はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

福永武彦・愛の試み愛の終わり

2014年11月27日 | 読書




私が二十歳の時に熟読した本です。
先日アップした村上春樹の、" 恋しくて " を読んでいる時に、ふと再読したくなりました。
ネットで購入したのですが300円でした。43年前の定価が380円と書いてありますので微妙な値段ですよね。

私がこの本の内容でずっと記憶し続けてきたのは、" 恋愛の中毒症状 " という考え方です。
お互いに愛し合っていても、自分の愛よりも相手からの愛の量を少なく感じる側は、苦しみ執着するという症状です。
私は、このことをよく理解し、自分が中毒に陥っても、それをおくびにも出さぬように努めました。
恋愛に勝ち負けは無いのでしょうが、恋愛の中毒症状に陥った側が負け組であるような気がします。

さて、この本ではスタンダールの恋愛論の一部が紹介されます。
恋愛が発生する時の7つのプロセスです。

1.見とれる。
2.キスをしたりされたりしたらどんなにかいいだらうと考へる。
3.希望。
4.愛が生まれる。
5.最初の結晶作用。 ( 愛する対象の申し分のなさを更に新しく発見して来ようとする精神の作用である。 )
6.疑惑が生じる。
7.第二の結晶作用。 ( 愛する者は絶えず三つの考えの中をさ迷ふ。
第一、彼女はどの点でも完璧だ。
第二、彼女は自分を愛している。
第三、彼女から更に確実な愛のしるしを得るにはどうすればよいか。 )


私は最初の結晶作用という考え方にスタンダールの才能を感じます。

福永武彦は、それをパロって、愛の終わりのプロセスを考案しました。

1.馴れる。
2.もしも彼女と愛し愛されるのでなかつたなら、どういふことになるだらうかと考える。
3.しばしば裏切られる希望。
4.不満が生まれる。
5.最初の融晶作用 ( 愛している筈の対象の中に、自分が愛するにふさはしくない点を更に新しく発見して来ようとする精神の作用である。 )
6.憐憫が生ずる。
7.第二の融晶作用 (愛する者は絶えず三つの考えの中をさ迷ふ。
第一、彼女は少しも完璧ではない。
第二、彼女は自分を愛していない。
第三、彼女からこれ以上新しい愛のしるしを得ることが出来るだらうか。


私は憐憫が生ずるという言葉に福永武彦の才能を感じます。

ともあれ、結局、愛は、" 見とれる " ことで始まり、" 馴れる " ことから終わって行くということでしょうか......


サントリーのラフロイグ

2014年11月26日 | お酒


昨夜、街の酒屋にラフロイグを買いに出かけました。
スタンダードな10年物以外にも18年物、クオーターキャスクなどいくつかの種類がありました。
私は迷わずに10年物の、お徳用大瓶1リットルをチョイスしましたが、出費は5380円でした。

帰ってから、ラフロイグについてネットで検索をかけてみました。





スコットランドの北西に位置するアイラ島にラフロイグ蒸溜所はあります。
ラフロイグとはゲール語で、" 広い湾のそばの美しい窪地 " という意味だそうです。
1815年の設立ですから200年の歴史を持つ、由緒ある蒸溜所です。
その歴史の中で所有者は変遷を重ねてきましたが、2014年、すなわち今年、ビーム社をサントリーが買収して
ビームサントリー社と命名しました。
したがって、私たちはサントリーのラフロイグを飲んでいるわけです。

1994年にチャールズ皇太子がラフロイグ蒸溜所を訪れました。
以来、ラフロイグは、モルト蒸溜所としては初めての英国王室御用達となったのです。

英語のキャッチコピーは、" LOVE IT OR ..... "
日本語のそれは、" 好きになるか、嫌いになるか ? " です。

日本流に表現すれば、あくの強いウィスキーでしょうか?
ちなみに、あくは、灰汁と書くようです。
ヨード臭が強く、正露丸の匂いがするという人もいるようです。
罰ゲームとしてストレートの一気飲みを設定すれば、ほとんどの人にかなりのダメージを与えることでしょう。

