『取り返す 真夏の天気 嫁元気』
(とりかえす まなつのてんき よめげんき)
『夏の陽も 雲に陰りて 柔らかく』
(なつのひも くもにかげりて やわらかく)
『窓に見る 木々の揺らぎに 夏の陽を』
(まどにみる きぎのゆらぎに なつのひを)
『地下鉄の ホームの写真 夏の空』
(ちかてつの ほーむのしゃしん なつのそら)
『明日までも あると思うな 片蔭は』
(あすまでも あるとおもうな かたかげは)
『どうしようも 言い様も無き 夏の女』
(どうしようも いいようもなき なつのひと)
『大暑を 説明する女 暑苦し』
(たいしょを せつめいするひと あつくるし)
『さっと来て さっと座るは 夏三十路』
(さっときて さっとすわるは なつみそじ)
『三十路とは 軽く五十路は 暑苦し』
(みそじとは かるくいそじは あつくるし)
『新の付く 名前の駅の 夏旱』
(しんのつく なまえのえきの なつひでり)
『四年振り ほろ酔い気分 夏気分』
(よねんぶり ほろよいきぶん なつきぶん)
『ほろ酔いの 気分の中に 夏休み』
(ほろよいの きぶんのなかに なつやすみ)
『口開けて 睡る男子の 夏旱』
(くちあけて ねむるおとこの なつひでり)
『女が先 女は強し 夏の午後』
(あまがさき おんなはつよし なつのごご)
『見るからに 夏の気分の 女が居て』
(みるからに なつのきぶんの ひとがいて)