はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

糖反射2

2017年12月13日 | 糖質制限食
以前にもアップしましたが、胃液には蛋白質や脂質を消化する成分はあっても、炭水化物を消化する成分はありません。
したがって炭水化物は胃の中に、最低でも2時間、へたすると10時間以上も滞在し続けます。
ラーメンを食べて1時間後に殺された人の司法解剖で、胃を切開してみると、麺がいっぱいに詰まっています。
ところがチャーシューはありません。蛋白質や脂質は数十分で出て行くのです。
まあ、そういうわけで、ごはんや麺類は、” 腹持ちがいい ” と言われてきたのでしょうね。
しかし、胃にやさしいとされた、お粥やオジヤや麺類が、逆に胃に負担をかけていたのです。
胃が弱った人に朝からお粥を食べさせると、その人の一日はつらいものとなるでしょう。
さらに、逆流性食道炎は夜だけでも糖質をカットすると2週間で治るそうです。

思えば、夜の街で酔っぱらいが吐いたゲロは、米粒や麺類が主成分でしたよね。

たがしゅう会

2017年12月12日 | 糖質制限食
12月9日の土曜日の午後に、田頭秀悟先生主催の、” 糖質制限を語る会イン鹿児島 ” に出席しました。
長すぎるタイトルですので、個人的には たがしゅう会 と呼ばせてもらいます。

1時に開催されたのですが、私は12時半までの診察を終えての出発でしたので、
会場のサンプラザ天文館にたどり着いたのは3時過ぎでした。
参加者は11名だったのですが関東や関西から来られた方もおられました。
けっこう年配の方が多く、たがしゅう先生が若い方から3人目以内に入りそうな状況でした。
糖質制限という新しい理論に飛びついた方々ですので、2対6対2の法則を持ち出すまでも無く、エンタープライズ精神に富む集団となりました。
したがって会話も活発で展開も面白く、時間が異様な速さで経過していくように感じられました。

さて、私は、たがしゅう先生も含めて、みなさんとは初対面でした。
当然ですが、皆さんも私とは初対面のはずです。
ところが、意外にも私のことを知悉されている方が何名もおられました。
私のブログを読んでいただいていたのです。
私が全く知らない方々が、私のブログを隅から隅まで読まれて、私の情報を大量にゲットされていたのです。
まあ、たまにはそういう患者さんも受診されますが、プライベートでは初めての体験でした。

事前に10分間程度のプレゼンを依頼されていたので、” 糖反射 ” について紹介しました。
このブログでは2014年の3月12日にアップしています。
東京大学の先生方が発見された現象で、
” 空っぽの胃は15秒に1回くらいの蠕動運動を繰り返している。ところが、そこに砂糖水を投入すると
 蠕動運動は2分に1回くらいまで減少する。 ” というものです。
わたしはこの現象を利用して胃カメラ検査に砂糖水を導入しました。
スプーン1杯の砂糖を10ccの水で溶かして、注射器で胃カメラのチューブから、胃の出口付近(幽門前庭部)に流し込むのです。
すると即座に蠕動運動が低下して検査が容易になります。

ただし、糖尿病がある人には使えないので、その場合はミンクリアという液体を使用します。
しかし、このミンクリアには難点があります。
20ccと量が多いうえに、白く濁るのです。
蠕動運動も砂糖水ほどの低下が得られません。
なによりも880円という薬価も気になります。
ミンクリアの正体は、Lーメントールすなわちハッカです。
カルシウムチャンネルを阻害することで蠕動運動を阻害するのだそうです。
構造式はC10H20Oです。
砂糖(ブドウ糖)の構造式はC6H12O6ですので、似たもの同士ですが性能も効果もコスパも砂糖水の勝ちです。
そもそもハッカ水が880円もするのはインチキ臭いと思います。
私は既に300例以上の患者さんに砂糖水を使用した胃カメラを施行し、ちゃくちゃくと実績を積み上げつつあります。
同業者の先生方にも、お奨めです。

さて、たがしゅう会は6時から天文館の居酒屋に場所を移して全員参加の2次会に突入しました。
さらに盛り上がってきたのですが、私はひたすらハイボールのお代わりを続けました。
普通のハイボールでは何杯飲んでも泥酔できないのですが、10時過ぎの新幹線で帰らねばならないので自己規制したのです。
2時間の飲み放題2000円の店でしたので、しっかりと元を取って散会となりました。