追記
ネットをを検索したところ、なんとアイラ島のボウモア蒸溜所も1994年にサントリーが買収していました。
ボウモア蒸溜所は潰れかかっていて、製造を止めていたそうですので、良かったですよね。
それにしてもサントリーのスコッチに対する野心とでも言いましょうか、凄いものが有るように思えます。

水割りプラスワン

2014年11月25日 | お酒


先日ハイボールプラスワンを紹介しましたが、自分でも実践してみました。
山崎のハイボールにラフロイグを少量プラス、白州のハイボールにボウモアを少量プラスというやつです。
このラフロイグの美味さに溺れてしまいました。
そう、耽溺してしまったのです。

最近ではジョニ黒の水割りに必ずラフロイグをフロートさせます。
水割りプラスワンと勝手に命名しました。
その美味さには思わずニヤリとさせられてしまいます。
山崎、白州、ジョニ黒の水割りプラスラフロイグはどれも美味なのですが、
私はやはりジョニ黒が好みです。

ラフロイグの香りはヨード臭が強く、その味は薬品のようなのですが、はまると止められません。
臭い食べ物に一旦はまると、一生抜け出せないと言います。
ラフロイグをプラスしないジョニ黒が物足りなく思えるようになってしまいました。

毎晩11時にはテレビを消して、CELESTION社の SL6S から流れてくるJAZZを聴きながら
ジョニ黒プラスラフロイグで深く静かに酩酊していきます。
至福の時間です。

村上春樹・恋しくて

2014年11月22日 | 読書


昨日と今日とで上記を読みました。
村上春樹がアメリカ、カナダ、スイス、ロシアなどの恋愛小説を翻訳した短編集です。
最後に村上春樹自身の書き下ろしを加えて10編としています。

各短編について、村上春樹は、恋愛甘苦度と称して5点満点で、甘味3 : 苦味2 などと採点を発表しています。
次々と読み終えていくうちに私は玉石混交という言葉を思い出しました。
というか、玉では無く、石のような短編が含まれていることに驚いてしまったのです。
何故、村上春樹が、このような作品を取り上げたのか理解不能のような面白くも無い短編が含まれているのです。

しかし、後書きで村上春樹は以下のように弁解しています。

アンソロジー編集者のつもりとしては、できるだけストレートで素直で、すらりと読めて、心がそれなりに温まる恋愛もので、
しかも比較的最近に書かれた未訳の作品を集めようと思ったのだが、いざ身を入れて探し出すと、その手のものはそう簡単には見つからない。
いわゆる「純文学」系の作家たちは、一直線でポジティブなラブ・ストーリーをほいほいと量産してくれるほど親切ではない。


そこで、少しダークなものや、そこそこ屈折したものまで加えて、広義の恋愛小説を編集したということのようです。

また、村上春樹はさらに
本書の中では「モントリオールの恋人」が、小説的に見ても恋愛的に見ても、間違いなく上級者向けにあたるだろう。
練れた著者の手になる、練れた大人の愛の物語。

と述べています。
私もそう思いましたので、その一部をアップします。

49歳のロビイストであるヘンリーと、33歳の公認会計士マデレインは、仕事の同僚で、アメリカ、カナダ、ヨーロッパと、世界を股にかけて活躍しています。
ヘンリーはバツイチ独身ですが、マデレインはモントリオールに夫と娘がいます。
そんな二人は2年前から不倫関係を続けています。
しかし、半年前、突然話題が途切れた瞬間に、二人は別れる潮時だと感じます。

そんなところで関係を終えれば、彼ら自身に関する何かが ― 二人には認めがたい何かが ― 明らかになってしまう。
それはつまり、二人の関係が大した意味を持たなかったという事実であり、自分たちがそれほど大した意味を持たないことに手を染める人間であったという事実であり、
彼らはそれを承知でやっていたか、あるいは自らのことがよくわかっていなかったか、どちらかということだ。


