Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

慣性

2007-04-20 | 想い・雑感
車は急に止まれない
慣性の法則

心にも慣性の法則があるという文を読んだことがある
ある感情に支配されると
なかなかその流れから抜け出しにくい
というような内容だったと思う

なるほど
と思ったけれど
物体における慣性の法則と違い
心の方はそれが常に成り立つわけではないように思う

機嫌良くしていたのにある出来事で急に不機嫌になったり
悲しかったのにある一言で急に周りがひらけ嬉しくなった
などという感情の変化は誰でも経験があるだろう
感情に重さがあるわけではないから
急に方向が変わりうるわけだ

だとすれば
自分なりのやり方を見つければ
ある程度は自分の感情をコントロールできる可能性があるはず
そいつを見つけ 身につけ
一度きりの人生を
楽しまなくては

ローテーション?

2007-04-20 | 医療・病気・いのち
進行胃癌に対し
外来で治療を続けている方に
痛みが出現してきた
当初は通常の消炎鎮痛剤で対応できたが
次第に痛みが強くなってきたので
オキシコドン製剤を少量から使い始めた

服用すると痛みは楽になるが
嘔気という副作用が強く出た
この副作用は使用開始当初が強く 次第になれることが多いので
吐き気止めをいくつか試しつつ様子を見たが症状が持続する

そこでフェンタニール製剤へ変更したところ
嘔気はとまり 鎮痛効果も十分となった

現在緩和ケア領域で疼痛コントロールに用いられるオピオイド(アヘン類似物質)には、モルヒネ製剤、フェンタニール製剤、そしてオキシコドン製剤がある。

一つのオピオイドで鎮痛効果が不十分だったり
副作用が強く出たりする場合には
他のオピオイドに変更することがある
これを本邦では「オピオイドローテーション」と呼ぶことが多い

しかし なぜローテーションという言葉を使うのだろうか
プロ野球では4~5人の先発ピッチャーが
試合ごとにぐるぐると順番に出場する場合に使うし
一般の仕事でも勤務を順番に交代でやっていくのをローテーションを組む
というように使うと思われる
もともとrotationには回転とか循環とかの意味がある

オピオイドの場合
例えばオキシコドン -> フェンタニル -> モルヒネ
と使ってまたオキシコドンにもどるなどということはそんなにはなく
変えてしまうことが多い
だから欧米のように
switiching opioids とか changing opioids と呼んだほうが
なんとなくしっくりするように思うのだが