横須賀うわまち病院心臓血管外科

お気軽にコメントいただければ、一般の方の質問にも心臓血管外科専門医が答えます。

冠動脈バイパス術後の心臓再手術症例に対する側方開胸アプローチの有用性

2021-01-29 23:00:02 | 心臓病の治療
来月の心臓血管外科学会で発表する内容です。

【はじめに】冠動脈バイパス術(以下、CABG)後に弁膜症等のための再手術を要する場合、胸骨再正中切開は開存しているグラフト損傷リスクがある。
【目的】冠動脈バイパスグラフト損傷回避を目的に側方開胸アプローチを行った3症例について、その妥当性、注意点、術中の工夫につき報告する。
【症例1】○○歳女性。CABG(3枝)実施5年後に急性心不全で搬送。心不全の原因は重症の大動脈弁狭窄症で、グラフトは全て開存。人工呼吸管理から離脱後に左第5肋間開胸でApico-Aortic Conduitを実施。経過良好で退院。
【症例2】○○歳女性。CABG(3枝)実施5年後、僧帽弁逆流が徐々に悪化し心不全を呈するようになったため手術適応と判断され紹介。グラフトは全て開存。利尿剤内服で症状軽快後、右第4肋間アプローチで右側左房切開から僧帽弁置換術(機械弁)+三尖弁輪縫縮術(人工弁輪)を実施。経過良好で退院。
【症例3】○○歳女性。CABG(6枝)+左室形成術7年後に左室形成部位にMRSAによる感染性心内膜炎を発症して、心尖部に左室仮性瘤を形成、拡大傾向のため再手術の方針とした。グラフトは左内胸動脈―前下行枝、上行大動脈―大伏在静脈―右冠動脈#3が開存。抗菌薬治療で炎症所見軽快後に左第5肋間開胸で左室再形成術実施。感染組織を除去し再度パッチ形成した。心筋組織からMRSAが培養検出されたため抗菌薬を2週間継続し炎症所見軽快後に退院。
【考察】いずれの症例も側方開胸アプローチを採用することにより、開存しているグラフト損傷が回避できた。心臓操作は心室細動下に行うため大動脈弁逆流がない症例が適応条件となる。それでも左室内に肺静脈からの血液流入があるため左室内の視野確保に工夫が必要で、左室内血栓や粘液腫など落下の危険がある操作には注意を要する。人工心肺その装着は2例で大腿動脈送血、1例で腋窩動脈送血とし、脱血は2例で大腿静脈経由右房1本脱血、1例で上下大静脈脱血とした。昨今のカテーテル治療の進歩により開胸手術そのものを回避して治療可能な症例も多くなっているが、適応外の症例に遭遇した場合には必要なアプローチである。
【結語】冠動脈バイパス術後の再心臓手術にはグラフト損傷回避のため側方開胸アプローチは有用である。
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サッカー選手

2021-01-29 22:31:32 | 心臓病の治療
 以前、同僚の子供が学校で、自分のお父さん自慢をしていて、その子は、「うちのお父さんはサッカー選手なんだぞ~!」って自慢をして、周りの子供たちに「すげ~っ」って驚かれたそうです。
 心臓血管外科医の世界ではサッカーとは人工心肺に出血した血液を戻す吸引装置またはその回路=Suckerを指します。Soccer選手ではなく、Sucker選手です。
 通常、心臓血管外科手術チームの中で、サッカー選手は第2、第3助手の役目です。術者、第一助手、第二助手、、と手術の中の序列を考えるとサッカー選手は決して主役ではありませんが、大事な役目を担っています。しかしながら、自分ならサッカー選手よりは、術者になりたいです。
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ターニケット と スナッガー

