Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

本当なのか

2013-02-04 | 想い・雑感
私が料理をするようになったのは
約20年前に2年間ほど過ごした
アメリカのMinnesota州

皆がバーベキューを当たり前に楽しむことや
家内が料理を作るのを少しだけ手伝ったりしたこと
なども影響したが
同じ頃に日大から留学されてきていた
Y先生の影響が大きい

学生時代にバイトで料理を学び
医者なんかにならずに料理人にならないかと
引き抜きを受けたという経歴があるY先生

最初は我が家にご招待して食事をしていただいたりしたのだが
Y先生が料理上手であることがわかり
料理長に祭り上げることに

カレーパーティーとか
スパゲティーパーティとか開くと
先生が数種類のカレーだとかスパゲティだとかを作ってくれた

楽しそうに料理を作る先生を見ていて
思わず私も料理を始めたという次第

帰国後しばらくして
鈴木杏樹さんの手術をしたことをきっかけに
ご夫婦になられたのは有名な話

毎年日本内視鏡外科学会で
先生と話すのを楽しみにしていたのだが
昨年の学会ではお見かけしなかった
どうしたのかと心配していたのだが…

今日ネットで先生の訃報を見て愕然とした

穏やかな微笑み
優しい眼差し
優れた想像力

会って話すと
なにかホッとする人だった
まだ俄かには信じがたい
本当にもうお会いできないのだろうか…

要らぬ世話

2013-02-04 | 想い・雑感
数ヶ月に一度通院されてくる80代の男性に
いつも付き添って来られている60代の男性
血のつながりはないようだがお世話をされている

前回受診日
私事で悪いがと断って
自分が肺がんの末期であることを
語られた
かなり広がっている状態のようだ
しかし抗癌剤治療は受けないつもりだとも語られた

私は
「要らぬ世話かもしれないが
抗癌剤はとても効くことがあるから
毛嫌いせずに一度うけてみたらどうだろうか
効きそうになかったり きつかったりすれば
止めてしまえばいいのだから
試してみないのはもったいないような気がする」
というような内容をお伝えした

年が明け
今回の受診日に
その付き添いの男性は顔を出すことができるだろうか
と危惧していたところ
元気なお顔でやって来た
動きも 肌のつやも良い

ご本人曰く

一度抗癌剤治療を受けてみたよ
これがものすごくよく効いたということみたい
実際 今 体調は治療前より良くなったよ
でも治療後の一ヶ月くらいは
動けないほどきつかったから
もう受けないつもりだよ
やってみて本当によかったと思っているけど
もう一度あのきつさを乗り越える気力はないなぁ
でもありがとうね
付き添いの人間にまで丁寧に説明してくれて感謝しているよ

お勧めしてよかったのかどうか
なんとも悩ましいことである
やはり要らぬ世話だったのかもしれない

何かが必要

2013-02-04 | 想い・雑感
いまこの瞬間に成り立っている自分の体を
一気に分子レベルまでばらばらにして
粒子一つたりとも失わない状態で保ったとしても

それをもう一度集めて
生きた体に戻すことはできない

物質が集まっただけでは
命は通わないのだ

生命たらしめている
何かが必要なのだ

だとしたら
生きている自分は
生きているというだけで
その何かに満たされていることになる

なんともありがたいことだ