その後、2次会で仲良くなった68才の方も熊本まで新幹線で帰るとのことでしたので、
二人して3次会に赴き、愉しく痛飲しました。
熊本市の池田で鍼灸院を開業しているとのことでしたが、出版や文筆業の話が多く
たがしゅう先生も出版したらどうだろうなどという話になったので
そういう仕事もされている方かなと思いました。

で、今日、森崎茂でグーグル検索をかけてみたのですが、GUANというものすごいサイトを運営されていました。
著書も数冊あるようです。
結局、鍼灸院は隔週のの火曜と木曜の午前中だけに完全予約制で治療しているだけで、
本業は文筆業の方でした。
それも、一言で言えば、 ” 思想家 ” です。

飲みながら話していても、きさくで、難解な日本語を駆使するわけでも無く穏やかな性格だけが印象的な方でした。

近日中に熊本で一緒に飲もうという約束をして別れました。
楽しみですが、チョッピリ緊張してきました。













































































































































































































































































































































糖質制限が子供を救う・三島塾

2016年12月15日 | 糖質制限食


北九州市で定員40名の小さな学習塾を経営する三島学塾長は私と同じ65歳です。
さらに私と同じく60歳の時に江部康二先生に影響されて糖質制限を始め、自分自身の糖尿病コントロールに成功されました。

スリムでパワフルになった塾長の糖質制限に塾生たちが興味を示し始めます。
当初は質問してきた塾生や親たちにだけ、糖質制限のコンセプトを説明するというスタンスでした。
ところが、その効果が広範囲で劇的であったために、塾長は勉強と糖質制限をセットで教えることにしたのです。
この本には多くの成功した症例が紹介されています。

列記すれば、
居眠りがなくなって集中力の持続が可能になった。
反抗期が解消された。
学習障害(LD)、多動性注意力障害(ADHD)が治った。
キレる性格と、鬱が治った。
身長が急速に伸びた。
アトピー、蓄膿が改善した。
不登校が治った。
結果として偏差値の大幅なアップにつながった。
などです。

子供たちの様々な障害の原因が糖質の過剰摂取にあったことを、世に喧伝するために、この本を執筆されたのです。

この原稿を江部先生は10社近くの出版社に持ち込みましたが、すべて断られたそうです。
大人はともかくとしても、成長期の子供たちに糖質制限を勧めるのは、世間の反発を買うと判断されたのです。

そこで江部先生は、日本糖質制限医療推進協会から自費出版することにしました。
そこに、京都の大垣書店の協力があって、この本は日の目を見たのです。

私は普段、アマゾンを利用して本を購入するのですが、だめでした。
楽天でやっとオーダーできて入手しました。

今後は経済力では無く、糖質制限を理解する親に恵まれた子供が、学力の向上と健康の両方をゲットできるようになるかもしれませんよね。

はせがわクリニックからの卒業

2016年07月04日 | 糖質制限食
ハワイ旅行というビッグイベントをアップした反動で、帰国後の生活が、
なんだかトリビアルな出来事の繰り返しのように思われてしまいました。

気を取り直してデイリーなネタのアップを再開します。

68歳の女性Uさん。
数年前に糖尿病、高血圧、高コレステロールを指摘されました。

糖尿病専門医を受診され、以下の処方を受けておられました。

ネシーナ25:1錠、メトグルコ250:2錠 (糖尿病薬)
オルメテック:1錠、アムロジピン2.5:1錠 (降圧剤)
クレストール5:1錠 (コレステロール薬)
ウルソ100:3錠 (脂肪肝の薬)
バイアスピリン100:1錠 (血栓を出来にくくする薬)

口コミにて平成27年5月27日当院初診

( 初診時のデータ )

肝機能はすべて正常、総コレステロール128と低値、LDLも62と低値でした。
HbA1Cは6.4、FBS133でした。

心電図では左軸偏位でしたがAFは認めませんでした。
胸部レントゲンにて左室肥大を認めました。

手持ちの薬であるネシーナ、メトグルコ、クレストール、ウルソ、バイアスピリンを中止して
血圧の薬であるオルメテックとアムロジピンだけの服用を指導し、
糖質制限のオリエンテーションを始めました。