鋭く斬新な切り口ですよね。

さて、村上春樹の書き下ろし短編はカフカの " 変身 " をベースにしたものですが、ヒロインは、せむしの少女です。
あえて差別用語を使用していますが、主人公は、せむしの少女に一目惚れなのです。
この短編集の恋愛は、ほとんどが、 " 一目惚れ物 " というジャンルに属します。
私見ですが、恋愛で惚れた理由をいくつも挙げるのは、すべて後付けの言い訳だと思います。

そして村上春樹は最後に、恋愛の大変さを編んだような作品になってしまったことを表明し以下のように締めくくります。

でもたしかにいろいろと大変ではあるのだけど、人を恋する気持ちというのは、けっこう長持ちするものである。
それがかなり昔に起こったことであっても、つい昨日のことのようにありありと思い出せたりもする。
そしてそのような心持ちの記憶は、時として冷え冷えとする我々の人生を、暗がりの中のたき火のようにほんのりと温めてくれたりもする。
そういう意味でも、恋愛というのはできるうちにせっせとしておいた方が良いのかもしれない。
大変かもしれないけれど、そういう苦労をするだけの価値は十分あるような気がする。


この暗がりの中のたき火云々という表現は村上春樹の他の作品にも出てきたような気がします。
デジャブかも知れませんが、もしもご存知の方がおられたら御教授下さい。

M2

2014年11月18日 | 同窓会
今朝アメリカから絵ハガキが届きました。
差出人は修猷館の同級生Mでした。
Mについては昔話のジャンルで2013年5月19日にアップしています。
彼は私のブログを見つけて私の住所をゲットしたそうなのです。
実に40年ぶりに連絡が取れました。

Mは吹田市立豊津第一小学校の校長を経て、
現在はニュージャージー補習授業校の校長をしているそうです。
日本人の生徒たちに英語の補習授業をする学校のようです。

嬉しかったですねー!
かつてMでグーグル検索しましたが全くヒットしませんでした。
型破りな奴でしたから、なんとなく生きてはいないような気がしていたのです。

彼が日本のどこに帰国するのか知りませんが、どこであろうと飲みにいくつもりです。
私の人生をジグゾーパズルに例えるならば、何としてでもはめ込んでおかねばならない重要なピースなのです。

椎名誠・飲んだビールが5万本

2014年11月16日 | 読書


今日は日曜日ですが、日曜当番医でクリニックをオープンしています。
しかし患者さんは、9時に一人、1時に一人、2時に一人とまだ3人しか来ていません。
新記録達成は確実のようです。

したがって、のんびりと読書に勤しんでいます。
今日は上記を読みました。
椎名誠一派 ( 和田誠、東海林さだお、野田知佑、中村征夫、etc. ) のユル本です。
ビールだけではなく、ウィスキー、焼酎、濁り酒などアルコール全般についてユルい記事が集められています。
その中から、役に立ちそうなセリフやレシピを紹介します。

映画の名セリフ集です。

「 私は祭りの日にしか酒を飲みません」
「 では毎日お祭りか 」

「 顔色が悪いな 」
「 酒場から離れているからさ 」

「 バッカスは元気かい? 」
「 バッカスって誰だ 」
「 知ってるだろ、いつもあんたと一緒にいる奴だ 」
注 ) バッカスは酒の神です。

「 酒は魂を救うが胃には悪い 」

「 何を飲んでいますか 」
「 もう一杯という名前のお酒 」

「 私はお酒は飲みません。現実に満足していますから。 」
「 私も現実に満足しています。 私の現実には酒も含まれておりますが 」

「 酒は心の砂袋を落とす。だから気球は上昇するんだ。 」

「 夜、これは飲み物だ。朝、これは薬だ 」


ウィスキーのレシピ集です。

ボイラーメイカー : ウィスキーのビール割り

前割りの水割り : 前の晩に作られた水1、ウィスキー1の水割り

ハイボールプラスワン : ベースとなるシングルモルトのハイボールに少しだけ別のモルトを垂らす
例えば山崎のハイボールにラフロイグを一滴
白州のハイボールにボウモア