2021-01-28 17:30:43 | その他


 ターニケット = Tourniquetは、止血帯ともよばれる止血器具ですが、心臓血管外科手術では、送脱血管を留置したところを固定する道具として使用しています。挿入したカニューレの周囲に血液が漏れないように巾着縫合(Purse-string suture)を緊縛するためにこのターニケットを使用しています。そのターニケットに糸を通す心棒の先端には、糸をひっかける鈎のような形になっており、この心棒のことを英語ではSnaggerと呼ぶそうです。(昔、20年も前ですが留学帰りのターニケットのことをSnaggerと呼ぶ、と先輩医師に聞いたことがありましたが、いまさらながら辞書で確認したら、この心棒のことでした)。Snagとは引っ掛ける、という意味があり、こうした引っ掛けるような道具一般をSnagまたはSnaggerと呼ぶようです。
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急性の僧帽弁閉鎖不全症において緊急で僧帽弁手術をする適応とは?

2021-01-22 21:08:33 | 弁膜症
 急性の僧帽弁閉鎖不全症は緊急手術が必要になる場合があり。これは循環器診療に携わる医師であれば誰もが知っていることではありますが、では、どのような症例に対して実際に緊急手術が必要になるのでしょうか?施設によっては急性の僧帽弁閉鎖不全症は全例緊急手術が必要と教育している施設もあると聞いていますが、実際にはどのような判断で緊急手術が必要になるのでしょうか?

 この緊急手術が必要な急性僧帽弁閉鎖不全症は、実際は急性心筋梗塞における乳頭筋断裂や乳頭筋不全症、それと感染性心内膜炎における僧帽弁破壊の症例の二つです。これらは刻々と病態が変化し、様子を見ている間に手遅れになる可能性を常に含む疾患であるため、迷ったらすぐに手術室へ運んだほうが良い症例です。

 では、最も多い、腱索断裂による急性僧帽弁閉鎖不全症はどうかというと、ほとんどの症例は急性の僧帽弁閉鎖不全症であっても心筋、左室の代償機能が働いて慢性期にまで管理でき待期手術が可能です。急性の僧帽弁閉鎖不全症と判断する所以は、左室、左房が拡大していないことを理由に判断することが多いです。一時的に肺水腫に対して気管内挿管して呼吸管理を必要としたり、心不全に対してカテコラミンが必要になることもありますが、通常は人工呼吸器から離脱して、予定手術を組むことが9割以上の症例で可能です。
 では、このType II =腱索断裂による逸脱性僧帽弁閉鎖不全症の緊急手術が必要な症例はどういう症例かというと、待期手術に持っていけない状態が持続する循環不全の症例です。たとえば、低血圧が持続してIABPやPCPSを挿入しないと循環が維持できず、さらに循環補助装置から離脱できない症例、末梢循環不全による代謝性アシドーシス、乳酸値の上昇が改善しない症例、人工呼吸器から離脱できない症例などです。
 Type IIの逸脱性僧帽弁逆流の症例はできるだけ待期手術まで管理して、全身状態が改善した状態での手術のほうが成績が良いので、可能なら全身管理して安定した状態までもっていくのが最初の管理目標となります。

 その意味で、前者二つの状況(乳頭筋断裂、感染性心内膜炎)なのか、腱索断裂による逆流なのかを最初の段階で分別しておくことは極めて重要です。

 昨日の心臓血管外科カンファレンスで議題に上がった内容なので、まとめて記載してみました。こうしたハイレベルな議論が可能な横須賀心臓血管外科カンファレンス、有意義な時間と思います。
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チームスによるカンファレンス:心エコーカンファレンスもオンラインで

2021-01-22 20:02:17 | その他
 蜜を(密を?)避けるために、病院内でもオンラインのカンファレンスが徐々に進みつつあります。
 心臓血管外科の毎週のカンファレンスをズームで行うようになり、今週か横須賀市立市民病院の循環器内科、当院のICUのチームも参加していただけるようになってより、内容の濃いカンファレンスの必要性が出てきています。

 今度は横須賀市立うわまち病院内の心エコーカンファレンスを本日からチームスというマイクロソフトのリモート会議用のソフトを使って行うことになりました。これによってより、リアルタイムなエコー動画画像の検討ができるはずでしたが、残念ながら筆者のパソコンからうまくアクセスできず、他の音声参加不可能な電子カルテのパソコンから参加することになり、機械音痴にはついていけなくなりそうな時代になっております。カンファレンス後に設定の仕方を教えてもらい、次回から本格参加です!
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左小開胸アプローチからの冠動脈バイパス術、何枝まで可能?