農業従事者ですので、野良仕事の傍ら若干の糖質を摂取しなければならない場合があるとのことでしたので
8月からジャヌビアの処方をスタートさせました。

HbA1Cは年末には5.9と正常値になりましたが、寒さのせいか血圧が上昇してきましたので
左室肥大も考慮して処方を以下のように変更しました。

ジャヌビア50:1錠
アムロジピン2.5:1錠

そして、先月の血液検査でもHbA1Cは5.9、BS108でしたので、ついにジャヌビアをカットすることができました。

完全に糖質制限を理解して実践されておられます。

そして、本日の血圧は138でした。
来月も血圧が140以下でしたら、寒くなるまでは、もう薬も通院も要らないと指導するつもりです。

また当院からの卒業生が出そうです。

ケトン体が人類を救う・宗田哲男

2015年11月21日 | 糖質制限食


千葉県で産婦人科を開業されている宗田哲男先生の最新作です。
宗田先生は御自身の糖尿病を7年前に糖質制限でクリアーされ、
現在では糖尿病の妊婦や妊娠糖尿病の患者さんを糖質制限による管理で無事に出産させておられます。
江部先生や夏井先生の仲間というスタンスです。

2011年の10月に、江部先生は新生児の血糖値が35という低値であることから、
胎児はケトン体をエネルギー源として使っているのではないかという仮説を、宗田先生に紹介しました。
宗田先生はこれを自分への宿題と解釈され、ケトンの測定を始められました。

まずは妊婦のケトンを測定したのですが、糖質制限をしていない人でも高値を示す例が416人中185人も出ました。
ケトンの正常値は84までなのですが、この185名の平均値は594だったのです。

次に、臍帯血を調べたのですが、母親のケトンよりも高値でした。
全体の70%が高値を示しました。

さらに新生児(4日目 ) のケトンを測定すると全例が100以上で平均は247でした。
そして、1か月の乳幼児も4か月の乳幼児もケトンは300から400あったのです。

最後に胎盤の絨毛のケトンを測定すると最高値を記録しました。

これらのことから、" 胎児は絨毛で作られたケトン体を主な栄養源・熱源・エネルギー源にしている。 " と結論づけたのです。
そして、胎児も新生児も乳児も高ケトン環境に置かれていることがわかりました。
宗田先生に対して、ケトンが高いと奇形や知的障害の危険性が高まると怒鳴り散らしていた糖尿病学会の重鎮たちはどう考えるのでしょう。
倫理委員会にかけるとまで脅していたのですから。

この本は、すべての産婦人科医に読まれるべきだと思います。
彼らは糖尿病の妊婦と妊娠糖尿病患者の扱いに苦慮していたのですから。
糖尿病の専門家ではない産婦人科医のほうが、かえって糖質制限に簡単に乗り換えるような気がします。
そして、そのことが糖質制限の素晴らしさを世に知らしめることになるならば最高ですよね。


必勝法はありませんだと?

2015年11月14日 | 糖質制限食
今年も世界糖尿病デーがやってきました。
そして今年も読売新聞に糖尿病学会の門脇孝理事長と糖尿病協会の清野裕理事長の広告が掲載されました。
例によって糖尿病にならない7か条です。



これまでと違うのは、こうすれば絶対に糖尿病を防げるという必勝法則はありません。という一文が追加されたことです。
これって敗北宣言のようにも聞こえますよね。
糖尿病の患者さんたち一人ひとりに、ケースバイケースで、低脂肪のバランス食を与え、運動を勧め、投薬を死ぬまで続けていくつもりなのでしょう。

さて、今年も7か条を一つずつ批判していきます。

① ですが、誰がどのようにバランスを決めるのでしょうか?
また、そのバランスの科学的な根拠はどこにあるのでしょう?
九州大学が久山町で十数年にわたってバランス食と運動を指導したのに糖尿病患者が激増したことへの反省はないのでしょうか?

