道路沿いに咲くコスモス
慶事があって親戚一同長野市に向かった。
沿線の同行者を拾いながら、一般道を走った。
この一般道は、中央道が開通してから全く通ることもなくなっていた。
秋晴れの山並みを望みながら、松本、浅間、穂高、大町と巡回し、オリンピック道路に乗って長野市に向かった。
往時の曲がりくねった道は、トンネルが開き、橋が架けられて、空気までが30年前とは様変わりしていた。
未舗装の凸凹道を埃にまみれて走った当時の面影はどこにも見あたらない。
茫洋とした記憶の中にくすんで残る風景を見つけようと、一心に凝視するのだけれど、よみがえってくるものはなかった。