横須賀うわまち病院心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

魚卵ばっかり食べていると腹部大動脈瘤が破裂して死んじゃう?

2022-07-27 21:51:14 | 心臓病の治療
 子供のころ、筋子やたらこなどの魚卵が大好きで、そればっかり食べていたら母親に「魚卵ばっかり食べていると腹部大動脈瘤が破裂して死んじゃうよ!」と𠮟られました。近所に魚卵好きのおじさんがいて、毎日毎日魚卵ばかり食べているうちに腹部大動脈瘤破裂で亡くなったそうなのです。母親にとってはその一例の経験からの腹部大動脈瘤への関連ということなのかもしれませんが、その叱られた経験から自分が今、腹部大動脈瘤に関連する仕事をライフワークにしていることって、とても不思議な縁を感じます。
 子供のころに母親にこんなことを言われていたって伝えたところ、母親は魚卵と腹部大動脈瘤の関連すら覚えていませんでした。なんだったんでしょうか。
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第一回関東大動脈外科カンファレンス

2022-07-26 07:24:06 | 大動脈疾患
7月29日に第1回関東大動脈外科カンファレンスという研究会が行われます。クローズドな催しですが、オンラインで大動脈診療について話し合う会となっております。特別講演として筑波記念病院の西智史先生のステントグラフト治療に関するレクチャーと、筆者が急性大動脈解離に関するレクチャーを行い、それについてディスカッションする内容となっております。今回は3拠点をつないでの会となりますが、こうした現地会場を結んだ企画というのはこれから発展していくのかもしれません。
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幻の米「龍の瞳」

2022-07-26 07:14:07 | 心臓病の治療
 岐阜県で偶然発見された突然変異の米が「龍の瞳」と命名され、数年前に探しても手に入らなかったのが、最近では楽天でも購入できるようになっていました。まだまだお高い高級品で魚沼産コシヒカリよりも高額な商品となっていますが、ようやく入手できて毎日、舌鼓を打っております。龍の瞳は、粒が大きく、米を研いでいる段階でも手触りが違うほど大きさに差を実感でき、炊き上げた米粒の大きさも他のお米よりも一回り大きく、甘みが強く、口の中でふわーっと広がるような食感が味わえます。あまりに美味しくて一瞬で口の中からなくなってしまうので、普段よりも消費が速く5kgもあっという間になくなりそうです。ふだんは山形産つや姫を食べていますが、これとはまた別格のおいしさがあります。幻の米に数年越しの思いが通じてようやく会えたこと、積年の思いが成就して満足です。
 ちなみに、筆者は普段のお米はすべてふるさと納税の返礼品で頂いたものを消費しておりますが、今回はお中元で頂いたカタログから選んて送られてきたものです。
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胸部下行大動脈瘤に対するプルスルー法

2022-07-26 07:04:41 | 大動脈疾患
 一般の下行大動脈に対する人工血管置換術 と異なり,人工血管に置換する大動脈の瘤 より中枢部側および末梢部側の各前壁だけ を切離し,切離した中枢側部位から人工血 管を大動脈に挿入してこれを末梢側に引っ 張って通し,中枢部,末梢部とも切離して いない後壁側正常血管に人工血管を吻合す る方法.手術侵襲が小さい反面,人工血管 に置換した範囲の肋間動脈を視認できない ため,その再建はできなくなる。

との説明がありますが、ネットでの検索では同術式の説明が見当たらず、自分も経験がないので具体的にはどのような手技で行うのか理解できません。おそらくステントグラフト手術が発達した現在では、実施する必要のない術式なのかもしれませんが、オープンステント内装術(LIQS)の中枢側の固定のようなことを遠位側で行うということなのでしょうか?参考までにどなたか教えていただけないでしょうか。
 この、プルスルー法を実施した際に発生した脊髄虚血による対麻痺の件での訴訟が複数あるようです。

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パッションフルーツの食べ方

2022-07-22 14:35:00 | 心臓病の治療
 ちょうどパッションフルーツの季節が今年もやってきて、今回も奄美大島から取り寄せました。香り、酸味最高ですが、やはり例年よりも寝上がってきているように感じます。数年前の三倍くらいになっているとおもいます。
 母親にお中元として送ったのですが、80年近く生きていて初めて食べたと、感動していました。食べ方のベストは写真のように、はじっこを切って中身を救って食べるだけなのですが、種をガリガリかみ砕きながら味わうのが醍醐味です。リキュールやジュース、アイスクリームなどもありますが、やはり風味が希釈されてしまうのでそのものをそのまま食べるのが最も風味が味わえます。
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MICS-CABGのスタートアップ

2022-07-22 14:26:10 | 心臓病の治療
 明日、相模心臓血管外科懇話会という会のランチョンセミナーで、MICS-CABGのスタートアップという題名でお話しさせていただく予定です。リモートでの公演となります。主に北里大学心臓血管外科に関連する施設などが中心となる会になりますが、MICS-CABGを立ち上げていく過程などについてお話させていただきます。今まで経験した症例などを提示する40分ほどのお話の予定です。
 