② ですが、夜食、間食に走るのは空腹が原因なのです。
バランス食と称して3度3度炭水化物を摂取させ、患者さんによってはインシュリンの分泌を促す薬や、インシュリンそのものが投与されます。
このことが反応性の低血糖を引き起こしてしまうのです。
低血糖は生命のピンチですから、脳は空腹だよというシグナルを強く出し、夜食間食を食べるように仕向けるのです。
この、反応性の低血糖による空腹を、毎日我慢することは ⑥ のストレス解消と矛盾してしまいます。

③ はアルコールという単語で、様々な種類の酒を、それぞれが持つ糖分を無視して指示しています。
血糖値を上げるアルコールと血糖値を上げないアルコールがあるのをご存じないのでしょうか?
私の推測ですが、東京大学と京都大学の医学部を卒業された優秀な先生ですので、当然ご存じだと思います。
ただ、このお二方には、血糖値は上がるものであって、上がるのが当たり前だというコンセプトが見え隠れするのです。
血糖値が上がる食べ物や飲み物を敬遠しようというコンセプトは、意地でも否定しようとしているように見受けられます。

④ ですが、体重を増やすのはインスリンなのです。
糖尿病の患者さんに、インスリンを分泌させる薬やインスリンそのものを投与すると、当初は血糖値もHbA1Cも改善しますが、
やがては体重増加が起きることを糖尿病専門医は頻繁に経験しているはずです。
インスリンで血糖値が下がるのは、インスリンが血液中のブドウ糖を他の組織に押し付けるからなのです。
とくに、余ったブドウ糖がインスリンによって中性脂肪という形で皮下脂肪、内臓脂肪に貯金されることが、肥満の重大なメカニズムなのです。
① で脂肪の摂取に注意と書かれていますが、摂取した脂肪が皮下脂肪や内臓脂肪や血液中の中性脂肪に結びつかないことは
私の4年以上にもおよぶ糖質制限歴のデータが示唆していますし、他の多くの糖質セイゲニストも経験されておられます。

⑦ ですが、禁煙で糖尿病が予防されたというエビデンスが存在するのでしょうね。
禁煙で肺がんやCOPDが予防されるというデータはかなり発表されていますが、
禁煙と糖尿病の関係についての発表論文を私は目にしたことがありません。
私の勉強不足でしょうか? どなたか御教授を。

最後になりますが、必勝法則はあると思います。
そう、糖質制限こそが必勝法則なのです。

血糖値を上げるのは炭水化物だけなのだから、炭水化物の摂取をやめれば、インスリンも不要になるのです。
炭水化物は、おいしいけれども、人間にとって全く不必要な食べ物なのです。
癌や脳卒中、心筋梗塞、認知症などのリスクを考慮すれば、タバコやコカインなどと同様に敬遠すべき食べ物なのです。

ブログで見つけて

2015年10月23日 | 糖質制限食
月曜日に50代の男性Mさんが、はせがわクリニックを初めて受診されました。
福岡県の大牟田市から、はるばる来られたのです。

きっかけは、やはりブログでした。
お話をお伺いすると、糖質制限歴7年になられるベテランの方でした。
江部先生や、たがしゅう先生のサイトから、私のブログにたどり着かれたそうなのです。
私のブログを熟読されているようでした。

相談内容ですが、最近、朝食前の血糖値がジワリと上昇してきて140になったとのことでした。
糖質制限については変わらずに続けているのだそうです。

そこで血液検査を施行しました、結果は





というものでした。

悪くはないが、イマイチ糖質制限が徹底されていないような印象です。
特にケトンがそれほど上昇していない点が不満です。
少なくとも500、できれば800越えを目指してほしいのです。

私の経験的なイメージですが、ケトンは日々育てていく数値のような気がします。
そして、努力を続けて育てても、たったの一食で、風船がしぼむように、半減してしまうのです。

毎日の食事日記を2週間記録して来るように、電話で指示しました。

さて、話は変わりますが朗報?です。
一昨日に飲み始めたジョニ黒の1000mlボトルが、2日間でこれだけしか消費されませんでした。



実は、ある作戦を遂行したのです。
それは、水割りをやめて、すべてストレートで飲むというものです。
明らかにピッチが上がりません。
しかし、ちゃんと気分良く酔えるのです。

この歳になると、このような些細な成功でも、自分を誉めてやりたくなります。

砂糖の依存性はコカインとほぼ同等

2015年09月09日 | 糖質制限食


2014年の3月14日に一度アップした本ですが、昨日再読し、砂糖中毒の解説が強烈でしたので、紹介します。

人間の脳の視床下部には、空腹を感じさせる摂食中枢と、満腹を感じさせる満腹中枢があります。
この2つの中枢は血糖値の上下に反応して、刺激されます。
すなわち、低血糖だと摂食中枢が刺激され、高血糖だと満腹中枢が刺激されます。

