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テレビやラジオから、懐かしい昔の古い歌番組がよくあって、流れてくるメロディーに、菊池章子さんの歌う「星の流れに」と言うのがある。
カラオケに行くと、この歌を十八番にしている友人がいる。
私も好きだし、他にもこの歌を好んでいる人がいる。
哀愁を帯び、素人にも感情を入れると上手に聞こえる、、、のは、さておき
(こんな女に誰がした)の歌詞が身に沁みる。
1947の歌だから、戦争の終わった直後の歌詞の意味もよく知らずに、口ずさんでいた私は???子供のままに、今まで生を重ねていたのを反省した。
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図書館で借りた、有吉佐和子氏の「非色」を読んだ。
私は自分の生い立ちについて多く語ることを好まない。と書き出しで始まる物語だ。
⦅終戦直後、主人公は勤め先の駐留軍キャバレーで黒人のトム伍長を知って結婚、初児のメアリを白雪姫と呼ぶ彼に黒い肌を持つ者の深い悲しみを感じた。
そして数年ーーー帰国したトムの招きでメアリとニューヨークへ渡ったが、そこは、貧民窟ハーレムでの、灰色の生活だった。
人種偏見を女流の眼で鋭く凝視した異色力作。⦆ 表紙裏の説明文章。
子供の頃の読書と同じく、食事もそこそこに読みふけり、半日で読破をした。
世界中の人種差別を全く知ろうともせずに、安穏と無為に生きて来た私の生涯を80才を前に、幸せイコールお目出度き人間だったと気の付かされた内容だった。
単にハーレムと呼ぶがそこにも格差の街がある。
戦争で焼けた町で生活の糧を得るため、外国兵に身をゆだねた女性が、戦争花嫁として主にアメリカへ渡った。(死語。即ち使ってはいけない ぱんぱん と呼ばれていた春をひさぐ職業の女性のこと。)
ハーレムの名の街に住みながら、一丁違う、そして配偶者によって差別があるのだ。
想像だにしない生活がそこにはあった。
非色とは肌の違いによる差別を指している。
人権なる言葉が虚ろで何の助けにもならぬ世界がある。
戦後70年の現在。
世界も変化をした。
オバマ氏が大統領に。
70年前には誰が想像できたであろうか?
そんなこんなを思いつつ、最近で最も興味が湧く、自分の住んでいる平和の生活を顧みる一冊の本であった。
星の流れに、の歌詞の意味を深く鑑賞すると、哀しく悲惨な事実が垣間見える。
ロシアのプーチン。早く戦争を止めろ❕
ひまわりのヒロイン、ソヒアローレンもそうであったが、一番先犠牲になるのは子供と女性。
非色も反戦の訴えと思って読めば、そう戦争はいけない。
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