Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

治療の選択

2007-04-08 | 医療・病気・いのち
悪性リンパ腫や白血病などの中には
化学療法で完治するものもある
しかし 消化管の癌は
化学療法ではまず完治しない

ここ6~7年くらいで
胃癌に対する化学療法は
効き味が良いものが出てきたお陰で
以前なら数ヶ月で亡くなっていたであろう状態でも
1年2年とながらえることも珍しく無くなってきた
平均すればこれまでよりは
この世にお別れする時間がもてるようになってきた

今年中には
また新薬が日本でも認可される予定だ
当然高価な薬となる
これまでの臨床データを見てみると
予後が4ヶ月程度延長されるらしい
ただし当然効く人もいれば全く効かない人もいる
効いた人も最終的にはまず完治までは到らない

認可後にこの薬を使用するか否か
数ヶ月予後を改善する可能性があるとされる薬を
意義あるものと考えるか否か
それは患者自身の考え方 人生観の問題となる

それにしても
医療がお金のかかるものになってきた
世の中の人は
医療費が高いというと医者が悪いように思うようだが
今の医療費のかなりの部分は
製薬会社 診断器機の会社 検査会社 手術器械会社などに吸い取られ
病院にそれほど残るわけではない
だから病院が生き残るためには
働く人に無理がかかる
命を守る立場の人間が疲労困憊していたのでは
よい医療なんて提供できないだろうに