2021-01-21 22:44:30 | 虚血性心疾患
 左小開胸アプローチからの冠動脈バイパス術、MICS-CABGは左内胸動脈を左前下行枝に吻合する1枝バイパス=MID-CABを基本に、それ以外の血行再建を追加して行うことで正中切開よりもかなり低侵襲で早期の回復、少ない合併症が期待できます。
 通常、左第5肋間アプローチから心臓に到達しますが、この10cm以下の視野から左内胸動脈を採取し、上行大動脈に静脈グラフトを吻合することから始まります。抹消側吻合は、Tentacles Neoを使用することで心臓を脱転し、視野の確保、ポジショナーによる安定した吻合フィールドの確保さえできれば基本的に血行再建は何か所でも可能です。
 筆者は最大5枝までの血行再建を経験しています。前下行枝、対角枝、高側壁枝、鈍角枝、後側壁枝、房室枝、後下行枝のどれに対しても吻合可能です。
 低左心機能の症例ほど多くの吻合が必要ですが、低左心機能の症例は脱転して視野確保が難しくなることが多く、IABPや場合によってはPCPSなど人工心肺の補助が必要になります。それでも、確実、安全な吻合をするための努力、手間は惜しむべきではありません。
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ズームカンファレンス

2021-01-21 09:03:08 | 心臓病の治療
 毎週木曜日循環器内科、心臓血管外科で症例のカンファレンスをしていますが、今年に入り、ズームを使用したオンラインカンファレンスに変更しています。オンラインカンファレンスでは、一カ所に集まる必要が無いので、世界中どこにいてもカンファレンスに参加出来ます。一回目はアメリカ留学中のドクターにも参加頂きましたが、今回から同じ横須賀市で同じ地域医療振興協会の一員でもある横須賀市立市民病院の循環器内科の先生達、当院集中治療部の先生達、臨床工学部のスタッフも参加して頂いて、大人数でのカンファレンスとなりました。チャット機能も使用して、情報量も多く、多方向での濃縮したカンファレンスが可能となった印象があります。
 コンテンツを今後充実させて意義のあるカンファレンスとなるように、下準備しっかりしていきたいとおもいます。
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横須賀は個人タクシーの台数、全国2位

2021-01-21 08:59:44 | その他
 横須賀のタクシーは個人タクシーが多い印象です。高級車が多く乗り心地のいい個人タクシーですので、出来ればタクシーを乗るなら個人に、と思う人が多いと思いますが、その意味でも横須賀は住みやすい街と言えると思います。
 約700台ある横須賀市内にあるタクシーのうち、個人タクシーは約270台だそうで、この比率は京都に次いで全国2位だそうです。個人タクシーが多い理由として、ベトナム戦争当時に米軍からの需要増でタクシーを大幅に増やしていた時代があった影響だそうです。
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第121回日本外科学会総会

2021-01-19 14:39:56 | 心臓病の治療


 心臓血管外科の専門医制度は外科専門医との二階建て構造になっており、外科専門医を取得してから心臓血管外科専門医を取得することになっており、その更新要件にも外科学会への参加は必須項目となっています。
 とはいえ、外科学会のメジャーは消化器だったり、また他の外科系の診療科も多く参加するため、心臓血管外科医の参加はどちらかといえば控えめな印象でもあります。研修医のころや、若手の頃には必ず外科学会にも参加、演題の応募もしておりましたが、ここ20年近く演題の応募をすることもなく過ぎておりました。
 しかしながら、今後若手の外科医の教育の過程で専門医の指導も兼ねて行っていく観点から外科学会総会も久しぶりに出てみようかな、と思い、演題応募しました。
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肺塞栓症に対する外科的血栓除去術

