グッドぐんま 2

ぐんま大好き! 群馬のちょっとイイものや身近な自然を再発見

ぐんま昆虫の森  酷暑の中のチョウやセミなど

2010年08月04日 19時53分57秒 | ぐんま昆虫の森
昨日のぐんま昆虫の森のつづきです。

秋の七草、オミナエシが花盛り

「オミナ」は「美しい女性」という意味だそうです。かつては草地や林縁に普通に見られた植物でしたが、近年は数が少なくなりました。

オミナエシで吸蜜するベニシジミ


ぐんま昆虫の森には、コスモスなどの外来の園芸種よりも、オミナエシのような里山の花が似合うね。


ダイミョウセセリ


コチャバネセセリ(夏型)


ゴイシシジミ

成虫はタケやササにつくアブラムシの分泌物を吸い、幼虫はそれらのアブラムシを食います。日本産の蝶の中で幼虫が完全に肉食なのは本種のみです。

クサギで吸蜜するクロアゲハ

後翅に赤い模様が入る以外は全身黒ずくめ。夏は暑いでしょうねぇ(^^;) そのせいか、夏の日中は林の中などの木陰にいることが多いようです。

クサギには、アゲハ類がよく吸蜜に訪れます。


クサギの花は強烈な芳香で蝶たちを呼び寄せます。

おしべが長く伸び、訪れた蝶の体に花粉を付けます。

マメコガネ Japanese beetle

1910年代にアメリカに侵入し、農業に大被害を与えました。終戦直後、占領軍の物資に紛れ込んで我が国に侵入したアメリカシロヒトリの逆バージョン。太平洋を挟んで、両国の名を冠した大害虫が存在しているわけです。
両種に共通していることは、それぞれの母国では害虫ではあるものの、侵入先のような大規模で壊滅的被害は引き起こさないということ。生物の移動については、意図的、非意図的にかかわらず、厳しい監視が必要という教訓でしょう。
その土地の環境条件と様々な生物相互の関係が長い年月をかけて作り上げた生態系は人知を越えた部分が大きいのです。

ベッコウハゴロモ


この日の朝、我が家の網戸に止まっていたスケバハゴロモ

「透翅羽衣」の名前のとおり、翅がシースルー

アブラゼミ

日本では一番馴染みのあるセミですが、世界的にみると、翅全体に色が付き不透明なセミは珍しいのだそうです。

ヒグラシ

日が傾きかけると、雑木林の中はヒグラシの声で満たされます。
雑木林の中で、波のように押し寄せては引くヒグラシの声に包まれていると、無重力空間を漂っているような不思議な感覚にとらわれてしまいます(上手く表現できないのですが・・・)。
でも、そんな気分は長くは続きません。ヤブ蚊の攻撃で現実世界に引き戻されてしまうのです・・・(^^;)

ぐんま昆虫の森は夢の国・・・

でも、私が生まれた頃までは、こんな光景は、日本中どこでもみられた“つまらない”風景だったのでしょうね・・・

人と自然がうまくバランスをとっていた里やまのシステムと思想。
地球の未来を救うのはSATOYAMAの思想なのかも知れません。

SATOYAMAイニシアティブ

生物多様性国家戦略2010