冷蔵庫にジョニ黒の前割りをセットしました。

さて、妹は毎日、ビールの500ml缶を8本飲んでいました。4リットルですよね。
1年で1460リットル、10年で14600リットル、35年として51100リットルです。
ビールの大瓶は633ml、すなわち0.633リットルですので、51100を0.633で割ると80726........
ホントか?
飲んだビールが8万本だと?
どなたか確認して下さい。

黒川博行・後妻業

2014年11月15日 | 読書


今日は上記を読みました。
もともと黒川博行など知らなかった私ですが、文芸春秋でこの本に興味を持ち、ネットで購入しようとしました。
その時、ついでに直木賞受賞作の " 破門 " も同時にオーダーしていたのです。
順番通りに " 破門 " を先に読みました。

結婚紹介所を介して資産家の老人を紹介してもらい、結婚して、その遺産を巻きあげるという生業を後妻業と呼びます。
悪質な後妻業では事故や病死を装った殺人も繰り返されます。

この作品の主役である小夜子は69歳ですが、40代から後妻業に手を染め、10件近い犯行を繰り返しています。
小夜子へのキャラクター付けは徹底されていて、殺人に対する罪の意識の完全な欠落、金に対する執着、誰に対しても取り続ける尊大な態度など、
実在しそうにも無い化け物です。
小夜子は結婚相談所の所長である柏木とつるんで犯行を繰り返しています。

対するは、バツイチヤモメで刑事崩れの中年探偵本田ですが、とにかく腕っぷしも強いし、頭も切れるタイプで
見事な捜査で、連続殺人を突き止めていきます。
しかし、それをネタに小夜子と柏木から大金をせしめようとするのですが......

この作品は " 破門 ”よりも数倍面白かったと思います。
お勧め度は90%でしょうか。

黒川博行・破門

2014年11月14日 | 読書


今日は上記を読みました。
ジャンルはヤクザ物で、主役は強面武闘派だけど頭も切れる42歳の桑原と、嫌々ながらも彼に巻き込まれ続ける39歳のヘタレ建設コンサルタント二宮です。
展開も速く、淀むことなく読み終えたのですが、なんとなく違和感が残りました。
これは、小説というよりも、そのままで映画の台本に近いのです。
ストーリーには、嘘、裏切り、騙し合い、罠、心理戦、アクションシーンなどが散りばめてあるのですが、
この小説のメインディッシュは桑原と二宮の軽快な会話なのです。
とにかく、このコンビ間の会話が、かなりのボリュームを占めますので、映画の台本を連想してしまうのです。
大阪弁での歯切れのいい会話がテンポ良く展開されます。
まあ、楽しく読み終えましたが、お勧め度は70%くらいでしょうか。

スプリット地獄

2014年11月13日 | ボウリング


昨夜は久しぶりにラウンドワン田崎店に行きました。
9月22日以来ですので50日ぶりのボウリングでした。
当然ですが球が走りません。
走らないとポケットヒットの幅が出ません。
厚目で割れたり、薄目で割れたりとスプリットのオンパレードでした。
上がり3ゲームは TOTAL : 574 AVE : 191.3 ストライク率 : 41.2% でした。
3ゲームでスプリットは、なんと8個です。
特に、最終ゲームでは5個もスプリットを作ってしまいました。
これは私のワーストタイ記録です。

毎週水曜日をボウリングに充てることとしました。

My Favorite Songs

2014年11月08日 | ジャズ
KON'S用に編集したUSBの曲目が100曲近くになりましたので紹介します。
数字は演奏者が違うバージョン数を意味します。
すなわち、枯葉という曲は、13曲も入っているということです。