2021-01-14 09:31:54 | 心臓病の治療
 肺塞栓症は下肢や腹部の静脈内に出来た血栓が血流にのって肺に流れ着き、肺動脈を閉塞してしまう疾患です。
 広範囲の肺動脈が閉塞してしまうと、左心系に血流が回らなくなり、心不全⇒ショックを起こします。また、肺での血液の酸素化が十分できないため低酸素血症を呈します。肺動脈圧が上昇するとともに、右室が拡大して左心系を圧迫するような超音波画像を認めます。
 治療は、抗凝固療法により新たな血栓形成を予防しつつ、線溶系の働きにより血栓がとけ、肺血流が改善することを期待する薬物療法。
 またヘパリンの持続点滴による、より積極的な抗凝固療法、
 血栓溶解剤を投与する、血栓溶解療法、
 閉塞した肺動脈にカテーテルを挿入し、風船で一気に閉塞部位を開く、BPA=Baloon Pulmonary AngiplastyなどがよりAdvancedな治療です。
 それでも循環が維持できないような症例は外科的血栓除去術の適応となります。これは肺動脈を切開して、中枢にある血栓を除去する方法ですが、肺動脈内を覗いても一般に縦隔内からは左右の主肺動脈しかみえず、その奥まで除去するには短道教などの内視鏡を使用する方法や、肺動脈末梢を露出して、切開し直接内膜ごと剥離して切除する方法もあります。

 開胸による血栓除去術に関しては、かつては循環停止とするために低体温で手術をしていた時代もありましたが、現在は横須賀市立うわまち病院心臓血管外科では、常温、心拍動下に肺動脈を切開して血栓除去を行っています。手技的に十分、心拍動下で血栓除去術を行うことは可能です。低体温、循環停止にする侵襲を少しでも少なくし、常温での手術にすることで人工心肺からの立ち上がりも、止血もスピーディーで手術時間を短くすることができます。
 上下大静脈に脱血管を留置することで、右心系を灌流する血液がなくなるため肺動脈を切開しても、サッカーで吸引する程度で十分視野確保、手術操作が可能になります。左心系を開けないので、塞栓症などのリスクもありません。
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MICS-CABGによるComplete Revasculization

2021-01-14 07:53:48 | 心臓病の治療
 左開胸の冠動脈バイパス術は縦隔炎や胸骨骨髄炎、創部の治癒障害が極めて少ないというメリットがあり、胸骨を切らないことで、術後の回復も極めて速い理想的です。左小開胸アプローチから、左内胸動脈と大伏在静脈、右内胸動脈、胃大網動脈との組み合わせで3枝以上の血行再建も可能で、筆者は最大4か所のバイパス作成をした経験もあります。
 この手術で最も難しいポイントは右内胸動脈の採取と、上行大動脈への大伏在静脈の中枢側吻合です。これが難しいので、なかなかこの手術が広まらないのが現状ですし、左開胸の冠動脈バイパス術は別個に手技が保険で認められる予定もありません。どの外科医も一般的に行える手技になって初めて保険適応として認められる現実があるので、できるだけこのMICS-CABGを世の中に広めていく必要があります。
 左内胸動脈を採取して左前下行枝に吻合するMID-CABであれば比較的導入しやすく、だれでもとは言わないまでも一般化する可能性があり、他病院への指導した経験もありますので、まずは1枝バイパスを広め、他の血行再建するべき枝はカテーテル治療で循環器内科にお願いする、いわゆるハイブリッド治療を普及させるのが最初かもしれません。
 横須賀市立うわまち病院としては、冠動脈バイパス術においても左小開胸アプローチでの完全血行再建を可能な症例は標準術式として今後は積極的に行っていきたいと考えております。

