来年3月に開催される三浦半島抗血栓療法セミナーにおいて、横須賀市立うわまち病院心臓血管外科から、心房細動における抗凝固療法不適応症例に対する左心耳切除術についてお話させていただきます。
心房細動において形成される左房内血栓は9割は左心耳内に形成されるため左心耳を切除してしまうと左心房内に血栓形成される危険性は著しく低下し、抗凝固療法をしなくとも、抗凝固療法中の患者さんと脳梗塞の発症頻度は変わらない、とも言われております。
出血性合併症などのため、または抗凝固療法をしたくない患者さんにとって左心耳切除術は一つのオプションとして有効な治療手段になると考えられます。
横須賀市立うわまち病院としては心房細動に対するマネージメントとして
①抗凝固療法
②カテーテルアブレーション
③メイズ手術(冷凍凝固療法、高周波治療)
④左心耳切除術
を患者さんにとって適切な治療法を選択して積極的に治療していく方針です。