源平咲の桜。
あたかも、ここは源平合戦の主要な場所だ。
ドライブをしていて、連れ合いがここの花に気付き車を止めてくれた。
一週間ほど前に桃の花が咲いているかと見にきたときは、莟もかたく花はまだまだと思っていた。
それが満開だ。
老が進み記憶力も無くなり、連れ合いがドライブに連れ出してくれるのが、唯一の楽しみだ。
私の住んでいるのは、中町。
一番賑わっている屋島の麓。
中町を西に曲がり花のトンネルを抜けると東町へ。
老木の桜がある。
高く育ち見上げるような木ばかりで花びらは薄い。
散りだすと本当に美しい。息をつく暇のない花のチンネルを走るのは至福の
時だ。
東町が源平の古戦場の周辺で合戦も一番に激しかった場所だ。
名だたる平家の戦に敗れた武将のお墓も残っている。
どなたも住んでいない空き地にこの源平咲の花が。
気付いた連れ合いが車を止めてしばし佇んだ。
海が見える。
舟隠しの湾も見える。
のどかな風景に心が洗われる。
最近は久ぶりにしり取り俳句に手を出している。
きまぐれな私を加えてくださるのは、一句でも毛色の変わった句の参加を認めてくれているのだろうと、我田引水の勝手な想像をしている。
取り敢えずラスカルさんのしり取り俳句から。
🌺 花筏堤しずかに夕べくる
🌺 平常心とりもどしゐる花の雨
🌺 汽笛残す貨物列車や日の永し
🌺 むずむずと足組みなおす花筵
🌺 花冷えや魔法瓶から酒あふる
🌺 武家門に古い表札燕くる