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側方小開胸アプローチによる心臓手術の適応<BMI30

2021-01-04 08:54:53 | 心臓病の治療
 横須賀市立うわまち病院心臓血管外科では側方小開胸アプローチでの弁膜症手術、冠動脈バイパス術を積極的に採用し、心臓胸部大血管手術の約半数を対象にしておりますが、今までの経験の中で、この側方開胸アプローチ(MICS=低侵襲心臓手術)に合わない患者さんというのも存在します。
 ひとつは肺が癒着して側方開胸出来ない人や片肺換気が出来ない肺疾患や肺手術後の患者さん、
 もう一つは肥満のために視野が著しく不良な患者さんです。

 肺の問題がある人はどうしようもありませんが、肥満のために低侵襲心臓手術の対象にならないのは非常に残念なことです。というのも、術後合併症の可能性の高い肥満の人ほど、側方開胸アプローチの恩恵をうけるはずなのに、それが出来ず、正中切開アプローチを必要になり、そのために正中創の創傷治癒障害や骨癒合不全が起きてしまう可能性が肥満でない患者さんに対して高いためです。

 経験的にはBMI30以上の患者さんは手技的に不可能なことが多く、BMI28くらいでなんとか出来た、という感じです。こうした肥満の患者さんは決して少なくなく、肥満に関連して心疾患を発症している場合も多いので、やはりBMI30以上の患者さんは普段からダイエットにこころがけて、そもそも病気にならないように注意していただくことが重要です。
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緊急事態宣言発令?

2021-01-04 00:22:40 | その他
 新型コロナウィルスの蔓延により入院ベッドが満床に近くなり、東京、神奈川、埼玉は政府に緊急事態宣言の発令を要望したとニュースになりました。政府はなかなか積極的には発令できないという事情もあるようですが、感染を制御するためには人の移動、会食など蔓延を加速させる要因を強制的に封じ込める以外、手段はありません。
 多くのお店が倒産するなどの懸念があり、それを政府が支えるためにさらに税金の投入が必要になるため、それで手をこまねいているというのが実情ではないでしょうか。
 今までのGo toキャンペーンが感染を広めたことは明らかで、何十兆円も無駄遣いして、結局一時しのぎにしかなっておらず、感染を広めてしまっただけだったのではないでしょうか。
 横須賀市の受け入れ病院もほぼ満床の状態ですので、これ以上広げないためには強制力をもった対策が必須と思います。
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お正月、食べ過ぎていませんか?

2021-01-04 00:11:11 | 心臓病の治療


 この飽食の時代、世界一のフードロスでもあるこの日本、特にお正月はごちそうを食べすぎてしまう、という傾向があるのではないでしょうか。体重も増加したり、血糖やコレステロールの数値も上昇しがちなので、特に注意が必要な季節です。
 お正月、食べ過ぎてしまった人も、明日以後は控えめにするように気をつけてください。

 ちなみに写真は、筆者が作った贅沢丼です。北海道産の馬糞ウニ、ホンマグロの大トロ、寿徳庵の厚焼き玉子です。
 ランチは二日連続これでした。

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急性の僧帽弁閉鎖不全症に対する緊急手術が必要な状態

2021-01-02 02:51:54 | 弁膜症
 弁膜症は予定手術を組んで手術をすることが多い疾患で、心不全で搬送されても、一時的に心不全を内科的な治療で軽快させ、その後に手術予定を組んで手術をすることが一般的です。
 僧帽弁閉鎖不全症に関しても同様、一時的に人工呼吸管理が必要な状態となっても、Type2病変=僧帽弁逸脱による心不全の場合は通常、利尿剤などで病態を改善させ人工呼吸器を離脱した状態まで良くしてから手術予定を組みます。内科的な治療で改善しない場合は、そのまま手術が必要になりますが、その指標として、末梢循環不全の指標となる乳酸値が改善しない、人工呼吸器から離脱出来ない、呼吸、循環が悪化してPCPS(ECMO)が必要になる状態です。
 一般に、急性心筋梗塞に伴う乳頭筋断裂、感染性心内膜炎による弁破壊の場合はこうした内科的管理が奏功しない場合は多く、緊急手術が必要になることがしばしばあります。逆にこの上記2つ以外は状態が安定してからの手術が一般的といえます。
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