演などはオンラインで行うことが多くなりました。
昨日は、オンラインでの講演を依頼され、MicrosoftのTeamsを使用しての「冠動脈バイパス術」に関する勉強会を行いました。ちょっと画像のタイムラグがありますが、会話などはほとんどリアルタイムにできるので、なかなか便利でした。
しかしながら、顔に気合いが入っていない場面でも画面に顔がうつっているため、間抜けな顔がうつっていなかったかちょっと心配でもありました。

来月もオンラインでも勉強会を頼まれているため、少しずつ準備をすすめています。
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夏バテ防止のスタミナ料理 :ツキノワグマの肋間筋の赤ワイン煮込み・夏野菜を添えて

2020-08-19 13:13:19 | その他


毎日暑い日々が続いています。熱中症にみなさんなってはいないでしょうか。外来にいらっしゃる患者さんも血清クレアチニンが上昇している人が多く、脱水を表しているではないかと思います。くれぐれもお気をつけください。
夏バテ防止のスタミナ料理として、鰻、焼肉などカロリーの高いものを想像しますが、今週は特性のスタミナ料理を作ってみました。

ツキノワグマの肋間筋の赤ワイン煮込み・夏野菜を添えて

ツキノワグマの肋間筋(カルビとも言っていいでしょうか)は非常に噛み切れないので、肋骨からそぎ落とす際に出来るだけ一口サイズに切ってから調理するのがコツです。タマネギをきつね色になるまで炒めてから、クマ肉を合わせて炒めて、石垣のピパーツ、ニンニク、岩塩を加えてタンニンの強いスペイン産の赤ワイン加えて煮込みました。ツキノワグマのブルギニオン風といった感じでしょうか。夏野菜はオクラとセリです。しっかりおなかにたまって夏バテも吹き飛びそうでした。
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入院前COVID-19のPCR検査

2020-08-17 09:42:26 | その他
 Go to travelキャンペーンや夏休みなどの行楽の影響か、新型コロナウィルスの蔓延が日々進んでいます。横須賀市の住民の抗体検査では既に1%の住人が新型コロナウィルスに既に感染していたことを示しています。知らない間に感染している人が非常に多いと言うことで、実際には無症状の人が感染を広めている現実があります。
 横須賀市立うわまち病院でも残念ながら新型コロナウィルスの院内感染が発生してしまいました。幸い心臓血管外科の診療とは接触していないエリアでしたので、通常診療を継続しております。今回の院内感染は無症状の人から他に感染を広めてしまったということから、この対策として無症状か有症状かに関わらず、入院や外来手術を行う患者さん全てに事前のCOVID-19のPCR検査を行うことになりました。
 入院前2~4日前にPCR検査を実施して陰性を確認してからの入院治療ということが原則になります。緊急の場合は迅速診断できる抗原キットで抗原検査を行い、陰性を確認してから病室や手術室へ入室することになります。
 こした水際対策を行いながら通常診療を継続すること市民の病院としての使命であり、医療崩壊を防ぐことになります。
 この対策には患者さん、ご家族の協力が必須になります。引き続き、みんなで感染予防に努めていきたいものです。
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自治医科大学附属さいたま医療センター心臓血管外科(m3記事)

2020-08-12 18:59:38 | 心臓病の治療
https://renkei.m3.com/preview/afc0cba7ee0ad22903894c26e7923a13

自治医科大学附属さいたま医療センター心臓血管外科がm3という医療関連の情報サイトで紹介されました。
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