昼間の銀座も知らないのに、この歳になって初めて夜の銀座を歩いた。
首都圏に住んで25年も経つのに、私は東京の地理をまったく覚えていない。
コンサートなどで、駅からホールなど、目的の施設までたどり着けさえすればよいので、別に不自由を感じない。
用がなければいくらでも引きこもっていられるからそれでよいのだ。
昨年思い出めぐりをして、学生時代よく通ったフルーツパーラーを訪ね、35年ほどぶりにそのお店のママさんに出会った。
私は名刺を持っていないので娘が名刺を渡していた。
先日思いがけず、娘のところにママさんが連絡をくださった。応援しているマリンバ奏者のリサイタルがあるので上京されると!
これは出向かぬわけにはいきません。王子ホールですって!銀座でしょ・・・・。
ところがこの日、先約があった。
私がおぜん立てをして、友人3人を知り合いの銀座の由緒あるピアノラウンジにお連れすることになっていたのだ。
ジャズボーカルを勉強しているFさんを、銀座MOMOKIのシンガー倉橋百合子さんに紹介するという、
銀座などまったく知らない私が無謀な計画を立てたので、それだけでその日は気持ちめいっぱいのところだ。
少し悩んだ結果、このダブルブッキングに挑戦することにした。
検索すると、銀座駅から王子ホール徒歩1分。
4丁目王子ホールから8丁目MOMOKIまでは迷わなければ15分とふんだ。。
4時過ぎに家を出て5時半に王子ホールに到着、銀座駅より徒歩1分なんて!!
丸の内線に乗ったので、出口A13が遠いこと!10分以上かかった。
まあ開場前に到着してよかった。
ママさん発見!ご挨拶に行くと、なんとなんと、
「妹です・・」うひゃ~そっくりですね~失礼いたしました。なんとほんとに美人姉妹さんです!!
しばらくしてご当人到着、6時半の開演まで時間が早く過ぎること・・・。
仕事帰りで開演時刻ぎりぎり間に合った娘は大急ぎで最前列に座っているママさんのところにご挨拶しにいった。
私は休憩時間に抜けるので、娘に最後まで聴いてもらわなくちゃ。私は最後列で抜けやすい席を選んだ。
マリンバ奏者
布谷史人氏
端正な雰囲気。
マリンバが歌う。
2本のばちを両手に持ち奏でる姿はちょっと不思議。
前半はテデスコやバッハでかっちりテクニックを披露。
後半のピアソラを聴けなかったのが残念。
ピアソラ関連のコンクールで数々の賞を取っていらっしゃるから、後半はきっとさらに盛り上がることでしょう。
後ろ髪引かれる思いで、王子ホールを後にして、地下鉄で新橋駅銀座口へ行くつもりをしていたが、地下に潜ると絶対迷子になる気がしたので、
地図を頼りに地上を歩くことにした。目印は資生堂パーラー。
土曜の夜の銀座は特に静かなのかしら?人ごみにもまれることなくすたすたと歩けてすぐにMOMOKIに到着。
友人3人もまもなく到着。
顔合わせ後、飲み物やおつまみを頼んで、倉橋さんの歌を聴きながら気分がほぐれたところで、
いよいよFさん、良い調子で歌っていらっしゃる。
ビルトインピアノ!?でカウンターと同化しているピアノ。倉橋さんのお顔が見えないわ。
遠慮深いFさんだけれど、レパートリーは100曲を超す。
豊かな深みのある低音が素敵。選曲が渋い!と倉橋さん。
なんだか初めましてではない雰囲気で会話が弾む。
Fさん、Kさん、倉橋さん
お開き前にダイキリを頼んで、
踊り明かそう
ミスティ
を、リクエスト。
倉橋さんとスタッフさんにお見送りされて、今夜の銀座デビューは無事終了。
最終の1本前の電車に乗れるよう構内を走って電車に飛び乗った。
先ほどまでの悠々とした時間とうってかわって、ぎゅうぎゅう電車。何故か私だけが違う車両に乗ってしまった。
すると、横にギターサークルのリーダーさんが・・・・。
あらまあ~と喋っていたら、友人が車両を越えて私のところまで来てくれた。
その頃から雪が舞い始めた。
そのあと、今夜の余韻を楽しみにFさんと地元のバーへ。
このバーは年に1度くらいしか行かないが、私が行けるのはここだけ。
すると、カウンターの隅っこに、息子の居合の師匠が渋い姿で座っていらっしゃる。
またまた
あらまあ~
だ。
なんだかとってもくるくると目まぐるしく景色が変わる一日だった。
翌日、マリンバのコンサートを最後まで聴いた娘に話を聞くと、やはりピアソラの曲になると演奏スタイルはガラッと変わり、とても楽しく、また、マリンバの音を堪能することができたとのこと。