横須賀うわまち病院心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

年金の減額

2022-11-29 01:57:19 | 心臓病の治療
 毎年年金定期便というが届きますが、昔もらっていた定期便の額よりも予想される受取額は年々減っているような気がしていました。
 医師として65歳まで働いて、65歳から受給するとなると、筆者の場合、月にもらえる額はなんと15万円だそうです。70歳まで働らいて受給年齢を延長し、75才以上まで生きれるなら、その方がもらえる額は増えるようですが、現在のお年寄りのような年金で悠々自適という訳にはいかないようです。
 先日、患者さんで年金事務所に勤務している人がいたので、聞いてみたら、現在は昔に比べて年金の掛け金は1.5倍になって、受給額は2/3に減らされてしまっているようです。
 ただでさえ子供手当てが廃止されたり、扶養控除が廃止されたりして筆者の場合は不公平に年間54万円以上もも増税されているのに、ますます住みにくい国になってしまいます。これに加えて、年間の就業時間の規制で働くのも禁止されてしまうのは、ますます国が衰退してしまいます。やはり政治家が国を滅ぼそうとしている陰謀なのでしょうか?
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冠疾患学会と冠動脈外科学会の同時開催

2022-11-29 01:37:19 | 心臓病の治療
 今年は今まで夏に行われていた冠動脈外科学会が今週、毎年12月の冠疾患学会との同時再開となります。お祭り好きの日本人にとっては、夏は七夕、冬はクリスマスというような季節の行事を一緒にしたような感じでイベントが一つ減ってしまうような気がしますが、それならいっそ学会を一つにまとめてもらうと参加するほうは出費も減ってありがたいです。今後も同時開催になっていくのでしょうか?
 それにしても学会が多すぎる、というのも事実ですので、今後は統合の方向へ向かうのかもしれません。
 横須賀市立うわまち病院からは冠動脈外科学会の要望演題に1演題、冠疾患学会の一般演題に1演題、それに冠疾患学会の座長を一つ引き受けていて、それぞれに病院として参加予定です。
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カイユ = 小石

2022-11-24 06:56:26 | 心臓病の治療

次週、11/30 都内目黒線の西小山にカイユというフレンチのレストランがオープンします。筆者と同姓同名の安達晃一シェフがいよいよ独立して始めるお店で、すでに開店当日は予約で満席だそうです。楽しみです。
 Koichiという名前はフランス語では、コイシって発音されるそうで、フランス修業時代にそのように呼ばれていたことから、小石に相当するCaillou=カイユと命名したそうです。
 機会がありましたら、国際コンクールで優勝した世界一のフレンチシェフのお料理、堪能してみてください。
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MICS-CABGにおける静脈グラフトの腋窩動脈中枢吻合における注意点

2022-11-20 04:05:18 | 心臓病の治療
 MICS-CABGにおいて、静脈グラフトを上行大動脈に吻合が困難、禁忌である症例では、左腋窩動脈への中枢吻合が一つのオプションとして限定した症例で横須賀市立うわまち病院では採用していますが、その際の注意点として

①短期成績はAcceptableとする報告はあるものの、長期成績は確立していないので、高齢者に限定して使用する。
②将来的に閉塞した場合の追加治療として、カテーテル治療が可能かどうか、術前に循環器内科医と相談・検討しておく。
③より長期開存が期待できるNon Touch Techniqueでの採取を行う。
④大腿全長で採取しても確実に到達できるのは回旋枝領域までで、下壁まで到達するには、大腿~下腿(の途中)まで採取する必要がある。
⑤グラフトの中枢吻合は、走行を考慮して可能な限り前方向きではなく、下方向きに吻合する。
⑥中枢吻合部周辺の脂肪組織の除去、小胸筋の切離によりグラフト走行スペースを確保する。
⑦胸腔へ誘導する肋間の筋肉を大きめ(1.5cm以上)に開ける。
⑧肺が膨張した際にも圧排による牽引、屈曲、狭窄が起きないような、大動脈弓部~主肺動脈の左側を通るようなルートを想定して十分な長さを確保する。
⑨Sequential吻合にする場合は、Diamond Shapeの吻合が基本で、吻合順は主肺動脈から近い位置の吻合が先になる。

などである。
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静脈グラフトの腋窩動脈中枢吻合によるMICS-CABG

2022-11-20 03:57:17 | 心臓病の治療
 上行大動脈の性状不良などで静脈グラフトの中枢吻合する場所がない場合の一案として、腋窩動脈に吻合する方法があります。この場合、第2肋間から胸腔内に誘導して冠動脈のターゲットまで持ってくるため、経路が長くなり、途中で肺に圧排牽引されてしまうリスクもあります。
 この腋窩動脈中枢吻合した冠動脈バイパス術におけるグラフトの長期成績を論じた報告はまだなく、短期成績はAcceptableと結論する論文が数本しか検索した限り見当たりません。
 MICS-CABGにおいては左腋窩動脈に中枢吻合する手技は上行大動脈に吻合するよりも簡便であるため、高齢者などにおいては採用しやすい手技と言えます。一生持つとは約束できない血行再建ではありますが、それでももし閉塞した場合のカテーテル治療を追加可能などの次の治療手段がある場合は実施してもいいのではないか、と考えています。先日の胸部外科学会総会で、その数例の臨床経験を発表させていただきましたが、あくまでも積極的に行っていく、というよりは、Palliativeな方法としての応用手術であるというスタンスにしました。MICS-CABGの適応拡大に貢献する手技と考えています。
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急性大動脈解離に対するラッピング手術

2022-11-20 03:50:28 | 心臓病の治療
 先日の胸部外科学会関東甲信越地方会の大動脈解離のセッションで、大動脈解離に対するラッピング手術の症例報告が同一施設から2演題、発表されていました。過去4年ほどの間に49例も実施されており、成績も良好なようです。今回、手術手技のビデオを拝見し、すぐに導入するのは難しいという印象を受けました。
 症例によっては良い方法なのかもしれませんが、長期的な予後がどうなるのか、どのような症例が適しているのか、などがある程度わかっていないと実際に各施設で行われるようになるのは難しいと思われます。
 毎回学会発表の際には議論になったり、炎上したりするトピックでもありますので、是非また学会で発信して議論を高めていってもらいたいです。
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