老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

まっこと久しぶりの図書館

2024-12-15 11:38:17 | 老人日記
           

暇を持て余している連れ合いを誘ってドライブに!
あてもなく走っていると図書館があった。

何んとまあ、久しぶりな事か。。。


目を悪くしてからなるべく本は読まないことにしているが、意を決して図書館へ入った。

手芸の本を見る。
手芸の本は私の方がたくさんもっているが、中には珍しく持っていない本もあるし、新しく出版されたのは、、もう、要は無いと思っていた。
が、好奇心から手に取る。


ハンセン病患者の てっちゃん がモデルの写真集を手にとる。

59才から詩を作り始めた てっちゃん。
目が見えない。
ペンを握ることも出来ない。指を失い点字を打てない。

彩り豊かな無限の言葉の泉が広がっている、繊細な感覚と記憶力の持ち主の てっちゃんは、頭の中の原稿用に書きためた詩を、週に一度、盲人会館の職員に代筆をしてもらう。


   おじぎ草

     夏空を震わせて
     白樺の幹に鳴く蝉に
     おじぎ草がおじぎする

     包帯を巻いた指で
     おじぎ草に触れると
     おじぎ草がおじぎする

     指を奪った 「らい」 に
     指の無い手を合わせ
     おじぎ草のようにおじぎした

てっちゃんの詩は闇の中で言葉を組み立てる作業。
「身長 150センチ」  「体重 39キロ」の身体からつむぎ出すシンプルな言葉は、多くの人々の心をつかんでいる。
(ちなみに、おじぎ草は合歓の花だと思える)

図書館へ行って良かった。
偶然に手にした ハンセン病に感謝した詩人 てっちゃんの本に巡り合えたことに、感謝をする。

⦅オレはね、自分の顔に誇りを持っているの。この顔には、苦しみや悲しみがいっぱい刻まれているのね。それを乗り越えてきた自信も。
だからね、崩れちゃってはいるけど、いい顔なんじゃないのかな。
だってこの味わいはオレじゃないと出せないでしょう⦆

                

目の手術を前におそれおののき、鬱を託っている私を、勇気づけてくれた てっちゃんの生きざま。


手芸もやります。
小説も借りた。さっそく読み始めた。
後ろ向きではなく、前向きに 生活態度も改めようと、久しぶりにブログも、、、。

明日は医師と目の手術の検討をやる。

医師に異をはさむのではなく、{おまか} します。

コメント
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