普段から大量の砂糖を摂取するような食生活をしていると、血糖値の上昇に対してインスリンが敏感に過剰分泌するようになってしまいます。

このことにより、普通にご飯を食べても血糖値が上がりきらない状態となり、胃が膨れているのに、満腹感を感じられなくなるのです。

この時の空腹感は「おなかいっぱい食べたい!」というよりは「何か甘いものが欲しい!」という欲求として感じます。
これは低下した血糖値をすぐに上げようとする脳の欲求と考えられます。


甘いものを食べると、脳の辺縁系でドーパミンが分泌されます。
ドーパミンは報酬系のホルモンとも呼ばれ、人間に快感を与えます。
「よっしゃー!」とか、「やったー!」とか「満足!」というような快感です。

しかし、頻繁に甘いものを食べていると、ドーパミンの受容体がオーバードライブして報酬系の回路を麻痺させてしまいます。
そこで回路を無理やり反応させるために、より多くの砂糖を摂取するような、負のスパイラルに陥っていくのです。
私の患者さんですが、コーヒーに角砂糖を6個入れるというご婦人がおられました。

ドーパミン受容体は依存性を引き起こすすべての物質に関わっていますから、砂糖依存になると、
他の依存性を持つ物質(たばこやアルコール、ドラッグ、向精神薬など)にも依存しやすくなります。
これを「相互依存」と呼びます。


振り返れば私も、タバコ、アルコール、炭水化物の中毒者でした。
ただし、砂糖中毒は無かったように思います。

卒院

2015年09月05日 | 糖質制限食
本日、78歳の男性患者さんが、はせがわクリニックを卒院されました。

初診は昨年の8月で、他医にて糖尿病と診断され、SU剤(アマリール)が処方されていました。
早速、糖質制限を指導し、薬をDPP4阻害薬(ジャヌビア)に変更しました。

糖質制限食を徹底させるのには時間がかかりましたが、血液データは徐々に改善していき、今年の5月からは、内服薬を中止することができました。

今回の血液検査の値は、すべて正常値でした。
空腹時血糖値:105、HbA1c:5.9、中性脂肪:99だったのですが、
空腹時血糖値が100を超えているところがミソなのです。
糖質制限を実行していない一般人は、私もそうでしたが、朝食前の血糖値は100以下です。
つまり、前の晩の糖質摂取によって、インスリンが分泌され過ぎることにより、反応性の低血糖を起こしてしまうのです。
血糖値が100あれば、たやすく我慢できる程度の空腹感しか自覚しません。(融通の利く空腹感)

この方の場合は、初めて中性脂肪が目標であった99以下に達したので、当院を卒業としました。
中性脂肪の値が糖質制限の徹底度を表すのです。

78歳での糖質制限達成は、はせがわクリニックの最高齢記録です。


林修・ダイエットの新説

2015年07月25日 | 糖質制限食
今週の2時間特番ですが、前半は池谷医院院長池谷敏郎先生の、" ダイエットの新説 " でした。
冒頭は、" つかみ " として内容の予告編のような映像が流されます。

その最後に、" 炭水化物ダイエットは正しいやりかただと非常に有効だが、間違っている人が多い。
炭水化物を控えた分、タンパク質と脂質の摂取を増やすべきだが、そうしない人が多い。 " と述べられました。
まっとうな意見ですよね。
ところが、ここで、サルコペニアという医学用語を持ち出します。
そして、正常な人の太腿のCT写真と、サルコペニアの太腿のCT写真を並べて示し、
安易な糖質制限はサルコペニアを招く可能性がありますと説明します。
しかし、この2枚のCT写真は全く別人のCT写真のようです。
常識的には、正常な太腿の持ち主が、ある程度の期間の間違った糖質制限によってサルコペニアになった症例写真を示すべきでしょう。
しかし、一般の視聴者は、あたかも糖質制限によってサルコペニアが発症したと勘違いするでしょう。

池谷先生は、糖質制限によってサルコペニアを発症した患者さんを一例でも担当したことがあるのでしょうか?
もし、あるとするならば、サルコペニアのCT写真には、当然その症例を使用するはずだと思うのですが.....どうでしょう?

この部分に限らず、池谷先生の最後の締めくくりの言葉は2通りしかありません。
一つは、.......の可能性があります。
他は、........と言われています。

結局、自分の思い込みと、伝聞のオンパレードなのです。

ただの一つの、症例も、研究結果も示されていません。
科学に興味がないのでしょうか?

