『暑き日や 猛暑、酷暑 炎暑まで』
(あつきひや もうしょ、こくしょ えんしょまで)
『笹飾り 書き様もなく そのままに』
(ささかざり かきようもなく そのままに)
『我が妹は 一期一会や 七夕や』
(わがいもは いちごいちえや たなばたや)
『俤や 過四十年 浴衣女』
(おもかげや かしじゅうねん ゆかたびと)
『我はまた 線香花火の 火玉かな』
(われはまた せんこうはなびの ひだまかな)
『雨蛙 我を覚えて 啼き止むか』
(あまがえる われをおぼえて なきやむか)
『出ていれば 下弦の月の 夜の秋』
(でていれば かげんのつきの よるのあき)
『日日草 日々是好日 今日明日』
(にちにちそう ひびこれこうじつ きょうあした)
『実の上に 花茄子淡く 咲きにけり』
(みのうえに はななすあわく さきにけり)
『繍線菊や そぼふる小雨 傘の下』
(しもつけや そぼふるこさめ かさのした)
『笹百合の 伝い落ちたる 一雫』
(ささゆりの つたいおちたる ひとしずく)