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三浦半島メディカルコントロール協議会

2022-07-14 08:37:43 | 心臓病の治療
 三浦半島メディカルコントロール協議会は、三浦半島の主だった救急病院と救急隊との定期的な会合で、今回は7月15日にオンラインで開催されます。
 内容は各救急隊から症例の発表があり、最後に教育講演として、心臓血管外科における救急医療という題で講義させていただきます。
 ずいぶん前から救急隊を対象にこちらの症例報告や事例報告、心臓血管外科診療に理解を深めて頂くための機会をお願いしていましたが、なかなか実現しないので、今回は知り合いの救急隊員を通じて直接お願いし、5年がかりでようやく実現にこぎ着けました。出来れば毎年こうした機会があれば、より連携が深まるのではないかと思いますので、是非定期的な会合に発展させていきたいです。
 鋭意、講演スライドを準備中です。
 心臓血管外科における救急医療の中心は、腹部大動脈瘤破裂、急性大動脈解離、虚血性心疾患と相場は決まっています。この中で、劇的救命を実現している現状について理解を深めて頂きたいです。
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Next Generation Devices Discussion

2022-07-13 15:51:01 | 心臓病の治療
 本日、生体弁であるEpicと自動結紮装置であるCor-Knotのコラボ企画であるNext Generations Devices Discussionという企画に参加します。
 横須賀市立うわまち病院心臓血管外科からは、Cor-Knotを使用した狭小大動脈弁輪に対するMICS-AVR、 という演題名で発表させていただきます。
 狭小弁輪に対する手技についてディスカッションして、新しい知見が得られることを期待しています。
 参加者は、これからの時代を担うと思われる若手心臓血管外科医が中心で、座長の東京女子医大新浪教授の次に筆者は高齢者ということになります。
 まさにNext Generationsの集いに参加させて頂いて、若者の精気を吸い取ってこようと思います。
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J-MICS2022参加してきました。

2022-07-13 15:32:52 | 心臓病の治療
7月9日 日本低侵襲心臓手術学会学術集会が福島市で開催されました。3年ぶりのオンサイトでの開催で、横須賀市立うわまち病院からは3つの演題の発表を行ないました。
①シンポジウムで、MICS-CABGの適応拡大のため手術困難症例に対する個別症例ごとの工夫について
②MICS-CABGにおけるファンリトラクターの有用性について
③MICS術後の疼痛に対する前鋸筋面ブロックの有用性について
を発表しました。
MICSのための学会だけあってその道のエキスパートドクターが一同に集まり、非常に勉強になりました。
Rapid Fireセッションは、壇上に立っての発表で、うちのスタッフは、「ジョブズスタイル」と名付けていましたが、なかなかスティーブジョブズのように、歩きながらとか、身振り手振りを入れての発表はむずかしいものだと実感いたしました。

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J-MICS 第6回日本低侵襲心臓手術学会学術集会

2022-07-07 05:47:31 | 心臓病の治療
 第6回日本低侵襲心臓手術学会学術集会=J-MICS2022が7月9日福島市で開かれます。MICS=Minimally Invasive Cardiac Surgeryに関する学会で、筆者は今回初参加となります。プログラムを見ると、ほとんど弁膜症の話題が中心のようですが、小児心臓外科の領域のMICSに関する発表もあるようです。MICS-CABGに関する発表はあまりなさそうですが、国内のAuthorityである菊池慶太先生、坂口太一先生なども座長やコメンテーターなどで出席されるようですので、いろいろと学んでくることが多いと思います。
 横須賀市立うわまち病院心臓血管外科からは3演題の発表を予定しています。
 メインは、「MICSの限界に挑戦する」というシンポジウムでの発表ですが、その中で唯一、MICS-CABGに関する内容でプレゼンテーションさせていただきます。
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透析中の血圧低下:大動脈弁狭窄症

2022-07-02 12:06:01 | 心臓病の治療
 人工透析は循環への負担が大きいため、透析中に血圧が不安定になったりすることは少なくありません。特に動脈硬化が進行して大動脈弁狭窄症を合併していると、血圧低下によって透析での除水ができず、体重が増加したまま透析を終了せざるを得なくなったりします。大動脈弁狭窄症が重症に判定されている場合は、この時点で手術が必要なタイミングとなります。逆に、透析中に血圧が下がらない、逆に血圧が上昇する場合はまだ循環が保たれていて、もう少し様子を見ることができると判断する場合もあります。
 先日手術目的に紹介いただいた大動脈弁狭窄症の患者さんは、程度としては中等度の大動脈弁狭窄症ですが、透析中の血圧が上昇して特に除水にも影響なく症状もなく落ち着いて透析ができている、とのことでしたので、しばらく検査を繰り返しながら経過観察の方針としました。
 いずれは手術が必要になる可能性が高いとは思いますが、透析患者さんの心臓手術はハイリスクなので、極力、可能な症例は先延ばしするのがいいのではないかと思っています。
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