Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

憩室出血

2008-10-14 | 医療・病気・いのち
胃がんのために胃全摘を行ったSさん
ステージⅢBの進行癌であったが
無事6年が過ぎた

ある日突然の下血
それも真っ赤な血が便器いっぱいに広がること2回
2回目にはもう
「おれの人生も終わりだ」と思うと同時に
便器に広がる血を集めて飲めば助かるのではないかと思い
そうしたい気持ちにまでなったとのこと

生命にかかわる危機というのは
人を追い詰めるものであるとの緊迫感が
伝わる話である

ちなみにSさんの出血は
大腸の憩室出血であった

大腸の壁の一部が弱くなり
そこが外に膨らんだ状態を憩室といい
そこに炎症を起こせば憩室炎
ひどくなり破れれば憩室穿孔から腹膜炎
出血を起こせば憩室出血

憩室を持っている人は大勢いるが
どの憩室がいつどうなるかなんて
神のみぞ知る
いや神にとっても
知ったことではないかもしれない

憩室があっても多くの場合何も起こらないが
もし検査で憩室と言われたら
一応おなかのどの場所あたりにあるか聞いて記憶しておいたほうがよい
そしてそのあたりが痛みだしたら
憩室炎?と疑ってみたほうが良い