今はほとんど使うことはないが万年筆の手入れをした。
手入れといってもペン先に霧吹きで水を吹きかけて洗うだけである。
机の中に以前新幹線で配られたピュアコットンのおしぼりがあったので、洗浄水受けに使った。
ペン先に付着しているインクが溶けて、JRのおしぼりに滴る。
ペン先の輝きを確認して手入れは終わる。
汚れたお絞りは屑かごに捨てた。
時間がたって何気なく屑かごを覗くと、黒く汚れたお絞りに色の変化があって、黒を中心にブルーとピンクがきれいに分離し発色していた。
美しいインクの黒色は、このような色インクから成り立っていたのだ。
半世紀も昔、信州大学で濾紙に血清を塗布し分析する濾紙泳動を手伝ったことを思い出した。