枯葉 13
シェルブールの雨傘 ( I'll wait for you ) 9
朝陽のごとく爽やかに ( Softly as in a morning sunrise ) 6
Comi'n home baby 6
It's allright with me 5
サマータイム 5
Hush a bye 4
黒いオルフェ 3
マスカレード 3
貴男と夜と音楽と 3
ベサメムーチョ 2
素敵なあなた 2
Birk's Works 2
懐かしのストックホルム ( Dear old Stockholm ) 2
スイングしなけりゃジャズじゃ無い 2
モーニン 2
帰ってくれて嬉しいわ ( You'd be so nice to come home to me ) 2
バードランドの子守歌
Take five
危険な関係のブルース
Bohemia after dark
クレオパトラの夢
Recado Bossanova
Love your spell is everywhere
Minor mood
Beautiful Love
Wayfaring Stranger
エリーゼのために
屋根の上のバイオリン弾き
禁じられた遊び
帰れソレントへ
ゴッドファーザーのテーマ
ラ・クンパルシータ
チム・チム・チェリー
I Love Paris
La playa
La Reine de Saba
The windmills of your mind
Those were the days

この最後の Those were the days ですが、私が高校生のころ、メリー・ホプキンという女性が歌ってヒットしました。
たしか、ビートルズのアップル・レコードからの発売だったように記憶しています。

Once upon a time there was a tavern ( tavern は イタリア語の taverna タベルナ が語源で、食堂、居酒屋、という意味です。 )
Where we used to raise a glass or two
Remember how we laught away the hours
And dreamed of all the great things we would do

というヴァースのようなメロで始まり
以下の主旋律に突入します。

Those were the days my friend
We thought they never end
We sing and dance forever and a day
We'd live the life we choose
We'd fight and never lose
For we were young and sure to have our way

分かりやすい歌詞ですよね。

その後、面白いヴァースが入ります。

Just tonight I stood before the tavern
Nothing seemed the way it used to be
In the glass I saw a strange reflection
Was that lonely woman really me ?

こいつを無理やり意訳してみます。

今夜私は居酒屋の前に立ったが
かっての面影を全く見いだせなかった。
ガラスには奇妙な反射像が映った。
その寂しそうな女は、本当に私だったのだろうか?

さて、私は若い頃、人生をりんごに例えていた時期がありました。
30代半ばの頃でしょうか、自分はりんごの甘くて美味しい部分は食べ終えてしまった。
これからの人生に残されているのは、酸っぱい芯の部分だけだ.....というものでした。
しかし予想に反して、人生って色々な面白いイベントが用意されているものなんですね。

英国での1万人を対象とした調査では、最も幸せを感じないのは45歳だという結果が出ました。
つまり、45歳を過ぎると、年々幸せを感じる人達の割合が増えていくのです。
肉体の衰えと幸せの減弱は必ずしもシンクロしないということなのです。

私の場合ですか?
最もつらかったのは10代、次いで20代、そして30代でしょうか。
しかし、最も面白かったのは10代、次いで20代、そして30代なのです。
つまり、若い頃はつらかったけれども、青春を謳歌することはできたということかも知れません。
現在ですか?
キッパリと言えることは、人生で一番楽な季節だということでしょうか。
酒とゴルフとボウリング、そして時々診察でOKなのですから........
一番つらい目に会うのはゴルフのプレー中ですが、一番楽しいのもゴルフのプレー中なのです。


オーディオファン

2014年11月07日 | ジャズ


SL6Sが届いた日に近所のヤマダ電機に行き、DENONのRCD-M39というアンプを購入しました。
スピーカーが別売になっていたことが理由です。28381円でした。
さらにスピーカーへの接続コードが1210円でしたので、消費税を含めた支払総額は31958円でした。