さて、この先生の結論は、内臓脂肪を落とす方法として
1.朝はニンジンとリンゴとレモンのフルーツジュースに亜麻仁油を入れて飲む。
2.椅子に腰かけて、足を挙上し、足首の前屈背屈運動をする。
3.炭水化物は冷やして食べる。
4.風呂に入る前にコーヒーを飲み、湯船にはグレープフルーツの皮を入れる。

というものでした。
まあ、なんだか、総花的な結論ですが、3.を除けばことさら新しくも、珍しくもありませんよね。

3.ですが、池谷先生は、オニギリを冷蔵庫で冷やしてから食しておられます。
レジスタントスターチという英語を持ち出して、冷やしたでんぷんは、消化吸収が悪く、血糖値の上昇が阻害されると説明されました。
グーグルで検索してみると、確かに欧米では最近のトピックスになっているようです。
そしてこれに対しても、しめくくりは、........と言われています。なのです。
しかし、これって池谷先生が個人的に簡単に検証できる事柄ではないのでしょうか?
自分のデータ、つまり冷たいオニギリを食べての1時間後の血糖値と、同量のあったかご飯を食べての1時間後の血糖値を調べれば済む話ですから。
そのデータがあれば視聴者はもっと納得したかもしれませんよね。

もしも、驚くようなデータが出たならば、現在の糖質制限ブームがひっくり返るかもしれません。
がんばれ、池谷先生! てか。

炭水化物のワナ

2015年07月21日 | 糖質制限食
しばらくブログの更新を怠ってきましたが、何をしていたのかといえば、外飲みが忙しかっただけでした。
7月になってからは、3日は近所で開業された城間先生を隣保班の先生方で招いての歓迎会。
5日はプライベートで焼き鳥のたば鳥、7日はT君に薬屋さんと問屋さんの4人で酒蔵まつとも、
10日は熊大水泳部の総会で銀杏釜飯、11日はプライベートで酒蔵まつとも、、12日も焼き鳥のたば鳥、
16日は木曜会でイタ飯屋のAntico Castello、17日はT君と勉強会でニュー大谷、
そして、昨夜もたば鳥でがんがん飲みました。
つまり、最近の18日間に8回も外飲みをしたことになります。

面白かったのはT君との勉強会に行った後の2次会でした。
私が、昨夜自宅で飲みすぎて、今日の午前中は赤ら顔が回復しなかったことを白状したのですが、
T君は、自分も二日酔いがひどくて、午後の往診で車を運転すると吐き気を催したと言います。
私は、それはオカシイ、炭水化物を食べたに違いないと言いました。
しかしT君は、全く食べていませんと、きっぱりと否定します。
そこで、昨夜T君が飲み過ぎたと言うスナック・ガウディに行って、マスターに尋ねました。
まず、飲んだ量ですが、ほとんど1本近く入っていた角のボトルが2cmくらいしか残っていません。
推定600ml以上は飲んだようです。
次に、何を食べたのかを尋ねると、まず、チョコを2枚食べたそうなのです。
小さなチョコを2カケでは無く、スーパーに売ってあるようなチョコを2枚です。
そしてカールのような駄菓子のお徳用大袋を2袋食べきったそうなのです。

胃もたれの原因は炭水化物です。
炭水化物は最低でも2時間、へたすると10時間も胃に滞在します。

Tくんは炭水化物のワナにどっぷりと浸かったというだけのことだったのです。

明星低糖質麺はじめ屋

2015年06月27日 | 糖質制限食


今朝の読売新聞の広告です。
やっと正しい糖質制限理論をメーカーが理解し始めました。

しかし糖質50%OFFとはいえ、画面の右下をよく見ると糖質( 1食当たり ) 25.2gと書いてあります。
これでは追加インシュリンの分泌は必発です。
半分だけ食べるならば、ギリギリセーフといったところでしょうか。

明星食品といえば、私が小学生の時に初めてはまった袋麺が、" 明星チャルメラ " でした。
今でも、その味を覚えています。
脳が味を数十年も覚えているなんて凄いことですよね。
時々思い出される記憶ならば、数十年も保存されるでしょうが、明星チャルメラに関しては一度も思い出したことは有りません。
それなのに、スープの味、麺の細さ、歯ごたえまで記憶されているのです。

