老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

老いるとは

2021-12-31 16:48:31 | 老いびとの聲
1759. 老い逝く

老いるとは
生きていること

命を慈しみながら
老い逝く

足が上がらず躓き転ぶ
唾に「むせ」咳き込むようになった
飲み込みは悪くなり
食事に時間がかかるようになった
置き忘れが出始め
覚えも悪くなった

連鎖の如く疾病の種類が増え躰を蝕む
自分の躰なのに
イウコトがきかない自分の躰
寒い風が吹き抜けるように
自分の躰に老いの訪れを感じる

老いびとになり
老いることの大変さを実感した

老いの時間は「引き算」となる
砂時計のように
残り時間が少なくなり
最後の一粒の砂が落ちたとき
終焉となる

落ち往く砂は命そのもの
命を慈しみ最後の瞬間まで生き続ける

生きているのか死んでいるのか
ただ呼吸(息)をしているだけの老いには
なりたくない、と喘ぎながらも
最後の足掻きに賭け
もう一度生きてみるか
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