したがってSL6Sの39501円を加えると、このシステムを71459円でゲットできたことになり、大満足です。

音質ですが、スピーカーが大型化されたことにより、ウーファーからの通奏低音が安定して供給されるようになりました。
ベースソロが殆ど聞き取れない曲もありましたので大きな進化です。
しかし、最大の進化はサックスの音色が柔らかく優しくなったことです。
ややもすれば耳障りであった曲が見事に変身しました。
ピアノも左手の和音がクリアーに聞こえますので奥行が深くなりました。

昨夜も、その前の晩も、酔っぱらってきた11時頃から1時まで、独りでひたすらJAZZを聴きながら、鳥肌を立てていました。
オーディオファンという理解できない連中がいるということは昔から知っていましたが、自分がこれほど感動するようになるとは、夢にも思いませんでした。
趣味がQOLを高めるということは、今更言うまでもありませんが、この歳にして、この世界に入ることができたことに、しみじみと幸せを感じています。


CELESTION社のスピーカー SL6S

2014年11月05日 | ジャズ


スナックKONSのスピーカーが、昨秋、CELESTION社のSL6Sに入れ替えられました。
その結果、音質は劇的に向上しました。
私がUSBにリッピングしてきたジャズが、まるで知らない曲のように聞こえるのです。
私もパソコンでハイレゾ音質を目指して、ある程度のレベルには達しているとは思うのですが、SL6Sの足元にも及びません。
で、それ以来ヤフオクでSL6Sを狙い続けました。

CELESTION社は昔の英国のマニアックなメーカーで、SL6Sは1986年に販売された製品です。
その前年に発売されたSL6の改良版で、人気が高騰し、かなりの数が販売されました。
当時の定価は2個セットで156000円だったようです。

ヤフオクには時々出品されますが、相場は5万円前後のようでした。
3回ほど参戦しましたが、ことごとく敗れ続けました。
なぜならば、締め切り時には、いつも街の飲み屋で酔っぱらっていて、最後の競り合いに参加できなかったからです。

今回も、あきらめ気分で、最終日の夕方に最高値を更新して、街に出ました。
すると、翌朝、落札できていたのです。
しかも、送料を含めた支払総額は39501円という破格の安さでした。

KONSの吏菜ちゃんは、SL6Sを53000円でゲットしたそうですので、近日中に自慢しに行くつもりです。

フォルトゥナの瞳・百田尚樹

2014年11月04日 | 読書


今日は上記を読み終えました。

百田尚樹の作品ですので、面白くないはずは無かろうと信用して読み始めたのですが、案の定、あっという間に読了してしまいました。
予想に違わぬ素敵な恋愛小説でした。
ネタバレは避けますので、是非読んでみて下さい。

私にとっては、海賊と呼ばれた男、永遠のゼロ、モンスターに次ぐ第4作目ですが、百田尚樹の作品の傾向が分かってきました。
主人公には、どれも、実在しそうにも無い、素晴らしいキャラクター付けが施されています。
現実離れしたキャラを丁寧に描写し、周囲との関係を綿密に構築していくことで、そのキャラが現実味を帯びてくるのです。
時代劇では、ありふれた様式なのでしょうが、時代劇だけに許されるものだと思っていました。

さて、作品中に面白い話が出てきます。
ネタバレにはならないので、紹介します。

バクダッドの裕福な商人のところに、市場に買い物に出かけた召使が震えながら戻ってきて言った。
" ご主人様、市場で死神に会って、脅かされました。今すぐ馬を貸してください。サマラの町まで逃げます。 "
商人が馬を貸すと、召使はサマラの町まで逃げた。
その後、市場の人ごみの中で商人は死神を見つけて尋ねた。
" 今朝、どうして私の召使を脅したんだ? "
死神は答えた。
" 脅してなんかいない。彼とは今夜、サマラの町で出会うはずだったから、びっくりしただけなんだ。 "