もう一つ忘れられない味として、高校生時代のコカコーラがあります。
合成甘味料( チクロ ) が禁止になる前であったせいか、私も妹もオフクロも、一家で中毒になっていました。
あの麻薬的な甘さは死ぬまで忘れないでしょう。
そのコーラ中毒は、私が20歳の時にチクロが禁止されたせいか、自動的に終わりを迎えました。
つまり、私たちはコーラ中毒では無く、チクロ中毒だったのです。

ケトーシス

2015年01月17日 | 糖質制限食
検査に出していた私のケトン体分画が判明しました。

総ケトン体 : 1240 ( 正常値は122まで )
アセト酢酸 : 238 ( 69まで )
3-ハイドロキシ酪酸 : 1000 ( 76まで )

きっちりとケトーシスが保たれていますのでスーパー糖質制限は遵守されているということでしょう。
中性脂肪の上昇は糖質由来では無さそうです。
次回の採血前日には肉類を絶ってみようと思います。

昨夜はT君と今年初めての勉強会に出席しました。
ホテルのバイキングをかっ食らった後に、二人で街に出ました。
KONSからBar Colon そして最後にはガウディまではしごして痛飲しました。
ガウディで酩酊した私は、T君の面白い発言に対して、" よしっ、このことは明日のブログにアップするぞ! " と宣言しました。
しかし、酩酊のせいか、加齢によるものか、その相乗効果なのか分かりませんが、どうしても、その内容を思い出せません。

T君よ、君は覚えているのかい?

まあ、突然思い出すということもありますので、その時は、すぐにアップします。
アップするだけの価値は十分にある内容だったはずですので期待して下さい。

1月13日の採血結果

2015年01月15日 | 糖質制限食
久しぶりに血液検査を施行しました。

(結果)
GOT : 40、GPT : 32、 γ-GTP : 55、 ChE : 318
総コレステロール : 255、 中性脂肪 : 278、 LDLコレステ : 157
尿素窒素 : 19.0、 クレアチニン : 0.63、 尿酸 : 5.7、 K : 4.99、 血糖値 : 86
白血球 : 6100、 赤血球 : 490万、 血色素 : 15.7 でした。

中性脂肪が278ですか。
さらに空腹時血糖値も86と、私にしては低値です。
糖質セイゲニストらしからぬ数値ですよね。
中性脂肪は前日の食事内容に左右されますので、調べてみました。

1月12日 ( 祭日 ) は
朝食 : 味噌汁のみ
昼食 : レストラン ( センターリバー ) でビーフ100%のハンバーグとサラダのみ
夕食 : ビーフステーキとサラダと卵焼きとピーナツでウィスキーのみ でした。

糖質は、しっかりとカットしていますので理由が分かりません。
正月の三が日に、3日間毎日餅を1個だけ雑煮に入れて食べたことが影響しているのでしょうか。

ケトン値は数日遅れて判明します。
その数値によっては現在の糖質制限食を見直さねばならないかも知れません。

ケンタに年間102回

2015年01月07日 | 糖質制限食
毎日食べたメニューを記録し続けています。
今日は昨年一年間の昼食の記録をチェックしてみました。

昼食の最多メニューはケンタッキー・フライドチキンで102回でした。
おおよそ週2のペースで通ったことになります。
毎回2個食べますので、総計204個、金額にして4万8960円でした。

昼食の2番手メニューは鶏の唐揚げで41回

3番手はゴルフ場の昼食で25回です。
つまり、今年は夏場の雨のせいで、月2のペースでしかゴルフができなかったということです。
今年の目標は月3でしょうか。
ゴルフ場のメニューは唐揚げのみや、ステーキのみ、が多いのですが、
阿蘇グランヴィリオの西コースだけは、全品炭水化物ですので、
カツカレーの御飯抜きという、ヴィジュアル的にはオイオイと言いたくなるほど不思議なメニューになります。
しかしレストラン側も馴れてしまったのか、ノートラブルです。
ただし、他の客からの微妙な視線を無視する開き直りが必要です。

昨年は、御飯を一粒も食べずに終わりました。
一本の麺も口にしませんでした。
パンは、ローソンのブランパン(低糖質パン)を4回食べましたが、それほど美味くないので、はまりませんでした。

なかなかストイックな糖質制限スタイルを貫けていると思います。